市政だより 令和7年6月号 1・2・3面(テキスト版)
特集 安全で快適なくらしをこれからも
未来をつなぐ下水道
Topic
市職員・消防吏員を募集〈4面〉
公共交通機関の利用費用を支援 運転免許証の自主返納〈6面〉
ザ・コーポレートゲームズジャパンin東大阪〈24面〉
市政だよりのタイトルには、東大阪フォントを使用しています。東大阪フォントは、企業同士のつながりや東大阪で生まれる部品がつながることでさまざまな製品となり、世界をつなげていることをイメージした、オリジナルのフォントです。
くらしイキイキ 快適下水道
家庭から排出される汚水でまちが汚れていない。
雨が降ってもまちが浸水しない。
今の私たちの生活の中では当たり前の光景ですが、それは全て下水道などの整備が進んだことが大きな要因です。私たちの安全で快適な暮らしを維持するために無くてはならないライフラインである下水道。
今回の市政だよりでは、普段は見えない下水道の姿を紹介します。
- 問合せ先
- 上下水道局総務契約課 06(4309)3246、ファクス 06(4309)3827
鴻池四季彩々とおり
鴻池水みらいセンターで処理された下水処理水を利用した約3キロメートルにわたる水辺空間です。下水道が有する資源の有効活用が評価され、平成16年度には国土交通大臣賞を受賞しました。
知っていますか?下水道
下水道の仕組み
下水道施設は、主に下水道管、下水ポンプ場、下水処理施設から構成されており、家庭や工場などから排水された汚水と、まちに降った雨水を適切に処理して河川に放流しています。下水道には「まちを清潔にする」「浸水からまちを守る」「環境を守る」といった3つの役割があります。
- 下水道管
下水道管は、汚水を下水処理場まで、雨水を河川まで運ぶため地中に埋設されています。高い方から低い方へと流れるように高低差がつけられています。 - 下水ポンプ場
下水道管は高低差をつけて自然に流れるように設置されていますが、地中深くなりすぎると、下水道管の設置や維持管理が困難となります。そこで、途中に下水ポンプ場を設置して汚水や雨水を汲み上げています。 - 下水処理施設
汚水を河川に放流できるように、微生物の働きを利用することできれいな水へと浄化しています。
見つけてください!デザインマンホールふた
市内には、さまざまなデザインのマンホールふたを設置しています。
梅の花デザイン
- 設置場所
- 市内一円
ラグビーデザイン
- 設置場所
- 花園ラグビー場周辺
大阪・関西万博デザイン
- 設置場所
- 市役所、府立図書館周辺、大阪メトロ中央線 長田駅・高井田駅周辺
浸水被害の「昔」と「今」
東大阪市は大部分が平地であるため、降った雨が自然に川へ流れません。また下水道施設の整備が進んでいなかったことなどから、以前はたびたび浸水被害が発生していました。
現在では増補管や貯留施設の整備などの治水対策を行ったことにより、浸水被害は大きく減少しています。
増補管整備延長と浸水戸数
- 増補管整備延長
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- 昭和57年 0メートル
- 平成4年 658メートル
- 平成14年 1万4343メートル
- 平成24年 2万1763メートル
- 令和5年 2万7213メートル
- 浸水戸数
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- 昭和57年 1万2318戸
- 平成4年 192戸
- 平成14年 14戸
- 平成24年 48戸
- 令和5年 6戸
浸水に強いまちへ
近年、気候変動が原因とされる大規模水害が全国的に多発し、その対策が急務となっています。市では増補管の整備や、遊水地、流域調節池などの整備を、国、府とも連携し一体となって浸水に強いまちづくりをめざしています。
増補管の整備
増補管とは、既存下水道管の排水能力を超える雨水を排水させるために新たに整備した下水道管のことで、一時的に雨水を貯めることもできます。市では平成4年度から整備を進め、市内で整備されている増補管の合計は約27キロメートルにもなります。また、最大で直径約4メートルの大きな管が布設されています。
花園多目的遊水地〈貯水量は約32万立方メートル、25メートルプール約760個分〉
遊水地とは、大雨時に増水した河川から雨水を計画的に一時貯留することで下流側の河川の負担を軽減するための施設です。
花園多目的遊水地は、普段は広場や球場として使用していますが、大雨時には恩智川の氾濫被害を防ぐため、河川の水を一時的に貯留しています。
布施公園調節池
調節池とは、水路や下水道管が流しきれなくなった雨水を一時的に貯留することにより、周辺地域の浸水被害を軽減するための施設です。
布施公園調節池は、公園の地下空間を活用することで高井田地区の浸水被害軽減を図るため、現在建設中です。
次世代へつなぐために
安全で快適な生活を次世代へとつないでいくためには下水道施設が安定的に稼働することが不可欠です。
市では下水道施設の維持管理を日々行っています。また、劣化した下水道施設の再構築にあわせて耐震性能も高めています。
下水道管の点検・調整
下水道管やマンホールの点検は、実際にマンホールの中に入ったり、カメラを使用したりして行います。目視調査や管内カメラ調査で下水道管の劣化している箇所や流れにくいなど状態が悪い箇所を把握し、対策につなげています。
特別重点調査を行っています
埼玉県八潮市で発生した下水道管の破損が原因とみられる大規模な道路陥没を受けて、同様の事故が起きないよう、下水道管の特別重点調査を実施しています。この調査では、主に下水道管の中に入って、目視調査を実施しています。さらに詳細な調査が必要な場合は、地中レーダーなどを使って、下水道管に空洞がないかを調べる空洞調査を実施しています。
下水道施設の再構築
点検や調査結果で対策が必要な箇所は、既存の施設を新たに取り替える「改築」や部分的に補修をする「修繕」によって対策を行っています。
もっと知りたい!下水道のこと
6月23日(月曜日)~6月29日(日曜日)の市広報番組「虹色ねっとわーく」でも、下水道施設について放送予定です。ぜひご覧ください。