市政だより 平成30年新年号 8・9面(テキスト版)
忘れない「1・17」災害に備えて
~地域の防災力向上を
1月17日は「防災とボランティアの日」
1月15日からは「防災とボランティア週間」
平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災では、災害ボランティアの活動が被災地の復興への大きな力となりました。このことから、災害時における地域の自主的な防災活動やボランティア活動への認識を深めるために、1月17日は「防災とボランティアの日」、1月15日からは「防災とボランティア週間」と定められました。
地域や家庭で災害への備えを強化し、またボランティア活動について、今一度考えてみましょう。
- 問合せ先
- 危機管理室 06(4309)3130、ファクス06(4309)3858
地域の力ときずなで減災
市をはじめ各防災関係機関は、災害に備えるためさまざまな対策をしています。しかし、大規模災害が発生したときには、公的な力だけでは充分な支援をすることができません。
阪神・淡路大震災では、倒壊家屋の中から救出された人のうち、約8割が家族や近所の住民によって救出されたという調査結果があります。被害を最小限に食い止めるためには、地域の皆さんの協力が不可欠です。日頃から、近所の人同士で挨拶や声かけをし、災害時などに円滑な助けあいができるような関係を築いておきましょう。
自主防災組織の育成強化
市内では、全校区で自主防災会が結成されています。自主防災会は、平常時には防災に対する啓発や訓練、災害時は被害情報などの収集伝達や救出救護活動、給食給水活動などを行います。市では、自主防災会の訓練や講演会の開催協力などの活動支援を行っています。
災害時の「自助」「共助」
阪神・淡路大震災では、6000人を超える尊い命が奪われました。その一方で、家族や近所の人たちの助けあいによって、多くの人の命が救われました。
この震災から私たちが教訓として学んだのは、自分の身は自分で守る「自助」と、地域住民やボランティアなど、人と人とが助けあう「共助」の大切さです。
いざというとき、「共助」の力を発揮するために、日頃から地域住民が主体となった防災活動を行い、地域の防災力を高めておきましょう。
市の主な防災対策
備蓄物資の整備
市内の避難所と備蓄倉庫に、アルファ化米、飲料水、粉ミルク、毛布、衛生用品、簡易トイレ、発電機付投光機、車いす、ガスバーナーセットなどの物資を整備しています。
防災行政無線の整備
緊急地震速報や避難勧告などの災害情報を発信する屋外スピーカーを設置しています。
耐震性貯水槽
災害時に必要不可欠な飲料水や初期消火用水を確保するため飲料水兼用耐震性貯水槽を市内6か所に設置しています。
防災訓練の実施
大災害を想定し、消防局、警察など、関連部局が協力し、防災訓練を実施しています。
防災講演会の実施
市民の防災意識の向上を図るため、講演会を実施しています。また、各自主防災会で行われる防災関係のビデオ上映、講習会なども行っています。
あなたは、次に起こる災害にどう備えていますか?
災害発生時には、大前提として、まずは自分自身の安全を守りましょう。一人ひとりがいざというときに行動できるよう防災力を身につけておくことは、個々の家庭だけでなく、地域全体の防災力を強化することにもつながります。
- 家具の転倒や落下物でけがをしないよう、家具を固定したり、家具の配置を工夫したりしていますか。
- 家族との連絡手段は確保していますか。
- 当面の避難生活に必要な物は備蓄し、緊急時、すぐに持ち出せるようにしていますか。
- 安全に避難所まで行くことができますか。
「非常持出し袋」を備えよう!
いざというとき、避難生活に必要となるものをすぐに持ち出せるよう、次の例を参考に1つにまとめておきましょう。
- 食糧=水、乾パン、アルファ化米、缶詰、チョコレートなど
- 避難用具=懐中電灯、携帯ラジオ、スリッパなど
- 貴重品=現金(小銭を多めに)、印鑑、保険証など
- 生活用具=タオル、軍手など
避難所の確認を!
市では、災害が発生したときの第1次避難所として市立小学校52校・中学校25校を指定しています。災害の状況によっては、避難経路が通れなくなったりすることもあります。日頃から複数の避難所と経路を確認しておきましょう。
避難するときなどの緊急連絡先
- 市役所(代表) 06(4309)3000
- 危機管理室 06(4309)3130
- 宿直室(祝休日、夜間) 06(4309)3330
防災パネル展
- とき
- 1月17日(水曜日)9時~16時
- ところ
- 市役所本庁舎1階多目的ホール
- 内容
- 阪神・淡路大震災や東日本大震災の被災写真、備蓄物資や防災資機材の展示
防災講演会
- とき
- 1月18日(木曜日)10時~11時30分(開場は9時30分)
- ところ
- イコーラム(男女共同参画センター)
- 定員
- 244人(当日先着順)
- 内容
- 人と防災未来センター長の河田惠昭さんによる講演「災害に強い率先市民になろう」
寝屋川流域の水害に備える
大規模災害対策セミナー
寝屋川流域の成立ちや地形的特性、大規模風水害が発生した場合の被害の様相に対する理解を深め、日頃からの備えの重要性に対する意識を高めませんか。また、災害発生状況を想定し、行政や住民、ライフライン機関などの行動を計画しておく「タイムライン」の解説もします。
河田惠昭さん
「減災」という言葉を提起した都市災害研究の第一人者で、これまで多くの学会賞や功労賞を受賞
- とき
- 2月3日(土曜日)12時30分~16時30分
- ところ
- 大阪商業大学ユニバーシティホール蒼天
- 定員
- 300人(申込先着順)
- 申込方法・申込み先など
- 居住市町村、氏名、職業を1月26日(金曜日)15時までにファクスまたはEメールで(電話も可)
- ※詳しくは大規模災害対策研究機構ウェブサイトをご覧ください。
- 申込方法・申込み先など 問合せ先
- 特定非営利活動法人大規模災害対策研究機構 06(6374)4814、ファクス06(6374)5108、Eメールアドレス cdr@newjec.co.jp
- 問合せ先
- 危機管理室
講演内容
「いま心配な新たな水害の発生」
特定非営利活動法人大規模災害対策研究機構(CDR)理事長で関西大学社会安全研究センター長の河田惠昭さん
「北河内・中河内地区における豪雨災害とその備え」
京都大学流域災害研究センター准教授の川池健司さん
「いのちを守る防災気象情報~警報・情報の“最新”利活用マニュアル」
関西テレビ報道ランナー気象予報士の片平敦さん
災害時の物資の供給に協力
大阪金物団地協同組合と協定を締結
地震などの大規模な災害が発生した際に、避難生活が長引くと個人の備蓄品や市の備蓄物資が不足するなど、生活必需品が多数必要となることが予想されます。
このことから、市は大阪金物団地協同組合と12月14日、「災害時における物資等の供給協力に関する協定」を締結しました。この協定により、災害時に不足する生活必需品などを優先的に協同組合から提供いただけることとなります。
同組合理事長の高橋由紀子さんは「災害のときのために、組合として防災に力を入れて取り組んでいますので、この締結を機に市民の皆さんに何か貢献できればうれしいです」と話していました。
- 問合せ先
- 危機管理室
消防出初式 1月14日(日曜日)
新春を彩る消防出初式を開催します。消防出初式では、好評の消防ヘリコプターの着陸やカラー放水などを披露します。また、子どもレスキュー体験や普段なかなか見ることができない資器材の展示なども行います。
- とき
- 1月14日(日曜日)10時~11時30分(啓発コーナーは12時30分まで)
- ところ
- 花園中央公園多目的芝生広場
- 内容
- 消防ヘリコプターの着陸、一斉放水、消防車両のパレード、救助訓練、消防団ポンプ操法、幼年消防クラブの演技など
- ※車での来場はご遠慮ください。
- 問合せ先
- 消防局総務課 072(966)9660、ファクス072(966)9669
大阪府下警防技術指導会
本市の消防隊が府下No.1に
11月に大阪府下警防技術指導会が行われ、府下の消防本部から選抜された26隊が出場しました。
本市からは中消防署の消防隊(4人)が出場。建物の2階から出火し逃げ遅れた人がいるという想定で、出動後逃げ遅れた人をはしごで救出し、消火が完了するまでの動作と所要時間を厳しく審査されました。審査の結果、本市は、隊員の動作が確実で消火が完了するまでの時間も早く、最優秀を獲得しました。
消防局では、市民生活の安全を確保するため、今後もさらなる技術の向上をめざします。
- 問合せ先
- 消防局警備課 072(966)9664、ファクス072(966)9669
心肺停止の男性を救った
専門学校生に感謝状
路上で倒れていた男性を的確な応急手当で救命した市内在住の医療系専門学校生・小島克宏さんに、このほど西消防署長から感謝状を贈りました。
8月26日、店舗脇の路上で倒れている男性を帰宅途中の小島さんが発見。意識と呼吸はなく心肺停止状態でした。小島さんは、直ちに119番通報をし、心肺蘇生法を開始。到着した救急隊に引き継ぎました。
救命救急センターに搬送された傷病者は、ICU(集中治療室)に入院後、翌々週にはしっかりとした呼吸が確認でき、10月に退院しました。小島さんの行動は、救命救急センターの医師からも「適切な応急手当が傷病者の予後に大きく寄与した」と評されています。
小島さんは「救命処置は専門学校で学んでいますが、実際に行ったのは今回が初めてでした。なんとか助かってほしいという一心でした」と話していました。