インフルエンザについて
インフルエンザは、かぜの病原体とは異なるインフルエンザウイルスに感染して発症します。通常のかぜに比べて重い症状があらわれます。小さなお子さんと高齢者は重症化することがありますので、早めに医療機関を受診しましょう。

原因と感染経路
咳やくしゃみとともに放出されたウイルスを吸い込むことによっておこる飛沫感染と、ウイルスが付着したものをふれた後に目、鼻、口などに触れることで、粘膜・結膜などを通じて感染する接触感染が考えられています。
潜伏期間は平均2日(1から4日)です。

症状と経過
悪寒、頭痛、高熱(39から40℃)で発症。頭痛とともに、咳、鼻汁で始まる場合もあります。全身症状は、倦怠感、頭痛、筋肉痛等。
呼吸器症状は咽頭痛、咳、鼻汁、鼻づまり。消化器症状が出現することもあり、嘔吐、下痢、腹痛が見られます。

治療方法
主な治療法は抗インフルエンザウイルス薬(タミフル・リレンザ)の投与です。これらの薬は、医療機関等において医師が必要と認める場合に処方されます。また、症状を緩和させる目的で、解熱薬や去痰薬、鎮咳薬などが処方されます。妊婦や乳幼児に対する処方については、副作用のリスクを見極めながら、医師が投与の判断をすることになっています。

予防対策のポイント
ウイルス感染を予防のためには、手洗い・うがいをしっかりすることが大切です。
手洗いは、外出後だけではなく、可能な限り、頻回に行いましょう。石けんを使って15秒以上行い、洗った後は清潔なタオル等で水を十分に拭き取りましょう。
また、ウイルスが粘膜を通して感染するため、極力鼻や口などを触らないようにしましょう。
咳、くしゃみの際の「咳エチケット」も感染防止の上では大切です。咳やくしゃみ等の症状のある人には必ずマスクをつけてもらいましょう。

流行前のワクチン接種
インフルエンザワクチンは、感染後に発症する可能性を低減させる効果と、発症した場合の重症化防止に有効と報告されています。

飛沫感染対策としての咳エチケット
たとえ感染者であっても、全く症状のない(不顕性感染)例や、感冒様症状のみでインフルエンザウイルスに感染していることを本人も周囲も気が付かない軽症の例も少なくありません。したがって、インフルエンザの飛沫感染対策としては、以下のことを心がけましょう。特に感染者がマスク等の飛沫感染対策を行うことが重要です。
- 普段から皆が咳エチケットを心がけ、咳やくしゃみを他の人に向けて発しない。
- 咳やくしゃみが出るときはマスクをする。とっさの咳やくしゃみの際にマスクがない場合は、ティッシュや腕の内側などで口と鼻を覆い、顔を他の人に向けない。
- 鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐにごみ箱に捨て、手のひらで咳やくしゃみを受け止めた時はすぐに手を洗う。

外出後の手洗い等
流水・石鹸による手洗いは手指など体についたインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法であり、インフルエンザに限らず接触や飛沫感染などを感染経路とする感染症の対策の基本です。インフルエンザウイルスにはアルコール製剤による消毒も効果があります。

適度な湿度の保持
空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50から60%)を保つことも効果的です。

インフルエンザ予防啓発ポスター(ちらし)

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