市政だより 令和8年1月号 1・2・3面(テキスト版)
Topic
休日急病診療所 12月28日(日曜日)~1月4日(日曜日)も診療します〈4面〉
電子母子手帳アプリ 「おやこ手帳」 東大阪市 みんなではぐく~む〈5面〉
あなたのチカラが、未来をつくる 市職員を募集〈6面〉
市政だよりのタイトルには、東大阪フォントを使用しています。東大阪フォントは、企業同士のつながりや東大阪で生まれる部品がつながることでさまざまな製品となり、世界をつなげていることをイメージした、オリジナルのフォントです。
新年のごあいさつ
市長 野田 義和
明けましておめでとうございます。
昨年は大阪・関西万博が開催され、春、夏、秋の大阪ウィークでは、「ALL東大阪 まちの誇り~みんなが主役、つなぐ未来へ、めざすウェルビーイング~」をテーマにさまざまな魅力あふれるコンテンツを発信し、大きな反響がありました。また72社の市内企業が大阪ヘルスケアパビリオン内の「リボーンチャレンジ」に出展し、未来社会を見据えた製品や技術などを国内外に広く発信する貴重な機会となりました。
本市では、次世代の投資を加速させるため、東大阪版子どもファーストロードマップを策定しております。令和8年4月からは2歳児の保育料無償化を実施し、子育て家庭の負担を軽減することで、子どもファーストの理念をさらに具体化してまいります。
これからも子どもや高齢者が安心して暮らせる福祉や防災体制の充実に努め、市民一人ひとりが暮らしやすさを感じられるまちづくりを進めるとともに、全ての世代が健やかに成長・活動できる環境を整え、活力あふれる東大阪の実現に向けて全力で取り組んでまいります。
結びに、本年が皆様にとりまして実り多く、飛躍の一年となりますことを心より祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
議長 松川 啓子
明けましておめでとうございます。
市民の皆様におかれましては、すこやかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年も長期化する円安やコメ価格をはじめとする物価の高騰などにより、市民生活は引き続き厳しい一年となりました。また、全国各地で地震や大型台風、集中豪雨などの自然災害が相次ぎました。
本年3月11日には東日本大震災から15年を迎えます。この教訓を胸に市民の皆様には防災意識の向上をはじめ、災害に対する日頃からの備えや避難所の再確認などをお願い申し上げます。
市民の皆様お一人おひとりの声こそがまちを前に進める原動力です。市議会といたしましても、その声をしっかり受けとめながら安全で安心して暮らせるまちづくりに向け、行政と協調し、ときには意見交換しながら、市政の発展に誠心誠意取り組んでまいる所存でございます。
結びにあたり、今年の干支である「丙午」は新たな挑戦に向けて力強く踏み出す年といわれています。本年が皆様にとりまして希望に満ちた飛躍の一年となりますよう心から祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
みんなで考えよう
「未来のまち」のこと
市では、まちのことを「自分ごと化」して、話しあう市民参加型の会議「ひがしおおさか地方創生ラウンドテーブル」を令和5年度から開催しています。
会議でいただいた意見は市政の運営に活用し、市民と市による、よりよいまちづくりが進んでいます。
- 問合せ先
- 企画課 06(4309)3101、ファクス 06(4309)3826
ひがしおおさか地方創生ラウンドテーブルって?
ひがしおおさか地方創生ラウンドテーブルは、住民基本台帳から無作為抽出により選ばれた市民と、公募により参加していただいた市内在住・在学の中学・高校生からなる会議体です。地域の課題を市民一人ひとりが「自分ごと化」して考えることで、個人・地域・行政それぞれができることを見つけ、みんなが共創しながら、よりよいまちとなるよう解決策を探ります。
参加委員の構成(今年度)
- 総数48人
-
- 中学生 25パーセント
- 高校生 6パーセント
- 10代 8パーセント
- 20代 10パーセント
- 30代 17パーセント
- 40代 10パーセント
- 50代 10パーセント
- 60代 10パーセント
- 70代 4パーセント
世代を超えて出た意見が反映されています
市民からの提案で取組みが実現
市民委員からいただいた意見を市の施策へ反映し、さまざまな取組みが実現しています。会議で提案のあった「子ども・若者の居場所づくりの推進」については、市が今後新たに集中的に取り組む施策の1つとして、「子どもファーストロードマップ」へ掲載しました。
多世代の人たちが自由に過ごせる場所があるといいな
- 市役所本庁舎22階展望フロアをリニューアル
- 幼児向け遊具を配置した芝生広場エリアを設けるなど、子どもから大人まで、それぞれの過ごし方・楽しみ方を見つけてもらえる空間にリニューアルしました(24面参照)。
交通ルールを身に付けて安全なまちにしたい
- スタントマン交通安全教室の充実
- 交通安全の啓発を目的に、市立中学校・高校で実施するスタントマン交通安全教室の実施頻度を増やし、全ての生徒が学校在籍中に受講できるようになりました。
子どもが楽しく安全に遊べる公園だといいな
- 八戸の里公園をリニューアル
- 八戸の里公園に大型複合遊具を新設し、砂場や遊具のある子ども広場も全面リニューアルしました。子どもたちがのびのび遊べる空間となっています。
ほかにも
市立図書館やイコーラム(男女共同参画センター)に自習スペースを設置、駅前広場を活用したイベントを開催 など
今年度のテーマは「子ども・若者が夢を叶えられるまちづくり」
例年「子どもファースト」をテーマの軸としており、今年度は「子ども・若者が夢や希望をもつためには何が必要か?」「まち全体での子育て・若者支援とは?」という内容について、市民委員の間で意見交換しながら議論を深めました。さまざまな視点で多角的に考えることで、子ども・若者当事者だけでなく、参加した市民一人ひとりが、自分ごととしてテーマと向きあいました。
今年度の会議で出た意見をまとめた提案書は完成次第、市ウェブサイトに掲載予定です(4月ごろ掲載予定)。
これまでのテーマ
- 令和5年度
- 「子どもファースト」なまちづくり
- 令和6年度
- 子どもファースト実現と高齢者のウェルビーイング(生きがいや幸福感)向上の両立をめざしたまちづくり
Interview 市民委員の声
松野 優寿稀さん(高校生)
- 自分の意見を言える場所
- 最初はとても緊張しましたが、会議はアットホームな雰囲気なので、人前で自分の意見を言うことにも慣れてきました。価値観の違う人が集まっているため、自分の当たり前が覆されることもあり、おもしろいです。自分が経験していないことは現実味がわきづらいけれど、この会議を通じてさまざまな背景をもつ方と出会い、以前よりも身近なことのように感じます。
- 子どものころから行政について知れる機会があればいいなと思ったし、東大阪市に住んでいる人が、今後も住み続けたいと思えるまちになればいいなと思います。
植田 瑞季さん(30代)
- 子育て世代が住みやすいまちになれば
- 市政や行政は“お堅い”イメージがあり、距離を感じていましたが、実際会議に参加してみると、そのイメージが変わりました。自分と同じ子育て中の方や若い方もしっかりした意見をもっていて、「まちを変えたい・よりよくしたい」という意気込みを感じます。
- 子育て支援のためには、補助金など金銭的な面も大切だとは思いますが、子どもの遊び場を増やすなど、環境面も整備して子育て世代が住みやすいまちになってほしいです。
露口 義則さん(60代)
- “人生が変わる”経験に
- 昨年仕事を定年退職し、これからの人生で新たな発見・体験をしたいと思い参加しました。会議では不登校の問題など、自分の知らなかった現状を知りました。また、夢を叶えるには環境が大事だけれど、なかなか夢を叶えられない若者たちがいるなかで、どんな支援ができるのかを考えるきっかけになりました。
- 学生や若い世代の方から、自分ではもっていない考えや価値観を聞けて、刺激になっています。住んでいてよかったと思えるまち、子どもや若者をバックアップできるまちになるために、少しでも自分の意見が役に立てばと思っています。
対談 子どもたちが“ふるさと”と思える東大阪に
ひがしおおさか地方創生ラウンドテーブルでコーディネーターを務める伊藤伸理事と、野田市長が東大阪の未来について語りあいました。
当事者の生の声を聞く
- 伊藤理事
- 50万人規模の都市で、抽選で誰が来るかわからない状況で、多様な年齢・性別・属性の市民から意見を聞こうとされたことが最大の特徴だと思います。加えて、テーマ軸を変えずに会議をしている自治体は初めて。あえて継続的に取り上げることで深掘りし、さらに新たにつくる「(仮称)東大阪市子ども・若者計画」に会議で出た議論や提案を盛り込もうとしている、これも大きな特徴です。
- 野田市長
- 「子どもファースト」というテーマ軸で3年続けて会議をしたことは、本当にすごくよかった。参加委員にも自分ごととして考えていただき、さまざまなご意見により、市としても深掘りすることができました。次に続く大きな財産になったと思います。
- 伊藤理事
- 「子どもファースト」に関して議論するうえで当事者の意見を聞くために、市からの提案で中高生の委員を公募しました。当事者の生の声というのが、実はそんなに聞けていなかったなと。会議に参加している子が、この場を自分の夢や目標につなげられたという話を聞いて、まさに子どもが参加することの大きなメリットを感じました。参加市民に地域課題を自分ごととして捉えていただき、市民・地域・行政で解決する、その両方を今後も実現してもらいたいです。
これからのまちづくり
- 野田市長
- 子どもたちはみんな生まれたときに1本の“わらしべ”を持っている。ただ世の中には自分の手でわらしべが持てない子もいる。まず我々はそのわらしべを落とすことのないようにしてあげる。そしてそのわらしべを持って、どこにでも行けるような社会の仕組みをつくるのが大人の仕事だと思っています。
- もう1つ、子どもたちが大人になっても「自分のふるさとは東大阪だ」と思えるようなまちづくりをこれからできればと考えています。
- 伊藤理事
- せっかく市の計画に市民の意見を入れ込むことを目的として会議をしているので、行政っぽくない計画にしてほしいですね。会議の場で、その瞬間に出てくる言葉の方が本質に近いなと感じます。それができているのが今の東大阪な気がしますし、それをうまく引き取ってもらいたいですね。会議に対する市の前のめり感、これは市民に寄り添う1つの証だと思います。この姿勢は市全体でもち続けることが重要だと思います。
- 野田市長
- 中学生ぐらいの子どもたちにも読んで感想を口に出してもらえる、そんな計画にしたいです。今回の会議では子どもたちからたくさんの気づきをもらったし、これからのまちづくりに必要不可欠な1つのツールになってきました。ずっと積み重ねていくと、とてつもない行政力を生み出すものになると思います。子ども以外にもいろんなテーマを考えながら、この会議は続けていきたいと思っています。
