スプレー缶・カセットガスボンベの穴あけで火災
室内での「穴あけ」は絶対にやめてください

毎年、室内でスプレー缶やカセットガスボンベの穴あけ(ガス抜き)が原因で火災が発生しています。
特に、台所のシンクで穴あけをしていたとき、にすぐ横で使っていた「こんろの火」で着火したものが多く、作業をされていた方がやけどを負った事例も複数あります。また、こんろの火以外にも静電気の火花で着火した事例がありました。
消防局で燃焼実験
消防局では、スプレー缶やカセットガスボンベの穴あけ作業による危険性を検証するため、燃焼実験を行いました。
実験は、実物のシンクを使用し、実際の台所まわりの寸法を参考に実験台を用意しました。実験場所は、安全のため府立消防学校の燃焼実験棟で行いました。


実験1 微小な火花による着火試験
本市でも静電気の火花で着火したと思われる事案があったことから、シンク内にガスを滞留させ微小火花による着火試験を行いました。
なお、静電気による火花の再現は難しかったため、自動車のエンジンなどに使用されているスパークプラグを利用し電気火花を発生させました。

ガスにスパークプラグを近づける

激しく燃焼
結果
この実験から、小さな電気火花でも容易に着火することがわかりました。
実験2 火のついたこんろの横でガス抜き
本市では、こんろを使用中に穴あけ作業を行い火災になった事例が多いことから、その状況を再現しました。

火のついたこんろの隣でガス抜き

数秒後に引火し激しく燃焼
結果
この実験から、ガスの量によっては非常に激しく燃焼することがわかりました。また、今回は広い空間で実験台の上に天井などを設けず行いましたが、一般家庭の台所の広さではすぐに天井まで炎が達し危険です。また、穴あけ作業後、空気とガスが一定の比率で混ざったときに着火すると爆発することがあります。
室内でのスプレー缶やカセットガスボンベの穴あけ作業は絶対にやめてください。