スプレー缶などによる収集車の火災


平成28年1月1日から9月14日までの間に東大阪市内でごみ収集車の火災が5件も発生しました。この収集車の火災は、次のような共通点があります。
- すべて「水曜日」に発生している。
- 出火した収集車は、一般家庭(マンションも含む)のごみを収集していた。
- 焼けたごみから大量のスプレー缶、カセットガスボンベ、ライターが見つかっている。

なぜ出火したのか?
収集車の火災は、水曜日に集中しています。東大阪市では、水曜日は「あきかん・あきびん」または「不燃の小物」の収集日になっていますが、何か関係はあるのでしょうか。

燃えたごみの状況


焼けたごみを見ると、「不燃の小物」を回収していたようですが、プラスチック製品など可燃物も多量に混ざっています。


さらに焼けたごみを発掘すると、スプレーかんやカセットガスボンベ、使い捨てライターが多数見つかりました。
特にスプレー缶やカセットガスボンベは、焼けて黒く変色しています。

出火に至った経過
現場の状況から、使い残したまま捨てられた「スプレー缶、カセットガスボンベ、使い捨てライター」が収集車内で他のごみと一緒に圧縮され破裂、ガスが充満したところに収集作業中に発生した火花が引火したものと考えられています。

なぜ「水曜日」に集中したのか?
今年発生した収集車の火災は、水曜日に集中していましたが、さらに、すべて「不燃の小物」回収であることが分かりました。
火災が不燃の小物収集に集中したのは、スプレー缶やカセットガスボンベは「不燃の小物」に出すものと思い込み、使い残したまま捨てられていること。ごみに金属製品が多いため火花が発生しやすく、ガスに引火する確率が高いためと推測されます。
従って、他のごみ収集でも使い残したスプレー缶などが混ざっていれば出火する可能性はあります。

火災を防ぐために
ごみ収集車が火災になると、収集作業員に危害が及ぶほか、住宅密集地では建物などに延焼するおそれがあります。
また、火災の熱により、収集車本体や道路舗装が損傷し、多額の損害がでる場合があります。

「ごみの分け方・出し方」の確認を!
本市環境部が発行した「ごみの分け方・出し方(保存版)」には、スプレー缶やライターの捨て方についても書かれており、要約すると次のとおりです。
- スプレー缶(殺虫・整髪スプレー、カートリッジボンベなど)は、中身を完全に使い切ったうえで「あきかん・あきびん」の収集に出すこと。
- ライターは、中身を完全に使い切り「危険」と表示して他のごみとは別袋で出すこと。

ルールを守って火災防止!
火災を起こした収集車内のごみを見ると、「不燃の小物」収集日であったにもかかわらず、ルールが守られずにスプレー缶などが出され、ライターにも「危険」の表示をしていた形跡がありませんでした。また、不燃の小物ではないプラスチック製品など多量の可燃物が混ざっていたため延焼し被害を拡大させています。
ごみ収集車の火災を防ぎ、収集作業員の安全を守るためにも、もう一度「ごみの分け方・出し方」をしっかりと確認し、ルールを守りましょう。