リチウムポリマーバッテリーの火災事例
- 東大阪市内においてリチウムイオンポリマー2次電池(通称:リチウムポリマーバッテリー、リポバッテリー)による火災が発生しています。
- リチウムポリマーバッテリーは、ラジコン、ノートパソコンやスマートフォンなどのバッテリーとして幅広く使用されていますので取扱いに、十分注意してください。


リチウムポリマーバッテリーとは?
- リチウムイオン2次電池の一種で、正式には「リチウムイオンポリマー2次電池」といい、通称で「リチウムポリマーバッテリー」「リポバッテリー」と呼ばれています。
- 従来の電解液の代わりに電解質をゲル状にした導電性のポリマーを利用し、フィルム層状にしたもので、リチウムイオン2次電池と化学的には変わりありません。液体の電解質からポリマーに変更したことで、ケースが軽量化され、エネルギー密度も高いことから、ラジコン玩具からノートパソコン、スマートフォンのバッテリーとして幅広く使用されています。
- 小型で軽量、高電圧(1セル3.7V)のうえ、メモリー効果なしといった利点の多い反面、常用領域と危険領域が非常に接近していているため、充放電を監視する保護回路が必要です。また、充電時は極めて高い精度での電圧制御が必要です。
なぜ、リチウムポリマーバッテリーは発火するの?
- リチウムポリマーバッテリーは、他の2次電池(ニッカド等)と違い、電解質のポリマーに可燃性の有機溶剤を含ませているため、正極で酸化・結晶構造の破壊等が起きて発熱すると、この有機溶剤が気化してしまい、発火に至ります。

こんなときは要注意
リチウムポリマーバッテリーやリチウムイオン電池に次のような症状が見られた場合は要注意です。
- 機器の使用時間が極端に短くなった(すぐにバッテリーがなくなる)
- バッテリーが膨張している。
- 充電中、異常に熱くなったり、変なにおいがする。
使用時の注意点
- 落下などの強い衝撃を与えない。
- 充電は、必ず決められた充電器を使用する。
- 長時間充電したまま放置しない。
- バッテリーの分解や改造は絶対にしない。
実験動画
リチウムバッテリー発火実験