市政だより 平成25年3月15日号 6・7面(テキスト版)
「活力ある東大阪の創造」を力強く推進 平成25年度市政運営方針
平成25年第1回定例会の開会で野田市長は、平成25年度に実施する主要な施策について、後期基本計画でめざす五つのまちづくりの姿に沿って申し述べました。あらましは次のとおりです。
全文は、市ウェブサイトに掲載しています。
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- 企画室 06(4309)3101、ファクス06(4309)3826
住み続けたいまち 住みたくなるまちへ
後期基本計画でめざす五つのまちづくりの姿
安全で住みよいまちづくり
災害発生時の第1次避難所となる小・中学校校舎の耐震化については、平成27年度中の完了をめざし、スピードアップを図りながら進めていきます。また、耐震基準を満たしていない民間建築物の耐震化への補助を引き続き行っていくとともに、耐震診断・改修説明会をきめ細かく開催していきます。
基盤整備面とともに大規模災害発生時においても行政機能を継続し、早期の復旧を可能とするため、事前に必要な対応方針や手段を定める「業務継続計画」の策定に取り組みます。
消防力の強化においては、増加する救急需要に対応するため、現在建設中の北東部方面出張所に続き、平成26年度に中消防署管内に救急隊を配備します。また、西消防署の建替えに着手し、大規模災害発生時に防災活動拠点としての機能を充分に発揮できるよう整備していきます。
防犯対策については、自治会や商店街などが設置する防犯カメラ、防犯灯に対する補助を拡充するとともに、道路や公園など市内約120か所に防犯カメラを設置します。
また、東大阪市らしい豊かな都市景観の形成をめざして、本市の歴史や地域特性をふまえながら、景観重要道路の整備などを内容とする「景観計画」の策定に取り組みます。さらに、本市唯一の総合公園である花園中央公園の整備を引き続き進めます。
環境への負荷低減を図る取組みについては、家庭用燃料電池の設置費用に対する補助制度を創設するとともに、住宅用太陽光発電設備設置の補助対象件数を拡充します。
市民文化を育むまちづくり
学力向上への取組みをさらに効果的に実施するため、「学びのトライアル事業」を推進し、本市全体の学力向上を図ることはもとより、子どもたち一人ひとりの学習活動をきめ細かくフォローする取組みを行っていきます。
子どもたちの豊かな人間性や社会性を育むうえで、クラブ活動は大きな役割を果たしており、そのさらなる活性化に向け、支援の充実に努めます。
また、障害のある子どもたちがいきいきと豊かな学校生活を送ることができるよう、スクールヘルパーとケアアシスタントを増員し、特別支援教育の一層の充実を図っていきます。
成長期にある子どもたちが心身ともに健やかに成長するために欠かせない「食」の充実に向け、一層の取組みを推進するとともに、中学校給食の実施に向け、具体的な実施方法の検討を進めます。財政負担も考慮しながら、民間活力の活用など効率的・効果的な実施・運営形態を検討します。
教育環境の整備においては、学校内のトイレを洋式にするなどの整備を進めていきます。また、校舎の耐震化にあわせ、中学校の空調機器を更新するとともに、小学校においてドライ型ミスト装置を引き続き整備します。
文化・芸術の振興については、司馬遼太郎記念館と周辺の地域資源を活用しながら、「文化のまち」の魅力を本市内外にアピールしていきます。また、市民美術センターにおいては、「ナイトミュージアム」として夜間の開館とあわせてロビーコンサートを開催し、施設および周辺をライトアップします。
ラグビーワールドカップ2019の誘致活動では、これまでに署名をいただいた約7万人の方々の熱い思いとともに、近鉄花園ラグビー場での開催に向け、「花園を世界のラグビーの新たな聖地にする」との意気込みで、引き続き強力に誘致活動を進めていきます。
健康と市民福祉のまちづくり
救急医療体制については、引き続き中河内医療圏の八尾市、柏原市や地域医療機関などとの連携協力により、安心して医療を受けられる体制を確保するとともに、市立総合病院と中河内救命救急センターとの連携をこれまで以上に強化していきます。また、市立総合病院において、高度医療機器の整備を進めるとともに、緩和ケア病棟設置を検討し、中河内医療圏における中核病院としてのさらなる機能充実に取り組みます。
子育て支援については、平成27年度からの国の子ども・子育て新システムの本格実施に向け、「(仮称)東大阪市子ども・子育て支援事業計画」の策定に取り組み、本市の地域特性に応じた子育て支援施策を総合的・効果的に推進していきます。
保育所待機児童の解消に向け、民間保育所4園の開園と2園の園舎増改築に対する補助により、290人の入所定員を拡充します。また、育児・子育て相談や情報提供の充実、一時預かりの実施、つどいの広場の拡充など、安心して子育てできる環境を整備していきます。さらに、平成25年度中に、本市5か所目の子育て支援センターとなる「(仮称)楠根子育て支援センター」を開設し、子育て支援ネットワークの拠点とします。
児童虐待への対応では、関係機関との連携を強化し、情報の共有化と迅速適切な対応ができる仕組みづくりと、相談支援体制や啓発事業の充実など、未然防止と早期発見・早期対応に努めます。また、高齢者・障害者虐待の防止については、一時保護が必要な場合の居室を確保し、充実を図ります。
新障害児者支援拠点施設については、療育センターと高井田障害者センターの機能を統合・強化し、障害児者のライフステージに応じた専門的な支援サービスを提供する施設として、旧建設局跡地に建設します。
市民が主体となったまちづくり
これからのまちづくりには、地域住民の皆さんが“自分たちのまちは自分たちでつくる”という思いのもと、施策の企画立案から実施に至るまでの過程に自ら参画する取組みが求められ、市民と行政が協働のパートナーとしてともにまちづくりを進めていくことが必要です。このような「東大阪市版地域分権」の仕組みづくりに向け、「まちづくり意見交換会」を各リージョンセンターにおいて実施します。また、地域の市民活動を支援するため、地域サポート職員を配置します。
NPO法人はまちづくりの重要なパートナーであり、その設立運営に関する相談業務やマネジメントのための講座開催など、活動基盤強化に向けた支援を行っていきます。
人権が尊重された差別のない豊かで明るいまちづくりは、市政の基本となるものです。同和問題や外国籍住民、障害のある方、女性などさまざまな人権問題の解決に向け、引き続き人権啓発事業の充実を図っていきます。
活力ある産業社会を切り拓くまちづくり
「中小企業振興条例」ならびに「住工共生のまちづくり条例」に基づく施策を積極的に展開し、モノづくり企業、中小企業が元気なまちづくりを進めます。住工共生のまちづくりの推進にあたっては、事業所の立地調査を実施するとともに、住宅・工場間における環境対策支援や工場移転支援など各般の事業を総合的・効果的に展開していきます。
また、市内企業の製品の高付加価値化を促進するための支援や、競争力を備えた製品づくりのための市内企業のデザイン力向上に向けた取組みを進めます。
市立産業技術支援センターにおいては、中小企業単独では整備することが困難な測定機器を計画的に整備するとともに、地方独立行政法人大阪府立産業技術総合研究所との包括提携協定を契機として、本市のモノづくり企業のさらなる技術力向上を支援していきます。
最後に
今、それぞれの自治体は自らの頭で考え、自らの足で立ち、自らの言葉で語ることが求められています。本市も今まさにこうした状況にあります。
私たち一人ひとりの力は大きなものではないかもしれませんが、多くの人々が思いを共有し、力を合わせれば、時代を切り拓く改革のパワーとなります。50万市民の総力を結集すれば、東大阪市は自他ともに認める日本でナンバーワンのまちになれると確信しています。なすべき課題はなお山積し、いまだ道半ばでありますが、地平線にその姿をはっきりと思い描いています。私たちが愛し、誇りとする東大阪市のため、従前にも増して私自身が強いリーダーシップを発揮し、全身全霊を捧げる決意です。
産業振興の活性化へ
CSR経営企業3社と優良従業員を表彰
このほど、CSR経営・優良従業員表彰式典をクリエイション・コア東大阪で開催し、選ばれたCSR経営企業3社(優秀賞2社・奨励賞1社)と優良永年勤続従業員70人を表彰しました。
CSR経営表彰
CSR経営表彰は、今年度より創設した表彰で、良好な財務経営をしながら、「環境」「地域・社会貢献」「雇用」「人権・労働」いずれかの分野でのCSR活動を両立している中小企業を表彰するものです。市民が誇れる責任ある事業所として企業の信頼と価値を高め、持続可能な経営を行う事業所を増やし、市域の雇用創出や本市産業の振興と発展につなげることを目的としています。
いずれの企業も、自社の製品や技術を通じて、環境に配慮した活動や地域・社会の発展につながる活動実績があり、今後の継続的な活動にも期待できます。
市では、受賞企業の活動を広く知らせることで、多くの市民が誇りに思うとともに、他の中小企業が受賞企業に追随するような機運を高めていきたいと考えています。
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- 経済総務課 06(4309)3174、ファクス06(4309)3846
今回、CSR経営表彰を受賞した企業は次のとおりです。
優秀賞
株式会社ダイワパックス(代表・大西康純さん、高井田本通7)は、環境配慮製品である水性グラビア印刷を推進していることから環境部門において表彰されました。また、マツダ紙工業株式会社(代表・松田和人さん、衣摺5)は、エコなダンボールで被災地を支援した活動が評価され、地域・社会貢献部門において表彰されています。
奨励賞
日清工業株式会社(代表・竹本正一郎さん、御厨東1)は、少ない従業員で時間的な負担が大きいにも関わらず、自社の技術や製品を活用した「ものづくり体験教室」を実施したことが認められ、地域・社会貢献部門において表彰されました。
優良永年勤続従業員表彰
優良永年勤続従業員表彰は、永年にわたり市域内の事業所に従事する従業員や高度な技術を活かして企業貢献に尽力している従業員を表彰することにより、従業員の資質および勤労意欲の向上を図り、労働力の定着性を強化するものです。今年度は70人が選ばれています。
- 問合せ先
- 労働雇用政策室 06(4309)3178、ファクス06(4309)3846
安心・安全なまちづくりの推進へ
緊急消防援助隊の車両を配備
このほど、大災害などが発生したときに出動する緊急消防援助隊の車両として、人員輸送車1台を中消防署に配備しました。
これは、昨年10月に、省令に基づいて市が消防庁に無償使用申請したことにより、国が所有する同車両の無償使用が可能となったものです。
今後は、国からの緊急消防援助隊の出動要請により活動するほか、市内で多数の負傷者が発生したときなどの集団救急事案などにも出動します。
- 問合せ先
- 消防局警備課 072(966)9664、ファクス072(966)9669
救急安心センターおおさかからのお知らせ
病気、ケガ、応急手当の方法などで迷ったときは次の番号へお問合せください。
- #7119(携帯電話・固定電話〈プッシュ回線〉の場合)
- 06(6582)7119(固定電話〈IP・ダイヤル回線〉の場合)
わだい
タグラグビーって楽しい
小学生交流大会に500人
このほど近鉄花園ラグビー場で行われた「東大阪市タグラグビー交流大会」に、市立小学校から500人を超える児童が参加しました。
この大会は、子どもたちに練習の成果を発揮してもらうとともに、他校の仲間とゲームの楽しさを共有してもらおうと、近鉄ライナーズや摂南大学の協力のもと市と市教育委員会が開催しているものです。ラグビーのまち東大阪アドバイザーの南條賢太さんがタグラグビーの普及に取り組んできた市立小学校17校のうち9校が参加しています。
タグラグビーは、ラグビーから生まれた新しいスポーツです。ラグビーと違って、タックルの代わりに相手選手の腰に付けられた2本のタグを奪うため、比較的安全で気軽に楽しむことができます。
子どもたちはトライをめざして、天然芝の上を楽しそうに走りまわっていました。
思いよ届け!
市内中学生が被災地を応援
市立中学校生徒会交流会のメンバーがこのほど市役所を訪れ、東日本大震災の被災地を支援するために募金活動で集めた58万4,000円を野田市長に手渡しました。
生徒会交流会は、中学校間の交流を深めるため、18年前から市立の中学校が参加してさまざまな活動に取り組んでいます。今年も昨年に引き続き、東日本大震災の復興を願って26中学校が協力し、駅前や商店街などで募金活動を行いました。
この日は、交流会メンバーを代表して10人が市役所を訪れました。はじめに、意岐部中学校生徒会長の有馬秀斗さん(2年)が活動内容を市長に報告。さらに、「今後も被災地の復興支援を通して、つながりを大切にし、私たちができることを考えながら行動していきたい」と決意を述べました。
つづいて、集めた募金を代表者2人が野田市長に手渡しました。
野田市長は「皆さんの被災地を思う心もいっしょに届けます。今後もその気持ちを忘れずにいてください」と生徒たちにお礼を伝えるとともにエールを送りました。
なお、集められた募金は、岩手県陸前高田市教育委員会に届けられます。
忙しいお母さんのためにレシピを考案
荒川小5年 角谷ひなたさんが全国の頂点に!
「インスタントラーメン小学生レシピコンクール」で最優秀賞に選ばれた荒川小学校5年生の角谷ひなたさんが、このほど市役所を訪れ、野田市長に喜びを報告しました。
同コンクールには、全国の小学校4年生~6年生6,690人が応募。味や盛りつけ、独創性など5つの項目が審査され、角谷さんは全国大会に勝ち進んだ17人の頂点に立ちました。
日ごろ忙しいお母さんを喜ばせようと、お父さんと相談しながら「冷やしタンタンメン」を考案。ラー油とチンゲンサイを使ったことにより、味と彩りが特に評価されました。
野田市長が「自分で工夫することはとても大切です。ぜひ、2連覇をめざしてください」と激励し「日ごろからお手伝いはしていますか」と尋ねると、角谷さんは「お手伝いでおこづかいを稼がないといけないので」と市長を笑わせていました。
東大阪市治安対策本部からのお知らせ
住民のつながりが地域を守ります。近所づきあいを大切にして、安全なまちにしましょう