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令和3年度市政運営方針

[2021年3月10日]

ID:29815

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 本日ここに令和3年第1回定例会を迎えるにあたり、市政運営に関する私の基本的な考え方を申し述べさせていただきます。

 

 最初に、新型コロナウイルス感染症との戦いの最前線におられる医療従事者の皆さん、介護従事者の皆さんをはじめ、すべての関係者の方々の献身的なご尽力のおかげで、私たちの生活は守られております。改めて、心から感謝の意を表します。また、市民の皆さん・事業者の皆さんには、未だに終わりが見えない新型コロナウイルス感染症への対策が続いている中、生活や仕事にご負担をおかけしておりますが、ご協力の程、お願い申し上げます。

 引き続き、本市独自の追加の支援策といたしまして、小学校給食の無償化や、飲食業者等への水道料金の減免、介護従事者等への抗原検査のキット配布など、令和3年度も必要な支援策を講じてまいります。

 国内情勢におきましては、昨年9月16日、第99代内閣総理大臣に菅義偉氏が就任されました。菅総理は、アベノミクスを継承するとともに、役所に行かずともあらゆる手続きができ、地方に暮らしていても都会と同じ仕事や医療、教育が受けられるポストコロナ社会の実現をめざすデジタル庁の創設や、各省庁や自治体の縦割りを打破する行財政改革など新たな政策を打ち出されております。さらに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「2050年カーボンニュートラル宣言」も行われ、コロナ危機で停滞した社会において、気候変動を抑え、生態系を守りながら立て直していくグリーンリカバリーに力を入れる姿勢を明確に打ち出されました。このような国の動向を受け、本市におきましても、行政サービスや教育のデジタル化を進め、ポストコロナ社会の生活様式を市民の皆さんに提供できるよう取り組みを進めてまいります。

 市内情勢に目を向けますと、昨年10月期から12月期の市内中小企業動向調査では、前年の同時期と比較した景況感は持ち直しの動きがみられますが、水準自体は低い動きにとどまっています。新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続いている中、まだまだ先行きが見通せない状況でありますが、引き続き、国及び大阪府の動向を注視し、市内の事業者及び市民生活に必要な支援を実施してまいります。

 令和3年度から令和12年度までの10年間を計画期間として、東大阪市第3次総合計画がスタートいたします。東大阪市第3次総合計画は、労働力の減少による産業衰退などの経済面、地域を支える担い手の減少による地域力の弱まりなどの生活面、市税収入の減少や社会保障費の増加による財政面など、さまざまな影響が想定される人口減少社会への対応を踏まえ、若者・子育て世代から「大阪に住むなら東大阪市」と選んでもらえるまちづくり、少子高齢化が進む中、高齢者が地域を支える担い手として元気に活躍するまちづくり、市内外から人が多く集まり活気あふれるまちづくり、以上3つの施策を率先して取り組むべき重点施策として位置づけるとともに、行政として着実に進める取り組みにつきましても7つの分野別施策を定めております。本市が将来にわたり活気あふれるまちであるために着実に計画を進めてまいります。

東大阪市第3次総合計画で定めた3つの重点施策の取り組みについて

第1の重点施策「若者・子育て世代に選ばれるまちづくり」

 本市が将来にわたり、活気あふれるまちであるためには、妊娠期から出産期、子育て期にわたる切れ目のない子育て支援を充実させるとともに、本市の公教育を学んだ子どもたちの将来が希望あふれるものとなる教育環境の充実など、若者・子育て世代が安心して暮らし、子育てができる環境を整える必要があると考えております。

 妊娠期から出産期にわたる支援につきましては、現在、14回分の妊婦健診の助成を行っておりますが、40週を超えての出産など、現状の助成数では足りないケースがあることから、助成回数を17回に拡充し、全国的にみてもハイレベルな支援を提供してまいります。

 また、出産後の母親の心身のケアや育児サポートを目的とした産後ケア事業につきましても、従来の短期入所型、通所型の利用が困難な方に対してアウトリーチ型の支援を加えるなど、産後ケア事業を利用いただける環境を整え、出産後の不安解消をサポートしてまいります。

 子ども医療費につきましては、子育て世帯の医療費負担軽減のため、所得制限なく中学校卒業までの子どもの医療費を助成してまいりました。子どもを安心して産み育てられる環境をより充実させるため、令和3年度中に、子ども医療費の助成対象年齢を18歳到達の年度末まで拡充いたします。

 加えて、病気等により集団保育が困難な場合に児童を預かる、病児病後児保育事業につきましては、市域全体での支援機能を充実させるために、未整備地域であった東部地域で受け入れ施設の拡充を図ってまいります。

 教育カリキュラムの見直しにつきましては、昨年は、新型コロナウイルス感染症の影響によって、学校園が長期に及ぶ臨時休業を余儀なくされ、児童・生徒が共に学ぶ時間が失われました。一方で、文部科学省が掲げている「GIGAスクール構想」が一気に加速し、本年3月末には、児童・生徒に1人1台のタブレット端末の配備が実現いたします。令和時代の学びのスタンダードとなるICT教育を推進するため、児童・生徒だれひとり取り残すことのない公正で個別最適化された学びの環境を確実に提供し、確かな学力の向上に繋がるよう、デジタル教科書などのICT学習コンテンツの効果的な活用方法を研究してまいります。

 キャリア教育の一つであるモノづくりの先端技術や高度な学問に触れる職業教育につきましては、大阪大学医学部の最先端の施設で医療現場の体験授業を行い、児童・生徒の進学意欲や学習意欲の向上を行ってまいりました。令和3年度は、さらに近畿大学理工学部などでの体験授業を加え、児童・生徒に新たな学びの場を提供してまいります。

 トップアスリートとの連携によるクラブ活動のあり方につきましては、先日行われました全国大学ラグビー選手権大会で優勝した天理大学に多数の卒業生を送り出している日新高校ラグビー部の指導を、昨年、試行的に近鉄ライナーズに行っていただきました。トップアスリートが行うハイレベルなプレーやトレーニングを体験し、競技に対する意識がさらに向上したとの意見が多数ありました。その結果を踏まえて、令和3年度より、日新高校ラグビー部への指導のサポートを本格的に近鉄ライナーズに依頼するとともに、今後は教員の働き方改革も視野に入れ、市立中学校のクラブ活動への展開も検討してまいります。

第2の重点施策「高齢者が活躍するまちづくり」

 本市の高齢化率は年々上昇し、令和17年には30%を超え、その後も上昇する見込みとなっております。一方で、高齢者の歩行速度が、10年前と比べると速くなっているとのデータが示されるなど、仕事や趣味など、さまざまなことに意欲的に活動する、元気な高齢者が増えつつあります。人口減少により、労働力と地域力が低下していく中、就労意欲にあふれた豊かな知識と経験をもった高齢者が、地域社会を支える担い手として活躍していくことが、本市の持続的な成長に必要であると考えております。令和3年度は、高齢者が活躍するための就労支援策として、高齢者のニーズと企業側のニーズ調査を行い、高齢者が活躍できる環境づくりに取り組んでまいります。

 また、新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの高齢者が外出を控える中で、感染症のリスクを抑えつつ、介護予防・健康維持に取り組むことが必要です。コロナ禍において対面のやりとりが制限される状況でも継続して事業を実施していくためには、オンラインの手法を取り入れることが有効であります。令和3年度より、タブレット端末等のICTツールを活用したオンラインによる介護予防プログラムの提供を開始し、健康づくりはもとより、高齢者がデジタル端末に触れるきっかけづくりを進めてまいります。

第3の重点施策「人が集まり、活気あふれるまちづくり」

 2025年に「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとした、大阪・関西万博が夢洲で開催されます。大阪・関西万博は、次世代を担う子どもたちが、未来にわくわくする楽しい万博であるとともに、新型コロナウイルス感染症を乗り越えた先の未来を世界に示す、「いのち」をテーマとした非常に意義のあるものであります。また、大阪・関西万博開催後には統合型リゾート(IR)の誘致が計画されるなど、夢洲は国内外から人・モノ・投資が呼び込まれ、大阪・関西の持続的な経済成長を生み出すエリアになると期待されております。さらに、大阪メトロ中央線が夢洲まで延伸される計画になっており、本市とのアクセスも向上するため、今後、夢洲への商品の搬入や、夢洲からの観光客の受け入れ、また、夢洲で働く人の生活の場となるなど、夢洲より生み出されるさまざまな波及効果を余すことなく享受できるよう取り組むことが必要であります。観光の分野におきましては、文化芸術・食・スポーツ・モノづくりなど、本市への誘客コンテンツの創出に取り組む東大阪ツーリズム振興機構とも連携してまいります。産業の分野におきましては、医工連携プロジェクトで培ってきた産・学・公の連携の強みを活かし、モノづくり企業の高度な技術が大阪・関西万博で取り入れられるように、本市のあらゆる地域資源を磨き上げてまいります。

 令和元年度に自治体会員第1号として加入しました一般社団法人夢洲新産業・都市創造機構は、関西を拠点とする約150の企業やアカデミア・自治体とともに、産学公共創による新産業創出や地方創生等に寄与する活動を行っております。昨年より始めた大阪・関西万博関連のセミナーの第1回目には、「いのちを響き合わせる未来社会の共創」というテーマのもと、大阪・関西万博のテーマ事業プロデューサーである慶應義塾大学医学部の宮田裕章教授や、2月1日付で本市の特別顧問となられた大阪大学心臓血管外科の澤芳樹教授などを迎え、自治体を代表して私も座談会に参加いたしました。今後もセミナーの開催や夢洲のまちづくりに関わる諸テーマについての調査研究など、大阪・関西の繁栄に貢献すべく活動を行ってまいります。

 ポストコロナ社会においての市内の賑わい創出につきましては、感染症対策を十分に講じた上で、新しい生活様式に対応した、リアルとバーチャルの融合などICTを活用したイベントや、スポーツツーリズム・マイクロツーリズムの促進に取り組んでまいります。

 大阪モノレールの南伸により、新駅周辺において新たな人の流れや賑わいが期待されております。「市の中心拠点」である長田・荒本駅周辺エリアにつきましては、新たなまちづくりの基本構想を検討するため、昨年庁内委員会を立ち上げました。今後、次の時代へとつながる未来都市を描く構想の策定に向け、将来像などを検討してまいります。

 また、冒頭申しましたように、日本がグリーン社会の実現に向け、本格的に舵を切ったことは、SDGsの取り組みを加速させる絶好の機会であります。特に2035年までにすべての新車販売を、EVをはじめとする電動車へと転換するという国の方針を受け、環境に配慮した脱炭素製品の部品づくりなど、中小企業の成長を支援する設備投資事業により、中小企業の発展を促進し、活気あふれるまちづくりを進めてまいります。

行政として着実に取り組んでいくべき7つの分野別施策

分野別施策1.人権・共生・協働

 新型コロナウイルス感染症は、感染者や医療従事者等への差別、偏見という人権問題を生じさせております。新型コロナウイルス感染症が収束していない中、私たちの生活を支える仕事に携わっている人たちに対して、応援メッセージを届ける活動を、こころほっとプロジェクトとして掲げ、各種人権団体と連携して取り組んでおります。人と人のつながりを保つことで差別をなくしていくためにも、引き続き、この取り組みを続け応援の輪を広めてまいります。

 また、平和と命の大切さを後世に伝えていくことは大変重要であります。本市では、毎年12月10日から16日の「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」に合わせ、拉致問題講演会を実施しております。昨年は、拉致被害者の田口八重子さんの長男である飯塚耕一郎さんに講演していただきました。引き続き、北朝鮮の拉致問題を風化させないために、事業を通じて啓発活動を行ってまいります。

 近年、本市で働く外国人労働者は年々増加傾向にあり人口増加に寄与しております。異なる文化との間には少なからず摩擦が生じることがあります。その中でお互いの文化を理解し、尊重しあえる社会を築けるよう、教育の場、生活の場、仕事の場での相談や支援の強化に取り組み、多様な価値観を共有し、互いの違いを認め合える社会の実現をめざしてまいります。

 ひきこもりに関する支援につきましては、昨年10月にひきこもり相談窓口を設置いたしました。年齢を問わず、相談者の気持ちに寄り添いながら包括的な支援を行い、福祉・保健・医療などの関係機関と連携し、支援状況の把握、情報共有に努めてまいります。また、令和3年度から専門的な心理カウンセリング等の巡回相談窓口を設置し、ひきこもり当事者への家庭訪問を行うなど、安心して過ごすことのできる居場所支援事業を実施してまいります。

 本市が抱える行政課題の解決、住民サービスの向上、地域の活性化を目的として、企業・大学のノウハウやアイデアを積極的に活用するため、昨年4月、「公」と「民」の連携を専門的に担う組織として、公民連携協働室を設置いたしました。令和2年度は、本市の取り組みに賛同いただける企業6者との包括連携協定、3者とのパートナーシップ協定、9者との事業連携協定をそれぞれ締結いたしました。引き続き、防災、子ども、福祉・健康、文化・スポーツ、教育など、幅広い分野で連携を図ってまいります。

分野別施策2.子ども・子育て

 昨年4月20日に、子ども家庭総合支援拠点として、子育てや発達に関すること、児童虐待の相談通告の窓口として「東大阪市子ども見守り相談センター」を開設いたしました。社会福祉士、精神保健福祉士、保健師、心理士、保育士等の専門職を配置し、0歳から18歳までの子どもとその家庭、妊産婦の方々のさまざまな相談に応じております。相談内容に的確に対応できるよう、専門職員のスキルアップを図るとともに、子育てサポーターや子育て世代包括支援センター、地域の関係機関とも連携を一層強め、子どもを社会全体で見守り、支えるまちをめざしてまいります。

 近年、育児や家事のすべてを1人でこなさなければならない状況が「ワンオペ育児」という言葉で表現されており、精神的にも身体的にも疲弊してしまう子育て世帯が少なからず存在しております。若者・子育て世代が安心して子育てを行うためにも、情報発信手段の拡充を図り、少しでも不安や孤独を和らげる環境の提供に努めてまいります。

分野別施策3.教育

 子どもたちの学力向上につきましては、全国学力・学習状況調査に加え、本市が独自に実施している標準学力調査の結果をもとに、各学校が子どもたち一人ひとりの学力習得状況や課題を把握・分析し、効果的な指導を行えるように、学校間連携による指導の改善や、一人一台のタブレット端末を活用した学力向上施策の研究にも取り組んでまいります。

 また、令和元年度から全中学校区で実施している小中一貫教育を定着させ、9年間の一貫した系統的な教育により、子どもたちの確かな学力の向上、生きる力の育成につなげてまいります。

 学校園運営につきましては、子どもたちを取り巻く環境や、学校園が抱える課題が複雑・多様化する中、責任ある教育を提供するためには、学校園長のマネジメント能力が重要であります。今後のコミュニティスクール制度の導入も見据え、学校園長の示す教育ビジョンを教職員それぞれが理解し、教育立国をめざす組織として質の高い学校園づくりを進めてまいります。

 教育環境の整備につきましては、子どもたちが安心して学び、活動できる環境を提供するために、校舎等の外壁や屋上防水等の改修を長寿命化計画に基づき進めてまいります。

 また、熱中症対策につきましては、地球温暖化や都市部におけるヒートアイランド現象の影響により、屋外のみならず屋内における熱中症予防が必要不可欠になっております。体育の授業やクラブ活動で使用する学校体育館の暑さ対策は、子どもたちの熱中症リスクを軽減するためにも、今後取り組んでいかなければならない課題であります。学校体育館への空調設備につきましては、教育環境の改善に加え、災害時には避難所としても活用されることから、令和3年度より、民間活力の導入にかかる可能性調査を実施してまいります。

 図書館運営につきましては、新しい生活様式を踏まえ、コロナ禍においても、市民が来館せずに読書を楽しむことができる、クラウド型電子書籍貸出サービスを提供してまいります。また、学校の児童・生徒も読書の時間や放課後などに、充実した電子書籍が利用できるよう、学校との連携を進めてまいります。

分野別施策4.スポーツ・文化・産業

 スポーツにつきましては、花園ラグビー場が、ラグビーワールドカップ2019日本大会の試合が開催された世界に誇るスタジアムであることを、市民の心に深く刻み込むために、花園ラグビー場で初戦が開催された9月22日を、「花園ラグビーの日」として制定いたしました。令和3年度は、タグラグビーや車いすラグビーの体験、東大阪市スポーツみらいアンバサダーの三阪洋行氏や、TVドラマにも出演した元ラグビー日本代表の廣瀬俊朗氏によるラグビークリニックなど、市民の皆さんがラグビーと触れ合い、ラグビーへの愛着が醸成される取り組みを進めてまいります。

 また、花園ラグビー場を活動拠点としている近鉄ライナーズが、令和4年1月から開催される新リーグにおいて活躍できるよう、近鉄ライナーズの試合情報やチーム活動の告知など、さまざまな支援を行ってまいります。

 昨年、本市をホームタウンとしてJリーグ入りをめざし、JFLを戦っていたF.C.大阪は、最終節までJ3参入の可能性を残す戦いを繰り広げました。令和3年度も引き続き、Jリーグ参入という目標をF.C.大阪の選手、スタッフ、サポーターとともに共有し、F.C.大阪が東大阪からJリーグ、そして、世界へと羽ばたくために必要な支援を行ってまいります。加えて、本市が「ラグビーのまち」「フットボールのまち」、そして、「スポーツのまち」と呼ばれるよう、06ブルズなど本市を拠点として活動しているさまざまなスポーツチームも支えてまいります。

 ウィルチェアスポーツにつきましては、昨年から整備を進めていたウィルチェアスポーツコートが、本年2月1日に開設いたしました。令和3年度は、車椅子ソフトボール東大阪花園大会を開催するなど、年齢や性別、障害の有無に関わらず、誰もが共に楽しめるウィルチェアスポーツを広く普及させる取り組みを進めてまいります。

 文化につきましては、令和元年9月に開館した文化創造館を拠点として「文化のまち、東大阪市」を推進するためのさらなる取り組みを進めているところでありますが、昨年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、市が実施する各種事業だけでなく、市民や団体、地域が主体となったイベントなどさまざまな催しが中止を余儀なくされました。そのような状況の中、令和3年度から本市の文化政策に関する基本計画である「第3次文化政策ビジョン」が新しくスタートいたします。本ビジョンは、「子どもが文化芸術に触れる機会の確保」、そして「誰もが文化芸術に親しむ環境づくり」を施策の柱に掲げております。今後、0歳児からの就学前の子ども、小学生や中学生、高校生などに対して、学校等との連携やアウトリーチなどの多様な手法によって、オーケストラや伝統芸能など普段あまり触れることができないような生の文化芸術に触れる機会を創出してまいります。

 産業につきましては、市内モノづくり企業が下請け業態から脱却し強固な経営基盤を構築するために、製品の付加価値を高める「デザイン」を活用した自社製品開発の支援を行ってまいりました。今後も自社製品開発の支援を行うとともに、自社製品開発のプロセスや成果を市内モノづくり企業に発信するなど、新たに参画する企業を増やす取り組みを進めてまいります。また、中小企業事業者の抱える資金繰り、各種給付金や補助金制度の活用、テレワークの導入などさまざまな悩みを聞き、課題解決に向けた総合的なサポートを行う企業経営サポート事業につきましては、中小企業診断士が、窓口相談に加え訪問相談など身近に寄り添うことにより課題解決に繋げる支援を実施しており、長引くコロナ禍で中小企業事業者の課題対応が幅広く求められることから、引き続き相談業務を実施してまいります。

 また、リモートワークなどの新しい働き方への対応につきましては、駅前の立地の良さを活かし、布施駅前にシェアオフィスを整備し、新しい生活様式に対応した就労環境を提供してまいります。

分野別施策5.健康・福祉

 新型コロナウイルス感染症が猛威をふるう中、本年1月14日には2度目の緊急事態宣言が大阪府域に発出されるなど、感染者数や病床使用率は極めて厳しい状況であり、医療提供体制の逼迫が続いております。このような状況のもと、市立東大阪医療センターでは、中等症患者をコロナ専門病院の十三市民病院に次いで受け入れ、指定管理業務を請け負っている中河内救命救急センターでは、重症患者について、病床を増やして受け入れを行っております。最適な医療を提供すべく、両センターでは連携して病床を確保するなど、新型コロナウイルス感染症にかかる医療体制において多大な貢献をいたしております。

 また、本市の基幹病院の役割としましては、心臓疾患と脳疾患のホットラインを設置し、365日24時間対応を行っております。府域の公立病院では希少な心臓血管外科におきましては、ハイブリッド手術室を配備し、年間約100例もの開心術を行い、市民の皆さんの命を支えております。コロナ禍における逼迫した医療体制の中でも、例年並みの手術件数を維持されております。地域の中核病院である市立東大阪医療センターの、これらの健闘を称えるとともに、令和3年度も引き続き、必要な支援を行ってまいります。

 保健所におきましては、新型コロナウイルス感染症に関する電話相談や陽性者の受診調整、PCR検査の検体採取、疫学調査、入院調整や患者の搬送、療養中の支援など、多岐にわたる業務に全職員が一丸となって対応しております。全庁的な応援体制も含めて、今後も必要な支援を講じてまいります。また、市民の皆さんへの新型コロナウイルスワクチン接種につきましては、本年1月22日に新型コロナウイルスワクチン接種事業実施本部を立ち上げ、円滑、迅速、何よりも安全に接種することを目標に準備を進めております。市民の皆さんが安心して接種できるよう、身近なかかりつけ医など、200か所以上の診療所における個別接種と、4か所での集団接種を実施いたします。医療従事者の確保に関しましては、集団接種会場への医師、薬剤師の派遣ならびに多くの診療所で接種が受けられるよう、私自身が医師会、薬剤師会に対し協力要請を行ったところであります。引き続き、国、大阪府、医師会、薬剤師会及び地域医療機関と連携し確実に準備を進めてまいります。

 高齢者施策につきましては、令和2年度より、認知症初期集中支援チームの活動拠点を市内3ヶ所に拡充し、認知症高齢者やその家族への訪問による相談や支援をきめ細かく実施しております。認知症施策を更に推進するためには、地域での理解を深めていくことが必要であります。認知症の中でも、全国に約40,000人の患者がいると推測されている若年性認知症につきましては、社会全体で病気自体の理解も進んでおらず、早期に適切な支援を行えないことが課題となっております。昨年12月に、若年性認知症について理解してもらうことを目的に、若年性認知症当事者が市役所で職員向けに弁当の受注・販売を行う「楽café弁当」を1日限定で開催いたしました。令和3年度も引き続き理解促進を目的とした「楽café弁当」などの啓発活動を行いながら、認知症サポーター養成講座を実施するなど、地域の中で、認知症全体への理解を深め支援の輪を広げてまいります。

 生活保護の適正な執行につきましては、本年1月に法制度化された被保護者健康管理支援事業を適切に進め、生活保護受給者の健康管理に関するデータ分析から健康課題を把握し、特定健診受診勧奨や生活習慣病等の重症化予防などを行うことにより、自立を助長してまいります。あわせて、ジェネリック医薬品の使用促進や本市が他市に先駆けて行ってきた、かかりつけ薬局制度をさらに推進するなど、引き続き、医療扶助の適正化に取り組んでまいります。

分野別施策6.都市・環境

 新たな南北方向の交通機関である大阪モノレールの南伸事業につきましては、事業認可を取得した「大阪モノレール鴻池新田駅前交通広場」、「瓜生堂駅前交通広場」、「都市計画道路若江稲田線」の周辺整備事業について、用地取得や詳細設計などを着実に実施してまいります。また、新設駅が設置される予定の本庁舎周辺につきましては、市民の皆さんが愛着と誇りを持てるまちなみをつくることを目的として、本年4月1日から景観形成重点地区に指定いたします。今後は、本庁舎周辺が本市の南北交通の要衝として、誇れる都市景観となるよう、市民・事業者の皆さんと連携して良好な景観形成に努めてまいります。

 次に、環境分野につきましては、本市は昨年5月に2050年ゼロカーボンシティ宣言を行いました。本年2月5日には、全国のさまざまな特色を持った市区町村が、脱炭素社会の実現に向けた具体的な取り組みを議論し、国への提言等を効果的に進めていくことを目的として、「ゼロカーボン市区町村協議会」が設立され、本市もこの協議会に参画いたしました。市民の皆さんには家庭でできるCO₂排出抑制の取り組みを、事業者の皆さんには環境に配慮した製品の製造や、再生可能エネルギーの導入促進によるCO₂削減対策などの取り組みを進めていただきたいと考えております。行政においては、環境教育・各種ごみの減量施策を積極的に進めるとともに、令和3年度は本庁舎の全フロアにLED照明を導入するなど、脱炭素社会に向けた環境にやさしい市役所をめざしてまいります。

 食品ロスの削減につきましては、本年1月25日に、おおさか食品ロス削減推進パートナー認定企業と、子ども・子育て、教育、都市・環境の分野において包括連携協定を締結いたしました。子ども食堂への食料提供や、児童・生徒へのSDGsの学びの機会の提供、フードシェアリングサービスの活用や、食品ロス削減に向けた市民・事業者への普及啓発活動など、各分野での食品ロス削減に向け、市民・事業者・行政が協働で取り組んでまいります。

分野別施策7.防災・治安

 自主防災力の向上につきましては、地域版ハザードマップの作成支援を引き続き行うとともに、自主防災組織が中心となって避難所を運営するための新たな避難所運営マニュアルの作成を図ってまいります。また、マスクなど感染症対策の新たな物資の備蓄の必要性が出てきたことから、備蓄物資を着実に蓄える広さを有し、大規模災害時の物資拠点となりうる新たな防災倉庫の建設を推進してまいります。

 東日本大震災の教訓を踏まえた要介護認定者や重度の障害がある方の災害時の避難支援につきましては、地域の方々や福祉関係事業者と連携し、避難行動要支援者ごとの個別支援計画の策定を段階的に進めてまいります。

 治安につきましては、近年、子ども・女性を狙った犯罪が大阪府域で多発している状況から、防犯カメラでの犯罪抑止対策を継続するとともに、大阪府警本部、布施・河内・枚岡警察と連携した啓発活動を進めてまいります。

 また、特殊詐欺被害防止装置設置事業につきましては、特殊詐欺の認知件数は前年より減少傾向にありますが、巧妙化する特殊詐欺から市民の皆さんを守るため令和3年度も引き続き実施してまいります。

行財政改革について

 最後に、これまで述べてまいりました各種の施策を推進していくためには、確固とした財政基盤の構築が必要であります。持続可能な行政運営を行うためにも、行財政改革プラン2020を着実に推し進めるとともに、新たに自治体デジタルトランスフォーメーションや新たな情報発信ツールの活用など、時代にあった業務の見直しも進めてまいります。

 まず、自治体デジタルトランスフォーメーションにつきましては、来庁の必要がない行政手続きのオンライン化を進め、書面、押印、対面の規制の見直しを進めることで行政運営の効率化と市民生活の利便性の向上を図ってまいります。

 次に、時代にあった業務の見直しにつきましては、私が令和元年に4期目の市政運営を任された際に、本市が行うすべての事務事業や条例等の例規の総点検を行うよう指示してまいりました。例規の総点検につきましては、昨年度から着手し、約1年をかけて検討を重ねてまいりました。令和3年度は、具体的な見直しを進める段階に到達したところであり、条例につきましては、順次整ったものから今後の定例会においてご審議いただきたいと考えております。

 最後に、新たな情報発信手段として、現在幅広い世代がコミュニケーションツールとして利用しているLINEを取り入れ、市民の皆さんが気軽に情報を取得できる環境づくりを進めてまいります。LINEには必要な情報のみを受け取れるセグメント配信や、チャットボットとよばれる機能などが存在しており、市民の皆さんのニーズに合わせた情報発信などを通して、より充実した市民サービスの提供に努めてまいります。


 以上、市政運営の基本的な考え方と令和3年度に実施いたします主要な施策について申し述べました。その他の予算の内容につきましては、お手元の予算書にお示しのとおりでございます。

当初予算について

本定例会で提案いたします令和3年度当初予算の総額は、

一般会計で、 2,035億1,574万2千円

特別会計で、 1,206億5,572万2千円

企業会計で、  451億8,080万6千円

となっております。

最後に

 iphoneを生み出したApple社の共同創設者の一人であるスティーブジョブズ氏が2005年スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチの中に、「点と点をつなげる」一節があります。この話は、立派な大学生にしてもらうことを条件に養子に出されたジョブズ氏が、無事大学に進学した後、育ての親の収入のほとんどが大学の授業料で消えていくことや、大学自体に価値を見いだせなかったことを理由に、大学を退学しました。のちにジョブズ氏は、その時のことを、明確な人生の目標がない中で不安であったと話されています。しかし、退学したことで必修の授業に出る必要がなくなり、自分の興味のあった、西洋の書道とも呼ばれる「カリグラフィー」の授業に無断で出席し、文字を美しく見せるためのさまざまな書体や手法を一心不乱に習得していました。その当時、ジョブズ氏はカリグラフィーが自分の人生に役立つことだとは思っていませんでしたが、10年の月日を経てマッキントッシュの開発時に、カリグラフィーという点とマッキントッシュという点がつながり、世界初の美しいフォント機能を搭載したコンピューターを作り上げることができたと話していました。将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることはできませんが、今がんばって取り組んでいることは、いずれ人生のどこかでつながって実を結ぶものであり、今を恐れず未来を信じてがんばれとのジョブズ氏のメッセージであると私は理解しております。

 新型コロナウイルス感染症は未だに猛威をふるっています。市民の皆さん、事業者の皆さんの努力やがんばりを、市民の皆さん、事業者の皆さんの明るい未来、そして、本市の明るい未来につなげていくためにも、総合計画に基づく一つ一つの取り組みを着実に進め、つくる・つながる・ひびきあう ―感動創造都市 東大阪― の実現に向けて、全身全霊で取り組んでまいります。

 

 議員各位並びに市民の皆さんにおかれましては、一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げまして、令和3年度の市政運営方針とさせていただきます。

令和3年度市政運営方針(令和3年第1回定例会)

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電話: 06(4309)3101

ファクス: 06(4309)3826

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