市政だより 平成28年11月15日号 別紙4面(テキスト版)
平成28年度保存版 特定健診を受けよう
10年後もいきいきした生活を送れるように
糖尿病・認知症
予防の秘訣は生活習慣にあり
5人に1人が糖尿病の危険あり
日本では糖尿病患者、糖尿病の可能性を否定できない人(糖尿病予備軍)は、国民の5人に1人いるといわれています。
男性は40歳代から増加
東大阪市国保加入者の糖尿病の通院者は、男性は40歳代から増え始め、40歳代と比較すると50歳代で約2倍、60歳代以降は約5倍と急激に増えています。
男性の糖尿病患者は女性の2倍
男性の肥満は女性よりも多く、飲酒や喫煙、運動不足などによる不摂生をする傾向が強いため、糖尿病を発症する危険性が高まります。
女性は閉経後の糖尿病に注意
一方、女性は閉経以降に糖尿病が急増します。40歳代と比較すると60歳代で6倍、70歳代で9倍にもなります。閉経後は糖尿病に特に注意が必要です。
6割の人が糖尿病を放置している
糖尿病になると、自覚症状がなくても脳卒中などを引き起こすことがあります。
その中でも特にHbA1c6.5パーセント以上または空腹時血糖値126mg/dL以上の方はさらにリスクが高くなります。
しかし、すぐにでも治療が必要な状態にもかかわらず、多くの人がそのまま放置しています。
早い段階での治療が重要
糖尿病は生活習慣を改善しながら治療を続け、よい血糖コントロールを維持することで健康な人と変わらない生活が送れます。
合併症予防のためにはHbA1cを7パーセント未満にコントロールすることが大切です。
高血圧も認知症のリスクが高くなる
血管性認知症 最大10倍上昇
生活習慣病は脳血管障害を起こしやすくし、血管性認知症の発症に関係しているのではないかと考えられています。
高血圧症の人が正常血圧の人よりも血管性認知症になるリスクが、軽い高血圧(収縮期血圧140mmHg~159mmHg、拡張期血圧90mmHg~99mmHg)では4.5倍~6倍、より重い高血圧(収縮期血圧160mmHg以上、拡張期血圧100mmHg以上)では5.6倍~10.1倍も高くなることがわかっています。
また、50歳以上64歳以下の中年期に血圧が高かった人の認知症発症リスクが高いこともわかっています。40歳からの血圧管理が認知症予防に重要です。
糖尿病と認知症を予防するにはどうしたらいいの?
- (1)毎年健診を受ける
- 糖尿病も認知症も初めは自覚症状がほとんどありません。明らかな症状が出てきたときには病気がすでに進行してしまっていることが多いです。定期的な健診はからだの状態を知るためにとても大切です。
- 特定健診を生活習慣病の早期発見、また現在生活習慣病で通院中の方は重症化の予防に役立ててください。
- (2)よい血糖コントロールをする
- 糖尿病の方が認知症の発症・進行を予防するためには、高血糖や低血糖を避け、さらに血糖値の変動を小さくするような血糖コントロールが大切です。
- 高血圧症や脂質異常症など、その他の生活習慣病もあわせてしっかり管理することが大切です。
- (3)バランスのとれた食事をする
- ゆっくりよくかんで味わって食べすぎに注意し、腹八分目にしましょう。
- また、炭水化物や甘い物ばかり食べないようにし、緑黄色野菜や海藻などを取り入れて、主食、主菜、副菜を考えてバランスよく食べましょう。減塩も認知症の予防になります。
- (4)適度な運動をする
- 筋力の低下は糖尿病や認知症発症の危険因子です。ウォーキングやラジオ体操などの運動を行うことが効果的です。食べてすぐ横になるなどの生活であるなら、まずはそれを改善し、こまめに動くことから始めましょう。寝転んで過ごす時間を減らしましょう。
- (5)禁煙する
- 喫煙は動脈硬化になる危険性が大きいので、認知症の発症リスクも高くなります。
- 健康保険による禁煙治療を医療機関で受けることができます。
- ※健康保険で禁煙治療を受けるには条件があります。
健診で「血糖値が高めです」と言われた方は、認知症予防のためにも食事や運動などの生活習慣を見直してみましょう。
血糖値が高めの方、糖尿病治療中の方へ
市では、市内3か所の保健センターで糖尿病の個別食事相談(予約制)や各種教室(血糖値を下げる教室、糖尿病食事学習会など)を開催しています。日程など詳しくはお問合せください。
- 問合せ先
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- 東保健センター 072(982)2603、ファクス072(986)2135
- 中保健センター 072(965)6411、ファクス072(966)6527
- 西保健センター 06(6788)0085、ファクス06(6788)2916
特定保健指導を受けよう
特定健診の結果、生活習慣改善の必要性が高い方には「特定保健指導利用券」が届きます。医師、保健師、管理栄養士などから生活習慣を見直すためのサポートを無料で受けられます。
生活習慣病のリスクが高い方は「動機づけ支援」、さらにリスクが高い方は「積極的支援」のサポートが受けられます。