食品の保存温度は十分確認しましょう!
2012年に、保存方法の誤りが原因と考えられる食中毒事件(ボツリヌス菌)が発生しました。
この事件を機に、保存方法の判断に誤解を与える恐れのある食品については、より見やすい箇所およびサイズにて保存方法を記載するように変更されています。
食中毒発生原因
原因となった食品は真空包装されており、常温で保存できるような外観の食品でした。しかし、本来は冷蔵での保管が必要な食品であり、表示にも「冷蔵保管」であることが明記されていましたが、常温で保管されていました。
「適当な温度」と「無酸素状態」のボツリヌス菌が非常に好む環境であったためボツリヌス菌が原因食品中で大量に増殖し、事故に至ったものと考えられています。
ボツリヌス菌の特徴
ボツリヌス菌は、土壌に広く分布しており、食中毒が発生すると致死率の高く、危険な細菌として知られています。
菌の特性として、酸素が無い状態を好み、瓶詰、缶詰、真空包装食品中で毒素を作ります。この毒素が体内に入ることにより、食中毒を引き起こします。
症状は、食べてから8時間から36時間で発症し、主に四肢の麻痺を引き起こし、重篤な場合は呼吸筋を麻痺させ死に至ります。
予防法
ボツリヌス菌による食中毒予防には次のポイントを押さえることが重要です。
また、乳児には“はちみつ”を与えないことが乳児ボツリヌス症の予防に効果的であると言われています。
- 新鮮な食材を用い、よく洗浄すること
- 食品は十分に加熱すること
- 加熱後は素早く冷却し、冷蔵庫で保存すること
- 異臭がしないか確認すること
- 既製品は正しい保存方法で保管すること