市政だより 平成23年11月1日号 2面(テキスト版)
一人で悩まないで相談を 11月12日から25日までは女性に対する暴力をなくす運動期間
配偶者やパートナーからの暴力(DV=ドメスティック・バイオレンス)や性犯罪、売春・買春、セクシュアル・ハラスメント、ストーカー行為などの暴力は、許されない人権侵害です。
暴力を振るわない・許さない・見過ごさないために、また被害者を守るために、私たちに何ができるのかを考えましょう。
DVの種類と特徴
DVの種類には、身体的暴力や精神的暴力、経済的暴力、性的暴力、社会的暴力のほか、子どもを取り上げるなどの子どもを巻き込んだ暴力があります。また、DVは若い世代でも起こっており、若者の恋人間で起こる暴力は、“デートDV”と呼ばれています。
これらの暴力が起こる背景にあるのは、力(パワー)と支配(コントロール)の関係です。相手を自分の思うように支配しようと、力による恐怖や不安を与え、相手の自己決定権を奪ってしまうのです。
また、DVには「緊張の蓄積期」「暴力の爆発期」「ハネムーン期」と呼ばれる周期(サイクル)を繰り返す特徴が見られます。
DV被害の実態
配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数
来所相談
- 平成18年度 1万6,688件
- 平成19年度 1万7,662件
- 平成20年度 1万9,131件
- 平成21年度 2万941件
- 平成22年度 2万1,821件
電話相談
- 平成18年度 4万705件
- 平成19年度 4万3,004件
- 平成20年度 4万7,107件
- 平成21年度 4万9,849件
- 平成22年度 5万3,134件
その他
- 平成18年度 1,135件
- 平成19年度 1,412件
- 平成20年度 1,958件
- 平成21年度 2,002件
- 平成22年度 2,379件
計
- 平成18年度 5万8,528件
- 平成19年度 6万2,078件
- 平成20年度 6万8,196件
- 平成21年度 7万2,792件
- 平成22年度 7万7,334件
また、相談件数の99パーセントが女性からの相談で、その要因のひとつに「男性は少しくらい暴力的でも仕方がない」「女性は男性に従うべき」といった固定的な性別役割分担意識が根強く残っていることが考えられます。このような意識によって、加害者が暴力を正当化し、被害者が暴力を容認してしまうことのないよう、社会的な意識変革も重要です。
DV被害を受けたとき ~一人で悩まない、我慢しない
あなたがDV被害を受けたときは、決して自分を責めず、我慢しないでください。また、身の危険を感じたときは、迷わず警察に連絡してください。
生命または身体に重大な危害を受ける恐れがあるときは、被害者からの申し立てにより、裁判所が加害者に対し保護命令を出すことができます。また、国や地方公共団体でも一時保護施設や相談機関を設け、被害者支援に取り組んでいます。
一人で悩まず近くの支援機関に相談してください。
相談を受けたとき ~あなたにできること
友人や周囲の人からDV被害の相談を受けたときは、決して相手を否定したり、自分の意見を押し付けたりせず、相手の話をよく聞き、「あなたは悪くない」「暴力は絶対に許されない」と伝えてください。
また、相談者に子どもがいる場合は、子どもへ直接的な暴力がなくても、子どもの目の前で暴力を振るうことは虐待と同じであり、子どもの安全な生活と発達が脅かされていることを伝えましょう。被害者とその子どもの安全を第一に考え、緊急避難場所や支援機関の連絡先など適切な情報提供をしてあげることが重要です。そして、最後は本人の意思を尊重してあげてください。
問合せ先
気軽に相談を
女性のための電話相談
- イコーラム(男女共同参画センター)
とき
火曜日~日曜日午前10時~午後5時
専用電話
072(960)9206 - 大阪府女性相談センター
とき
午前9時~午後8時
専用電話
06(6949)6022、06(6946)7890
※緊急一時保護は365日24時間対応しています。 - 東大阪子ども家庭センター<DV専用>
とき
月曜日~金曜日午前9時~午後5時45分
専用電話
06(6721)2077
男性向け電話相談(24時間対応)
DVの加害や被害、その他さまざまな悩みをもつ男性の相談に応じます。
とき
11月25日(金曜日)午前7時~28日(月曜日)午前7時、12月3日(土曜日)午前7時~6日(火曜日)午前7時
専用電話
06(6886)0022
問合せ先
大阪府男女共同参画・府民協働課 06(6210)9321、ファクス06(6210)9322
女性の人権ホットライン 0570(070)810
配偶者やパートナーからの暴力、職場などにおけるセクシュアル・ハラスメント、ストーカー行為など、女性をめぐる人権問題の相談に応じます。
とき
11月14日(月曜日)~20日(日曜日)午前8時30分~午後7時(土曜日・日曜日は午前10時~午後5時)
問合せ先
- 大阪法務局人権擁護部 06(6942)9492
- 人権啓発課 06(4309)3156、ファクス06(4309)3823
つどいを開催 ~若者の恋愛関係に潜む暴力
女性に対する暴力をなくす運動期間にあわせて、つどいを開催します。
とき
11月18日(金曜日)午後2時~4時30分
ところ
イコーラム(男女共同参画センター)
対象
市内在住、在学、在勤(いずれか)の方
定員
40人(申込先着順)
内容
- 講演「恋愛とDV~若者の間に何が起きているのか」立命館大学准教授・斎藤真緒さん
- 劇団員による朗読
- 女性弁護士による法律面接相談(午後1時~4時で11月4日(金曜日)から要予約<申込先着順>、072・960・9205)
- NPO法人シスターフッド大阪による面接相談(午前10時~正午で11月17日(木曜日)までに要申込<申込先着順>、090・3820・4038)
※1歳6か月~就学前幼児の保育あり(1人300円・定員10人、11月11日(金曜日)までに要申込)。
申込方法
行事名、受講動機、住所、氏名、年齢、電話・ファクス番号、保育の有無(必要な場合は子どもの氏名、生年月日も)を電話またはファクスで(直接、電子メールも可)
※11月11日(金曜日)から26日(土曜日)まで、表現講座受講生によるパッチワーク・パネル展示も開催します。