市政だより 平成23年4月1日号 6・7面(テキスト版)
誇りと希望が持てる市政を 市政マニフェストから見た取組み 市政運営方針
市政運営方針の政策など、あらましは次のとおりです。
3年間のおもな事業の取組み状況を市政マニフェストの「3つの改革・再生」「5つの基本政策」に沿って、申し述べます。
3つの改革・再生
市役所を変える
より積極的な行財政改革の推進については、集中改革プランの実行により、平成20、21年度の2か年で236億円の効果額を生み出し、昨年6月には、新たなプランを策定しました。
また、昨年1月から毎月第4土曜日に窓口を試験的に開設し、1年間で2000人を超える来庁者と500件近くの電話問合せがあり、休日開庁を希望する市民の期待に応えてきました。市税や保険料などの夜間・休日相談窓口の開設なども行い、滞納者の解消に力を入れ、負担の公平性・公正性、歳入の確保に努めています。
学校を変える
学力等実態調査での課題解決のため、学力向上支援コーディネーターの配置や教師の指導力向上に取り組んでいます。
また、特別支援を要する子どもたちが学校生活を円滑に送ることができるよう、特別支援教育支援員の配置や発達・教育相談員の派遣などの支援体制を充実させてきました。
これからも東大阪市の子どもは東大阪市で育てるという基本姿勢を貫いていきます。
地域を変える
後期基本計画の策定にあたり、「市民の、市民による、市民のための」計画となるよう、市民の考え方を積極的に取り入れました。また、地域まちづくり活動助成金の制度の拡充も行っています。
さらに子育て相談支援事業や独居老人訪問相談事業など、子どもを地域で守り育て、高齢者の生活を地域で支え、障害のある人が地域で生活できるまちづくり施策を進めました。
今後はこれまで以上に「福祉はまちづくり」を合言葉に地域における福祉のネットワークを確立させていきます。
5つの基本政策
安全安心なまちづくり
今年2月にはすべての市立小学校屋内運動場の耐震化を完了しました。また、すべての市立小・中学校への災害用備蓄倉庫の完備や発電機付投光機、障害者用トイレの整備なども行い、災害発生時に備えて万全を期しています。
このほか、防犯灯設置補助や地域ぐるみで子どもたちの登下校時の安全を見守る愛ガード運動、自転車マナー向上運動など、市民とともに地域の安全を守る活動にも力を入れてきました。市民の皆さんの活動などもあり、本市のひったくり犯罪は、この3年間で認知件数が約60%減少しています。
暮らしやすいまちづくり
市民があらゆる場面で快適に安心して日常生活が送ることができるよう、これまでさまざまな事業を推進してきました。
家庭での子育てを支援し、子どもや保護者の交流を育む4番目の子育て支援センターを旭町に開設。さらに、4か所の民間保育所の設立を助成し、330人の待機児童を解消しました。
また、多重債務問題に対応するため、弁護士や司法書士による無料法律相談を実施しています。
人にやさしいまちづくり
高齢化社会に対応するため、地域包括支援センターの強化やひとり暮らし高齢者の実態調査、高齢者虐待防止対策を強化しました。
また、障害のある人が家庭・地域で快適に暮らすことができるよう、バリアフリー住宅改造助成制度の拡充やホームヘルプサービス、短期入所事業の拡充などに取り組みました。さらに、民間の障害者福祉施設、就労福祉施設の建設を促進しています。
健康に生活できるまちづくり
妊婦健診については、公費負担回数を5回から14回まで拡充しました。
また、子宮頸がん予防ワクチンなどの接種費用の全額助成・無料化を実施しました。さらに、乳幼児医療費助成の対象年齢を引き上げ、入院・通院とも小学校就学前までを助成対象としています。
中小企業が元気なまちづくり
モノづくり企業が元気になることが東大阪全体の活性化につながり、商業振興や雇用促進にもつながるとの考えから工夫を凝らしたさまざまな事業を実施してきました。さらに、「住工共生のまちづくりビジョン」を実現するため、「住工共生のまちづくり施策検討・推進委員会」を組織し、住宅と工場が共生するためのまちづくり施策を検討しています。
また、世界的な工業デザイナーである喜多俊之氏をデザインクリエイティブアドバイザーとして迎え、デザインの重要性の啓発と製品のデザイン力を高めるためのセミナーなどを実施しました。
このほか、商店街の空き店舗については、子育て支援施設や教養文化施設などの空き店舗を活用した商店街振興事業への助成事業を推進しています。
残された課題の解消
学校規模適正化については、学校規模適正化基本方針を策定するとともに、一部通学区域の変更や統合委員会の設置などの取組みを進めています。
また、JRおおさか東線の新駅設置については、大阪市長とのトップ会談の実施など大阪市との連携を密にしながら、関係機関と協議を重ね、新駅設置に必要な基礎調査などを実施しました。
市政マニフェストの事業については、94%にあたる115項目を達成または実施済みもしくは実施中とすることができました。
今後、未着手や検討中の項目についての課題解消に努め、社会・経済・財政情勢および市民ニーズや要望などを踏まえ、より深化・発展させていきます。
「安全安心」をキーワードに 必要な事業を盛り込んだ予算編成
平成23年度当初予算は、経常経費や継続的な事業の計上を中心とする骨格予算を基本としながら、市民の「安全安心」などの観点からどうしても必要な事業も盛り込んだ予算編成としました。
子育ての安全安心
だれもが安心して健やかな子どもを生むことができるよう、妊婦健診にかかる公費負担を10万円まで増額し、ほぼ自己負担なしで妊婦健診が受けられるようにします。
子どもの医療費助成については、これまで入院、通院とも小学校就学前までであった助成対象年齢を引き上げ、入院については中学校卒業時までを助成対象とします。
また、保育所待機児童を解消するため、民間保育所新設にかかる補助を行い、270人の定員増を図ります。
教育の安全安心
いじめや不登校などの未然防止と早期対応を任務とするスクールソーシャルワーカーについては、府の派遣事業が平成22年度で終了しますが、市単独事業として継続します。
また、障害のある子どもたちへの支援を充実するため、スクールヘルパーを新設するとともに、学校生活における医療介助などを行うケアアシスタントを増員します。
さらに、暑さ対策として、すべての市立幼稚園や小学校の特別教室の約80教室にエアコンを設置します。
福祉・健康の安全安心
高齢者福祉の充実を図るため、介護保険サービスを必要としない元気な高齢者を応援するための仕組みや高齢者の活動促進に関する取組みについて研究を進めます。
また、2か所の障害者社会福祉施設、5か所の高齢者社会福祉施設の建設助成や認知症高齢者、知的・精神障害者の身上監護や金銭管理などを支援する成年後見支援センターへの補助を実施します。さらに重度の身体障害のある人が通院に利用する際の介護タクシーの負担軽減を図る補助事業を新設します。
このほか療育センターと高井田障害者センターが担っている療育サービスの向上を図るため、障害児者一貫した支援を行う新障害者支援拠点施設設置にかかる基本構想を策定します。
防犯・防災の安全安心
地域安全センターの新規設置にかかる助成を引き続き実施し、市内全域での設置に努めるとともに、市民の自主的な活動である青色防犯パトロール活動運営助成により、活動団体数の拡大を図ります。
また、市立小学校における来訪者の確認を行う子ども安全パトロール事業については、府の交付金事業が平成22年度で終了しますが、子どもの安全確保のため、市単独事業として継続実施します。
さらに、防犯カメラを街頭犯罪の多発駅周辺などに個人情報保護にも留意し、設置します。
耐震改修の促進については、耐震診断員の派遣や耐震診断および耐震改修に要する費用の補助を拡充します。公共建築物の耐震化については、子どもたちが学ぶ小・中学校、高等学校を優先的に対応します。
また、生駒山系の土砂災害警戒区域における崩壊防止対策工事を実施し、地域住民の安全確保に努めます。
消防関係については、救助工作車や高規格救急車等を整備し、消防団車両の更新や屯所の整備を進めるとともに、従前より市民要望の高い市域北東部の出張所建設に向けて、用地の確保などを進めます。
経済の安全安心
産業技術支援センターの機能向上のため、検査・分析機器のグレードアップ化を図ります。
工業地域での製造業の設置を誘導し、モノづくり企業の立地を促進するため補助制度の対象を1000平方メートル以上から500平方メートル以上に緩和します。また、モノづくり研究を活性化させ、広く企業間の連携につながるよう、企業のグループ活動を支援する制度を創設するとともに、企業のデザイン力を高めて世界に発信できる製品を増やすため、デザインプロジェクト事業、デザイン製品発表会を実施します。
現下の厳しい社会・経済・財政状況の下、市民からお預かりする税は、市民の生活、雇用、教育など、市民サービスの向上を図る具体の施策や事業として市民に還元しなければならないと考えています。市民生活の安定や市内経済の活性化に大きな影響をおよぼすものであることから、市民の皆さんが予算の効果を実感していただけるよう、年度当初から積極的に事業を実施していきます。
※全文は、市ホームページに掲載しています。
問合せ先
政策推進室06(4309)3101、ファクス06(4309)3826
ひろがれ 緑のまちづくり
植樹祭 4月17日に開催
うるおいとやすらぎのあるまちづくりを進めるため、1人でも多くの皆さんに“みどり”への関心を高めてもらおうと、市と東大阪市を緑にする市民の会が「緑の輪 ひろげて包む 町づくり」をテーマに、植樹祭を開催します。
今回で29回目を迎える植樹祭は、記念式典をはじめ、アトラクションや抽選会など、楽しい催しがいっぱい。ぜひ、お越しください。
とき
4月17日(日曜日)午前10時から午後2時
ところ
上小阪小学校運動場(雨天時は体育館)
※車での来場はご遠慮ください。
内容
- 記念式典(午前10時30分から11時30分・小学生による「緑のちかい」や記念植樹など)
- 緑化絵画や写真などの展示
- ミニ庭園の展示
- 模擬店など
問合せ先
みどり対策課 06(4309)3227、ファクス06(4309)3836
わだい
楽しみながら散策を 司馬遼太郎記念館への案内表示を設置
このほど、河内小阪駅と八戸ノ里駅から司馬遼太郎記念館までの道程に、同記念館への道順を示した路面タイルと電柱プレートを設置しました。
この路面タイルと電柱プレートは、本市の魅力のひとつである司馬遼太郎記念館を訪れる際に来館者が道に迷わないようにするとともに、市民が記念館周辺を楽しみながら散策できるよう整備したものです。
本市の名誉市民でもある司馬遼太郎さんへの思いを胸に、記念館周辺を散策してみませんか。
問合せ先
文化国際課 06(4309)3155、ファクス06(4309)3823
布施~京都が1時間10分で 路線バスが運行開始
3月17日、大阪バス株式会社が近鉄布施駅からJR京都駅までの路線バスを運行することになり、近鉄布施駅北口の出発停留所前で出発式を行いました。
この路線バスは、近鉄布施駅から昨年全面開通した第二京阪道路を通り、JR京都駅までを約1時間10分で結ぶものです。1日17便の往復運行を予定しており、通勤や通学、観光など、市民の交通の利便性が向上します。
出発式に参列した野田市長は、「この新しく誕生した公共アクセスが、東大阪市に大きな活力を与え、生み出してくれることを期待します」と話し、第1便が午前7時に出発していきました。
くらしの緊急情報
震災に便乗した悪質商法や詐欺に注意!! ~緊急度レベル★★★★★
東北地方太平洋沖地震に便乗した悪質商法が横行する恐れがあります。
耐震診断や工事、停電の不安につけこむ太陽光発電の訪問販売など手口はさまざまです。また、義援金詐欺にも注意してください。
もうけ話で大損! ~緊急度レベル★★★★☆
「以前、未公開株に投資してだまされて多額の被害を受けた。先日『未公開株の被害者を救済しています。当社は、公的に認められた団体で、手数料を払えば救済手続きをします』と勧誘されたが信用できるか」という相談がありました。
未公開株などで被害にあうと、同様の投資やこのような救済の勧誘があります。これは、被害者の名簿が業者間で出回ってターゲットにされる二次被害です。
被害者はお金を取り戻したいという焦りから、業者のセールストークに惑わされ、さらに被害にあってしまいます。
少しでもおかしいと思ったら、消費生活センターへご相談ください。
問合せ先
消費生活センター 072(965)0102、ファクス072(962)9385
第2次総合計画 後期基本計画スタートの年 部門別計画を紹介(3)
住みたいまち・住み続けたいまちへ
健康と市民福祉のまちづくり 子育て編
後期基本計画では、「子どもを育てる喜びが実感でき、すべての子どもの健やかな成長と子どもの権利が尊重され、子どもの生きる力や夢を育むまちづくり」をめざしています。
3月2日、子育てに関する意見や感想、課題などを直接聞こうと、野田市長は子育て世代が集う鴻池子育て支援センターを訪れました。
施設を利用していた市民は、「この施設は子どもが安心して過ごせる場所です。子育ては大変ですが、ここに来ると子育ての楽しさや悩みなどを分かち合え、交流も深まるのでよく利用します」と話していました。また、子どもたちが楽しそうにのびのびと遊んでいる姿を見て、野田市長は、安心して子どもを生み、育てられるまちづくりへの思いを強くしました。
市では、これからも地域全体の子育てを見守り、安心して子どもを生み、育てられるまちづくりを進めていきます。
今年からスタートする後期基本計画は、5つの部門別計画と7つの地域別計画から構成しています。これからのまちづくりについて市民の皆さんにより深く知っていただくため、5つの部門別計画についてシリーズで紹介しています。
問合せ先
政策推進室 06(4309)3101、ファクス06(4309)3826
お買い物は東大阪市内で
犯罪被害にあわないためには、犯人に「ねらいにくい」と思わせることが大切です。対策は目に見える形で行いましょう
―東大阪市治安対策本部―