夏かぜ、手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱について
「風邪」という病気は一年中みられますが、ほとんどがウイルスによるものと考えられ、原因となるウイルスは200種類以上にも上ります。夏のかぜに原因は冬のかぜと異なり、エンテロウイルスやアデノウイルスなどが主な原因となります。発熱のほかにのどの痛み、胃腸炎症状、目の充血、発疹などさまざまな症状がみられるのが特徴です。夏かぜはほとんどが5歳以下の小児がかかる病気です。これらの病気に一度かかると免疫ができますが、同じ病気でも違う型のウイルスが流行すると何度も感染・発病することもありますので、少なくとも小学校低学年くらいまでは注意が必要です。
手足口病
手、足、口の中に水泡ができる病気です。エンテロウイルス71が原因になるとまれに脳炎を起こすことがあります。
ヘルパンギーナ
高熱が出てのどに水泡ができて痛みます。手足口病と同じエンテロウイルスが原因です。
咽頭結膜熱(プール熱)
アデノウイルスによる夏かぜで発熱、のどの痛み、結膜炎などがみられます。まれに重症肺炎を起こすこともあり注意が必要です。
熱のあるときは
熱に気づいたときは、ほかに何か普段と変わったことがないかよく観察し、早めに受診してください。体を適度に冷やし、こまめに水分を補給しましょう。
のどが痛いときは
脱水症状に注意し、できるだけ刺激の少ないやわらかい食物や水分を十分とりましょう。
他の人への感染予防のために
発病者の糞便中やのどの粘膜にはウイルスが存在していますので、手洗いやうがいをすることが大切です。