市政だより 平成20年8月1日号 6・7面(テキスト版)
働く喜び広げよう
持続可能な雇用システム確立へ
市では、市内中小企業の若年者雇用促進および雇用安定施策の検討に活用するため、昨年度、市内企業を対象にした「若年者等雇用実態調査」を実施しました。
この結果を踏まえ、市では今年度から、「モノづくり若年者等就業支援事業」に着手。就労困難な若年者や障害者が自立して生活していけるよう、ハローワークや商工会議所などと連携し、“モノづくりのまち東大阪”で持続可能な雇用システムの確立をめざします。
「若年者等雇用実態調査」結果まとまる
企業の発展には、有望な若手人材の獲得が欠かせません。しかし、少子化の進行に加え、近年の景気回復によって、大企業では採用者数を増加させるなど、中小企業にとって若手人材の確保がますます難しくなってきています。
しかしその一方で、学校を卒業しても正社員となれず、また正社員として就職しても離職し、その後パートやフリーターなど非正規雇用のまま、働き続けている若年者(34歳以下)も少なくありません。さらに若年者の失業率も高く、職を求める若年者が多数存在しています。
市では、市内の企業を対象に若手人材の採用や定着のための取組みの状況を把握し、今後の市内中小企業の若年者雇用促進および雇用安定施策の検討に活用するため、「若年者等雇用実態調査」を大阪府立産業開発研究所に委託して実施しました。
調査内容は、最近の若年者雇用の全般的状況とともに、若年雇用の実態を明らかにするためのもので、市内企業経営者を対象に「若手人材の採用と雇用環境に関する調査」を実施し、結果を取りまとめました。
おもな内容は、次のとおりです。
着実な技能継承・若年者雇用の促進へ
若年正社員の採用実績と正社員の平均年齢
最近5年間の若手正社員(採用時34歳以下)の採用状況をみると、実際に採用を行った企業の比率は、全体の75・8%となっています。
最近5年間の若手正社員(採用時34歳以下)の採用状況
- 目標数を採用した 41.8%
- 採用したが目標数には届かない 21.3%
- 採用は行った(目標達成度無回答) 12.7%
- 募集も採用もしていない 15.9%
- 募集したが応募は皆無 6.8%
- 応募はあったが採用せず 1.6%
また、最近5年間の正社員の平均年齢の推移は、男女とも、約半数の企業で平均年齢が上昇。逆に平均年齢が低下した企業は、男性で21%、女性で12%にとどまっています。
最近5年間の男女別平均年齢の推移(男性)
- 上昇 49.5%
- 変わらず 29.5%
- 低下 21.0%
最近5年間の男女別平均年齢の推移(女性)
- 上昇 51.0%
- 変わらず 36.9%
- 低下 12.0%
若年者の採用は行われているにもかかわらず、正社員の平均年齢が上昇している企業が多く、全体として正社員の高齢化が進行していることから、今後は、若年者の雇用促進と若年者への着実な技能継承が重要となります。
若年正社員の採用活動
若年正社員を採用する意向をもちながら、採用者を確保できなかった企業が少なからず存在することから、今後、求人側と求職者側とのマッチング機能の強化が重要です。
また、人材確保に当たっては、「社内の雰囲気」など企業個々の魅力アピール強化が今後重要になります。
新卒・中途採用時の選考基準
企業の採用選考において、新卒者については、学業成績のみならず、コミュニケーションやプレゼンテーション能力、仕事への意欲が重視されることから、学校でのキャリア教育・職業教育の一層の充実が求められます。また、中途採用者については、規模の大きい企業ほど、経験・技能を重視する傾向にあり、能力向上の場が必要と考えられます。
一方、社員が自社に入社した要因の一つに「堅実経営」をあげた意見も多く、企業は、自社の魅力をアピールするとともに堅実な経営を図っていくことが重要です。
今後採用したい人材
現在、自社で若手を特に採用したい職種を3つあげてもらう設問では、1つ以上の職種をあげた企業が全体の7割弱にのぼり、若年者採用の意向をもっていることがわかります。
中でも企業の採用ニーズが高い、生産系人材はその確保が容易ではない状況です。このため生産系人材の確保に特化した施策の拡充が重要と考えられます。
また高校卒業者への企業の採用ニーズも大きいことから、市内および近隣の高校と市内企業とのマッチング機会の拡大などを図っていくことが望まれます。
正社員の高齢化が進行する中で、若年者の雇用促進と若年者への着実な技能継承は企業だけでなく、地域社会にとっても重要かつ早急に取り組むべき課題です。
若年者層における雇用安定性確保の観点から、雇用される能力の習得を目的とした能力向上の場の提供や、求人側・求職者側とのマッチングが行政に求められます。特に、採用が容易ではない生産系人材の確保に特化したマッチングや、市内および近隣の高校と市内企業とのマッチング機会の拡大などを図っていくことが望まれます。
モノづくり若年者等就業支援事業を実施
市ではこれまで、平成17年に策定した「東大阪モノづくり人材育成計画」に基づき、モノづくり人材の育成と雇用創造を促進するため、国の「地域提案型雇用創造促進事業」を活用し、人材育成・情報提供事業などを実施してきました。
昨年実施した「若年者等雇用実態調査」の結果を基に、若年者層と市内モノづくり企業との雇用のマッチングに積極的に取り組むため、次の事業を「モノづくり若年者等就業支援事業」として実施します。
ぜひ活用してください。
モノづくり人材育成塾の開講
若年者を中心とした就職希望者を対象に、2週間程度のモノづくりの基礎的な職業訓練と1週間程度の企業実習を行い、就職につなげるモノづくり人材育成塾を開講します(10月開講予定)。
若年就業者雇用対策セミナーの開催
モノづくり企業経営者や人事担当者が、若年労働者の雇用を確保するため、求人情報の広報などを学ぶセミナーを開催します(9月開催予定)。
モノづくり企業で働く若者と求人情報などを紹介する情報誌を発行
モノづくり企業に就職している若者や経営者の紹介をはじめ、求人情報や雇用関係イベントなどを掲載した情報誌「東大阪スタイル」を発行します(9月発行予定)。
モノづくり企業と若年等求職者の面談会の開催
若年者などの求職者と市内モノづくり企業との就職面談会を開催し、モノづくり企業への雇用の促進を図ります(来年2月開催予定)。
問合せ先
労働雇用政策室 06(4309)3178、ファクス06(4309)3846
あなたの経験をいかしませんか
シルバー会員募集
シルバー人材センターでは、高齢者に適した仕事を家庭や企業、公共団体などから引き受け、雇用を伴わない臨時・短期的で軽易な仕事を会員に提供しています。
センターの趣旨に賛同し、仕事に挑戦する気持ちをもっている60歳以上の方は、ぜひ加入してください。
シルバー人材センターで、あなたの能力や経験をいかしてみませんか。
申込み・問合せ先
シルバー人材センター 06(6224)2408、ファクス06(6224)2409
市職員を募集しています
市立総合病院助産師・看護師
市立総合病院では、急性期を担う地域中核病院としての機能の充実とより手厚い看護を提供するため、入院患者7人に対し看護師1人の体制で看護を実施していきます。
これに伴い、助産師・看護師の採用試験を次のとおり行います。
※日本国籍の有無にかかわらず受験できます。
助産師・看護師B
受験資格
昭和49年4月2日以降生まれで、助産師・看護師免許を来春取得見込みの方
採用時期(予定)
平成21年4月
採用予定人数
50人程度
試験日・試験科目
- 8月24日(日曜日)=専門試験、適性検査
- 8月25日(月曜日)から29日(金曜日)(予定)=口述試験
合格発表(予定)
9月12日(金曜日)
※申込時の請求に基づいて、不合格者にのみ試験成績を開示します。
受付期限
8月14日(木曜日)
※申込書は人事課、市政情報コーナー、行政サービスセンター、総合病院総務課で交付しています。市ホームページからダウンロードもできます。
申込み・問合せ先
人事課 06(4309)3117、ファクス06(4309)3819
優良商店・企業表彰 応募しませんか
市では毎年、模範となる優良商店・企業を表彰しています。
今年も次のとおり募集しますので、ご応募ください(表彰は来年1月下旬の予定)。
優良商店表彰
応募資格
原則として3年以上、市内で同種の営業を行っている物品販売業、理・美容業、洗たく業、飲食業者
※大企業や「風俗営業等の規制および業務の適正化等に関する法律」の適用を受ける商店は、応募できません。
審査基準
次の要件をすべて満たすこと
- 営業施設(店舗構成、商品ディスプレイ、照明、デザインなど)が整備されている
- 営業態度が誠実かつ積極的である
- 接客や情報提供などのサービスに優れている
- 納税義務を果たしている
- 地域商業活動に協力的である
※表彰は審査により10店舗以内で、表彰者には賞状と表彰プレートを贈呈します。
応募方法
申請書に必要事項を書き、店舗の正面写真を添えて、8月1日(金曜日)から9月30日(火曜日)(必着)に郵送または持参
※申請書は市ホームページからダウンロードもできます。
申請書配布・応募・問合せ先
〒577・8521市役所商業課 06(4309)3176、ファクス06(4309)3846
優良企業表彰
応募資格
市内に引き続き3年以上本社または事業所がある、製造を主とする企業(大企業の資本参画50%未満)
審査基準
過去3年間の業績が優良で、本市の産業発展に寄与し、今後の伸展が期待される次の条件のいずれか一つを満たす企業
- 新技術、新製品を研究開発し、企業化の実績がある
- 新鋭機器設備または新しい生産システムの研究開発を行い、企業化の実績がある
- 技術の向上、改善に著しい成果をあげた
- 経営の健全化を図り、かつ技術革新に対する経営意欲が認められる
※表彰企業には賞状と盾を授与し、企業製品を市役所1階に常設展示します。
応募方法
申請書に必要事項を書いて、9月30日(火曜日)(必着)までに郵送または持参
※申請書は東大阪市技術交流プラザのホームページ(http://www.techplaza.city.higashiosaka.osaka.jp/)からダウンロードもできます。
申請書配布・応募・問合せ先
〒577・8521市役所モノづくり支援室06(4309)3177、ファクス06(4309)3846
広がる地産地消
新鮮で安全な地元の野菜
このほど市役所で、市内の農家が作った夏野菜などの展示・品評会を開催し、多くの人が訪れました。
この展示会は、低農薬で有機肥料を使った安心安全な野菜、果物を多くの人に知ってもらおうと毎年開いているものです。
また、市内の各農協直売店などでは、朝採りされた新鮮な野菜が販売されています。
地元の旬の野菜を食べることは、自給率の向上や地域農業の活性化に役立つとともに、輸送に使う燃料による二酸化炭素排出の縮減から、地球温暖化防止にもつながります。
市では、今後も地産地消を推進していきます。
働く人を応援します 就労相談や雇用支援など
就職にお困りの方の身近な相談窓口
市では、一人でも多くの方が就労できるよう、国・府、関係機関と協力して「就労支援センター」を市内3か所に設置しています。
働く意欲がありながら、就労が困難な方などを対象に、就労相談をはじめ、就労・資格獲得へ向けた情報の提供、就労支援講座の実施などを行っています。ただし、就職先の紹介やあっせんは行っていません。
相談内容などの秘密は厳守します。ぜひ、ご相談ください。
相談はお近くの就労支援センターへ
とき
月曜日から金曜日午前9時から午後4時(祝日を除く)
相談・問合せ先
各就労支援センター
- 永和就労支援センター(高井田元町2-1-8 財団法人東大阪市雇用開発センター内) 06(6788)4580、ファクス06(6788)4555
- 意岐部就労支援センター(荒本176-1 荒本人権文化センター内) 06(6784)5811、ファクス06(6784)5822
- 長瀬就労支援センター(長瀬町3-4-3 長瀬人権文化センター内) 06(6727)1920、ファクス06(6727)1925
パート・労働相談
「予告なしに解雇された」という相談や、「パートでも失業給付をもらえますか」といった質問など、パートタイマーの労働者が抱えるさまざまな問題に対して、専門相談員が解決に向けたアドバイスを行います。
パートタイマー以外の労働者、事業主も気軽にご相談ください。ただし、就職先の紹介やあっせんは行っていません。
とき月曜日から金曜日午前9時から午後4時(祝日を除く)
相談電話
労働雇用政策室 06(4309)3179
事業主を支援 若年者など雇用促進へ
市内在住の若年者や障害者などを常用雇用労働者として雇用する市内事業所の事業主に対し、支援金・奨励金を支給します。
若年者等トライアル雇用支援金制度
若年者などの雇用を促進するため、国(ハローワーク)のトライアル雇用を実施している市内事業所の事業主に、月額2万円(最高3か月間)の支援金を支給します。
東大阪市障害者雇用奨励金制度
障害者の雇用促進を図るため、障害者を国の助成金などを受け常用雇用労働者として雇用する市内事業所の事業主に対し、月額1万5000円(通算12か月間)の奨励金を支給します。
支給条件などくわしくは市ホームページ(各課ページ経済部労働雇用政策室)をご覧ください。
問合せ先
労働雇用政策室 06(4309)3178、ファクス06(4309)3846
福利厚生を充実 ゆとりーと共済
ゆとりーと共済は、市内の中小企業従業員の福利厚生を充実させるため、中小企業を対象に、月々1人600円の会費で、総合的な福利厚生を提供しています。
共済の加入は、事業所単位で、入会申込書と企業カード、預金口座振替依頼書、会員カード(1人1枚)に必要事項を書いて、ゆとりーと共済事務局へ提出してください。
対象は市内の事業所で、資本金が3億円以下または従業員が300人以下の企業で働く従業員を基本としています。ぜひ、ご相談ください。
事業内容慶弔給付、健康・生きがい、レクリエーション、宿泊補助、文化・教養、その他事業
申込み・問合せ先
ユトリート東大阪内ゆとりーと共済事務局 06(6721)6000、ファクス06(6721)1212