注意するべき植物について

注意するべき植物

ナガミヒナゲシ
ナガミヒナゲシとは、4月から5月にかけて紅色もしくはオレンジ色の花を咲かせる植物です。外来生物法においては指定されていませんが、根と葉からは周辺の植物の生育を強く阻害する成分を含んだ物質が生み出され(アレロパシー)、特定外来生物に指定されている植物に匹敵する影響が懸念されることから、適切な取扱いについて理解と協力をお願いします。
ナガミヒナゲシの茎や葉には触ることでかぶれやただれを起こす「アルカロイド」が含まれているため、皮膚の弱い人はアルカロイドを含む黄色い汁にご注意ください。
駆除のポイント
梅雨ごろに非常に小さな種子が大量にできます。具体的には1つ実に平均1,600粒の種子を有し、1個体は100個の実ができることもあり、最大で150,000粒が生産されます。また、種子は白い未熟な状態でも発芽し、繁殖力があるため注意が必要です。そのため、開花後の刈り取りは、かえって分布を広げることになりますので、花茎が伸長する前のロゼット(注釈)の時期に駆除することが重要です。秋に発芽してロゼットで越冬をするので、その冬の時期に抜き取り、処分していただきますよう、ご協力をお願いいたします。(注釈)地表に葉を平らに並べた植物の状態。

厚生労働省「大麻・けしの見分け方」より

アメリカオニアザミ
アメリカオニアザミとは、7月から10月にかけて紫色の花を咲かせる、外来生物法において「要注意外来生物」に指定されている植物です。外来生物法の規制対象となる特定外来生物とは異なり、飼育等の規制はされておりませんが、これらの外来生物は繁殖力が強く、その土地に元々あった植物の生育場所を占領するといった、生態系に悪影響を及ぼしうることから、適切な取扱いについて理解と協力をお願いします。
駆除のポイント
堅く鋭いトゲがあるため、皮手袋や厚手の丈夫なゴム手袋を着用し、草刈り鎌などで刈り取るか、スコップで周囲の土ごと掘り返すのが安全な方法です。多年草のため、駆除を行っても株や根が残っていれば再生するので、その場合は再度駆除が必要です。花が咲いているときに駆除した場合は、そのまま放置しておくと、種子が飛散することもあるので、駆除後はその場に放置せず、処分をお願いいたします。大きくなる前に抜き取り、処分していただきますよう、ご協力をお願いいたします。

その他園芸品種など
生態系へ大きな影響を及ぼす種や、接触することで危害がある種は上記のような外来生物に限りません。園芸でよく用いられる品種にもこうした性質を持つものは存在するため、植物を取り扱われる際にはその性質について十分確認の上、適切な取扱いをお願いします。