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第39回全国消防職員意見発表会

[2016年6月10日]

ID:17515

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聴講者に向かい発表している写真
表彰を受ける橋本士長

 平成28年6月9日(木曜日)、ハイアットリージェンシー大阪で「第39回全国消防職員意見発表会」が開催され、消防局警防部予防広報課の橋本宇志消防士長が出場しました。

 全国消防職員意見発表会は、全国の各地域で選考を突破した精鋭10名によって行われ、本市消防局からの出場は、初となります。

 橋本士長は、火災調査担当の視点からり災者を見つめ、消防職員として何ができるかを訴える内容の「少しでも私達にできること」を発表しました。他の発表者からは、スマートフォンなど最新の通信技術を駆使した119番通報や市民への防災意識啓発、訪日外国人や患者の心に寄り添った救急対応など、多彩でハイレベルな発表ばかりでした。

 結果、最優秀賞、優秀賞は逃したものの入賞し、橋本士長は、全国から集まる大舞台で発表することができ、非常によい経験になりました。この経験を生かして今後の仕事に取り組みますと話していました。

発表文「少しでも私達にできること」

 「あかん。俺達の家が、俺達の家が全部燃えてまう。」

 真夜中、自宅で寝ているある家族の家が放火され全焼しました。

 これは、私が火災調査員となり、実際に担当した事案のことです。

 ある日、突然自宅が放火され、家も、車も、大事な思い出の品もすべて焼けてしまい、家族4人が途方に暮れている状況でした。

 今までも、消防士として仕事をしている中で、このような境遇にある人は、たくさん見てきました。もちろん、この会場にいる皆さんなら殆どの方が目にしてきた光景だと思います。

 しかし、この時はいつもとは違い、この家族からはこのように尋ねられました。

 「消防さん。わたしら。これからどうしたらいいんですか。」皆さんなら、この問いかけにどう答えますか。

 命以外のすべてを失った、このり災者家族に、私たちはどのようなサポートができるのでしょうか。

 当初私は、「火災保険には入っていますか。消防署は、その手続きに必要な、り災証明書を発行します。」答えられるのは、これだけでした。

 当時、私の心には、(これ以上は消防の業務外だろう。気の毒やけど、消防の業務外の事を説明して、もし間違っていたら逆に迷惑だろう)と考えており、必要以上にり災者と会話することはしませんでした。

 そんなある日、先輩と話している中で、

 「火事にあった人達の火災後の手続き知ってるか?」

 「火災ごみの処理とかですか?」

 「それだけちゃうで、新しい家探しに、住民票の書き換え、子どもの転校の手続き、他にもまだまだあるで!」

 「そうなんですか。それは、調べるだけでも大変ですね。」という会話になりました。

 (・・そうか!)この話をきっかけに私は、り災者が火災後に行なっていかなければならない事項をまとめた、案内になる資料の作成を考えました。

 休日を利用し、数か月かけて市役所を始め色々な官公庁に行きました。

 各公的書類の再発行やさまざまな給付、税の減免、市営住宅への入居など、り災者にとって必要な情報を集め、苦労もありましたが、ようやくこの一つの冊子にまとめる事ができました。

 「よしっ!これで、火災後の手続きに困っている。り災者を助けられる。」

 こんな思いで、すぐに、火災にあったり災者に、この資料を渡していきました。

 結果。多くのり災者がこの資料を活用してくれ、喜んで頂けました。

 ところが、あるり災者からは、「この資料に書いている窓口行きましたけど、全然助けてくれませんやん。こんな制度ね。書いているだけで、実際役に立ちませんわ。」という意見がありました。

 資料を作ったことで、すべてのり災者から喜んでもらえると考えていた私たちにとって、この言葉はとても衝撃的でした。そして、私達がまだまだ、り災者を十分サポートできていないことに気付かされました。

 「我々消防人は、り災者の厳しい現状を知る立場にあります。その我々が、り災者の声に耳を傾けないで、誰が傾けるのでしょうか。」

 「大事な事は、り災者の声を受け取め、今の自分に何ができるのかを考え、そして行動に移す事です。わずかな事でも職員一人ひとりが、考え、行動に移す事で、り災者の火災後の環境は必ず改善される。」

 さあ、皆さん。もう一度、我々に何ができるのかを考え、行動に移してみては、いかがでしょうか。

お問合せ

東大阪市 消防局 警防部予防広報課 

電話: 072(966)9662・3

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