子ども市政だより第18号 2・3面
なぜ!?「税金」を納めないといけないの?
税金とは
税金とは、国民・市民・会社などが国や市役所などに納めるお金のことです。
税金を納めることは、日本国憲法で国民の義務として決められています。
では、集まったお金はどのように使われているのでしょう?
たとえば、道路や水道、学校などを作ったり、古くなったら直したりするのには、たくさんのお金がかかります。また、皆さんを災害や犯罪から守ること、生活に困っている人を助けることにもたくさんのお金が必要です。
これらの仕事は、国や市役所などが「公共サービス」として行っています。ですが、国や市役所がこれらの仕事をしても「売上げ」や「もうけ」がありません。そのため、公共サービスにかかるお金を、皆さんに「税金」という形で負担してもらっているのです。つまり、税金は、私たちが社会の一員として健康的に安心して生活していくために、集めなければならない「会費のようなもの」と考えることができます。
税金を納めることは、義務ではありますが、何のために納めるのか、自分が納めた税金がどんなふうに使われているのか、きちんと知っておくことが大切です。
クイズ
私たちが暮らすまちには、いろいろなところで税金が使われています。次の中で、税金が使われているのはどこでしょうか?
- マンション
- 市役所
- 会社
- 市民病院
- 救急車
- 信号機
- 銀行
- 警察署
- 消防署
- パトカー
- タクシー
- 市立小学校
- 市立中学校
- 花屋さん
- レストラン
- スーパーマーケット
- コンビニ
- 交番
- 図書館
- 公園
- ごみ処理施設
- 答え
- 市役所、市民病院、救急車、信号機、警察署、パトカー、消防署、交番、市立小学校、市立中学校、図書館、公園、ごみ処理施設
暮らしに役立っている税金
税金は、私たちが安全に安心して暮らしていくために、公共施設以外にも皆さんの身近なところに役立てられています。
- 私たちの安全を守る
- 火災時の消火活動や、いざというときの災害救助などを行います。
- 私たちの健康や生活を守る
- 私たちが予防接種や健康診断を受けるときの費用の援助や、上下水道や道路の整備、ごみの収集・処理などをします。
- 私たちが平等に教育を受けられるようにする
- 教科書を無料で配布しています。
もしも税金がなかったら
もしも税金がなかったら、今まで当たり前だったことができなくなり、困ることがたくさんあります。
- 人が倒れているのに救急車が来ない
- 火事になっても消防車が来ない
- ごみ収集車が来ない
- 警察官がいない
- 水道の水が飲めない
- 教科書や机がなく、学校もなくなるかも
これでは安心できる豊かな生活とはいえませんね。ほかにも、どんなことがあるか考えてみましょう。
知っておこう!キーワード
公共サービスや公共施設には、税金が使われています。
みんなの身近な税金「消費税」
皆さんが物を買うとき、物の値段といっしょに「消費税」という税金も払っています。日本では、平成元年に消費税が誕生しました(当時の税率は3パーセント)。その後、平成9年に5パーセントになり、来年4月から8パーセントになることが決定しています。
消費税率、なぜ変わるの?
ところで皆さん、「少子高齢」って聞いたことはありますか?
今、日本では働く世代の人たち(=税金をたくさん納める人たち)や子どもの数が減り、逆に65歳以上のお年寄りの数が増えていて、お年寄りのための年金や介護サービスのお金が足りなくなっています。
そこで消費税の税率を引き上げ、国の収入を増やすことで、この「少子高齢社会」を支えようと判断されました。消費税は、お年寄りも含め国民全体で広く負担するもので、景気に左右されにくい種類の税だからです。
さて、ここでクイズです。
あなたが100円のノートを買うとします。来年の3月に買う場合と、来年の4月に買う場合、それぞれ消費税込みでいくらになるでしょうか?
- 答え
-
- 来年3月に買う場合 100円×1.05=105円
- 来年4月に買う場合 100円×1.08=108円
税の歴史
今は、「税=お金」ですが、「農作物」や「働くこと」が税となっていた時代があります。
今から約1,800年前、卑弥呼という女王が国を治めていた邪馬台国の時代に税が誕生したといわれています。当時は食べ物(農作物)が集められていました。その後、労働や年貢(米など)が税となっていた時代を経て、明治時代にお金が税となり、現代のしくみの土台ができました。
世界のビックリ税金
税のしくみは国によって異なります。
日本では、消費税の税率が5パーセント(平成25年12月現在)であるのに対して、デンマークやスウェーデンなどでは25パーセントとなっています。また、ドイツなどでは、お店の食べ物をテイクアウト(持ち帰り)した場合の消費税は7パーセントですが、店内で飲食すると消費税は19パーセントになります。これは、店内での飲食だと、テーブルのセッティングや食器の片付けなどのサービスが受けられるからだそうです。
ほかにも、世界には想像もつかないような税金がたくさんあります。たとえば…
- 独身税(ブルガリア)
- 結婚していない国民にかけられる税金
- 犬税(ドイツなど)
- 犬を飼っている家庭にかけられる税金。日本でも30年以上前に存在していました。現在、大阪府泉佐野市が飼い犬税の導入を進めようとしています
- ポテトチップス税(ハンガリー)
- 政府が肥満防止のために塩分や糖分の高いスナック菓子やジュースなどにかけている税金
おじゃまし丸
みんなの学校へおじゃまするよ~!!
加納小学校の巻
車いすバスケっておもしろい!
パラリンピックキャラバン
11月18日、体に障害のあるスポーツ選手が加納小学校にやってきたよ。
5・6年生のみんなは、車いすバスケットボール選手の諸隈有一さんたち3人から障害のことや車いす生活の話を聞いたり、いっしょに車いすバスケをしたりしたんだ。
初めて車いすバスケを体験したみんなは、車いすに乗ったままパスを出したり、シュートを打ったりすることの難しさを体感していたよ。声をかけあい、シュートが決まると、みんなうれしそうに喜んでいたね。
ゲームに参加した6年2組の大矢英美花さんは「楽しかったです。諸隈さんたちがとてもいきいきしているのが印象的でした」と話してくれたよ。
諸隈さんは「できないことや苦手なことは誰にでもあります。僕は左足を失ったけど、右足と両手は動かせるから、いろんなスポーツを楽しんでいます。みんなもできないことじゃなく、できることを探そう」と、生きていくうえで大切なことをみんなに教えてくれたよ。
おじゃましマスヨ
おじゃまし丸の姉です。中学校のことを紹介しマスヨ!!
高井田中学校の巻
スタントマンが事故の危険を再現
中学校で交通安全教室
プロのスタントマンが交通事故を再現する交通安全教室が11月14日、高井田中学校で行われました。スタントマンとは、映画やテレビの危険な撮影のときに、役者の代わりに演技をする人のことです。この教室は、中学生のみんなに事故の怖さや安全な自転車の乗り方を学んでもらうために行われたものです。
この日は、交差点で自転車と車がぶつかる事故や、道路を曲がるトラックに自転車が巻き込まれる事故などをスタントマンがみんなの前で実際に再現しました。目の前で人が車にはねられたり、車の下敷きになったりしているのを見て、みんなはとても驚いていたわ。
事故に遭わない・事故を起こさないためには、交差点では絶対に飛び出さないこと、雨や風が強い日は自転車に乗らないことが大切です。手放し運転や傘を差しながらの運転は危ないから絶対にやめようね。
小学生が自転車に乗っていて歩行者に大ケガをさせてしまい、おうちの人がすごい額のお金を払わないといけなくなったという事例もあります。
自転車に乗るときは周りに注意し、交通ルールを守って運転しましょう!