平成23年10月1日 還暦を迎えた市民の長寿を祝う―善根寺春日神社でお神酒造り

東大阪市善根寺町6の善根寺春日神社で1日、氏子たちによるお神酒造りが行われました。
天児屋根命(あまのこやねのみこと)が同神社に立ち寄った際、村人らが新米で酒を造り、もてなしたのがお神酒造りのはじまりと言われています。 河内平野の秋の収穫に感謝する伝統行事として受け継がれ、近年ではその年に還暦を迎えた「宮座」と呼ばれる氏子がお神酒造りを行うことから、長寿を祝う行事ともなっています。
お神酒造りには奈良から取り寄せた酒米160キロを使用し、一晩寝かせた酒米を朝一番に氏子たちが次々蒸しあげ、米粒がばらばらになるようにほぐしながら冷まします。市の民俗文化財に指定されている同神社の造酒斎殿に置かれた2つのステンレス製の酒樽に、生駒山中でくんだ水を浄化させたもの280リットルと生こうじ約50キロを入れ、そこへ冷ました酒米を入れて仕込みをしました。
この後13日までの朝晩2回、13日間にわたって今年の宮座が長さ約2メートルのカイでかき混ぜ、完成させます。 15日の秋祭りには約500リットルのお神酒が出来上がり、神前に供えて還暦を迎えた宮座を祝う神事のあと、参拝者にふるまわれます。
