市政だより 平成21年3月15日号 6・7面(テキスト版)
健康は食から ~栄養バランス考えていますか
健康は正しくバランスのとれた食事をとることが基本です。
食事を楽しく食べることは、心の豊かさを育てることにもなります。
好きなものだけを食べるのではなく、食事の組合せや量を考えて、かしこく食べましょう。
だれもが健康で元気に 健康トライ21
近年、食習慣の乱れなどから肥満や生活習慣病が増加する一方、食への感謝の念が希薄になるなど、食生活をめぐる環境が大きく変化しています。
市では、子どもから高齢者までだれもが健康で元気な生活が送れるよう、健康づくり計画「健康トライ21」を平成15年から進めています。
計画は、「栄養・食生活」「身体活動・運動」「休養・こころの運動づくり」「たばこ」「アルコール」「歯の健康」「生活習慣病予防」の項目ごとにそれぞれの目標値を設定しました。
1日2食以上の野菜の摂取を
「栄養・食生活」の項目では、生活習慣病との関連が明らかになっている“野菜の摂取”を掲げています。
しかし、平成16年に市が実施したアンケートでは、市民の3人に1人が野菜を1日1回以下もしくは食べていないのが現状です。1回に食べる野菜の量に個人差はあるものの、摂取頻度から考えると1人1日あたりの野菜の摂取目標量350gには達していないといえます。
ビタミンA・C・カルシウム・鉄などさまざまな栄養素を含む緑黄色・淡色野菜は、私たちの免疫力を高め、がんや脳卒中、心臓病などの生活習慣病を予防する効果があると言われています。
毎日を健康に過ごしていくためにも野菜をしっかり摂ることを心がけましょう。
問合せ先
健康づくり課 072(960)3802、ファクス072(960)3809
健康づくりの案内役 ヘルスメイトを紹介
元気で毎日ハツラツしているヘルスメイトの花田布子さんに食と健康についてお話をうかがいました。
Qヘルスメイトとは
―ヘルスメイト(食生活改善推進員)とは、「食生活」「運動」「休養」を基本に健康づくりの推進と普及活動をしているボランティアです。
“私たちの健康は私たちの手で”をスローガンに、市内で約200人のヘルスメイトが、健康の輪を広げています。
ヘルスメイトという言葉には“健康づくりの仲間”という意味がこめられています。
すばらしい仲間と出会い、皆さんの熱意と知識、経験、活動の中で学ぶことがたくさんあります。
Qヘルスメイトになったきっかけは
―私は約20年前、子どもも成長して「そろそろ社会勉強をしようかな」と思っていたとき、ボランティア教室に参加しました。そこで参加したグループの中にヘルスメイトの方がいて勧められたのがきっかけです
ヘルスメイトになるために健康づくりのための講座(食生活改善推進員養成講座)を受講しました。この講座の中で得たことをいろいろな料理にいかし、みんなで味わうことで、昔の食文化の豊かさや人々の知恵を知ることができました。
料理を作ること食べることが大好きなので、今も楽しみながら活動しています。
Q食生活の変化について
―私たちヘルスメイトは、栄養バランスの優れた「日本型食生活」を見直し、“時代が変わっていくから仕方ない”のではなく、一人ひとりの生活経験を通して知恵を出し合い、地域の食文化を伝承していくことが大切な役割だと思っています。
今や少子高齢化の進展とともに日本は長寿世界一となりました。しかし、飽食の時代の到来とともに外食が増え、家族そろって夕食を食べる割合が低下してきています。
昔は忙しくても家族で同じ食卓で同じものを食べ、嫌いなものも残さず食べることは大切なしつけの一つで、また食文化を伝える場でもありました。
食生活は健康面の問題ばかりでなく、生活や生き方そのものに大きく関わる問題ではないでしょうか。
Q今後の活動は
―健康に暮らすためには、「何を」「いつ」「どれだけ」食べるのかがとても重要です。そこで、さまざまな角度から「食生活」のあり方を見直し、学ぶことで、健康維持・増進について的確なアドバイスが行えるように、ヘルスメイト自ら日々勉強しています。
今後も家庭での食育や郷土食の伝達・継承、地産地消などを進めていきたいと思っています。
わが故郷という意識をもち、食生活・健康づくりの案内役として“食育の輪”が広がり、「活力ある東大阪」につながるといいですね。
健康づくりのために 料理で楽しく食習慣改善
ヘルスメイトは、栄養バランスのとれた食事の大切さを家庭から地域へ広げようと活動しています。
その中の「楽らく健康づくり教室」と「ヘルスメイトおすすめクッキング」を紹介します。
あなたもヘルスサポーターに 楽らく健康づくり教室
2月13日、西保健センターで「楽らく健康づくり教室」が開かれました。
楽らく健康づくり教室は、日常生活の中で自分自身の健康づくりを実践する「ヘルスサポーター」を養成するための教室で、高井田東自治連合会の23人が集まりました。
まず、疾病の一次予防に重点を置いた「健康日本21」の話とBMI(肥満度チェック)を計算した後、河内の伝承料理を調理。この日は「こうこの混ぜ寿司(市政だより3月1日号4面で紹介)」「鶏肉の八幡巻きゆず風味」「菜の花の豆腐ソースかけ」「河内風おみおつけ」「河内の丁稚ようかん」の計5品を作りました。
参加者らは慣れた手つきで料理を作っていましたが、中には失敗する場面も。それぞれ楽しみながら調理していました。
試食後には意見交換会が行われ、「素材の味が出ていておいしい」「みそ汁の味が薄い」といった意見が出され、普段の味の違いなどを確かめるきっかけとなりました。
地元を食べよう!ヘルスメイトおすすめクッキング
地元の食材を地域で食べることは、旬を知り、食文化を知ることにもつながります。また、食の大切さや生産者への感謝の気持ちも育てます。
市内では、大阪しろな、きくな、ほうれんそう、小松菜、ねぎなどの野菜が特産物です。
市内で朝採りされた新鮮な野菜は、各農協直売店などで販売されています。地元ならではの最高においしい野菜を食べましょう。
地産地消にトライ!~ヘルスメイトおすすめクッキング
4年前から、東大阪ケーブルテレビ株式会社と連携して「ヘルスメイトおすすめクッキング」という料理番組を1日2回放送しています。
手軽に作れて栄養バランスのとれたメニューの情報を発信。毎回テーマを決めて取り組み、現在は「地産地消にトライ!」をテーマにした料理が紹介されています。
放送日
月から金曜日午前9時10分から9時15分、火・木曜日午前11時55分から午後0時、土曜日・日曜日午後0時50分から0時55分、午後10時50分から10時55分
また、市政だより4月1日号から、保健所・センターだよりのページで紹介している伝承料理コーナーを終了し、地域でとれる野菜を使ったメニューを紹介していきます。
カンタン 20~40代のための 食スキルアップ講座
スキマ時間でジブンを磨く
「きちんとした食生活って何?」「ダイエットのポイントは?」「食品表示ってどこを見ればいいの?」など、食の疑問・悩みはありませんか。
「食」に関する基本的なことから、専門的なことまで、楽しくわかりやすく教えます。
食に関する知識や講座の中で調理実習も行いますので、料理を学びたい方にもおすすめです。
この講座で、「食」のスキルアップをしませんか。
受講生には100品以上紹介したレシピ集も差し上げます。
とき
5月29日から7月17日の毎週金曜日午前10時から正午(計8日間)
ところ
保健所
対象
市内在住の20歳から40歳の方
定員
24人(抽選)
内容
- 5月29日(金曜日)=あなたの食事の点数がわかる!フードモデルで食生活チェック
- 6月5日(金曜日)=サクッと作れるイタリアンメニューカンタン手作りおやつ
- 12日(金曜日)=キレイにダイエットのひけつ(1)
- 19日(金曜日)=毎月19日は「食育の日」食育イベントに参加しよう!
- 26日(金曜日)=キレイにダイエットのひけつ(2)骨密度も測ります!
- 7月3日(金曜日)=早うまカンタン!レンジクッキング
- 10日(金曜日)=キチンと知ればこんなに便利!食品の裏側
- 17日(金曜日)=まとめ
講師
管理栄養士、ヘルスメイト(食生活改善推進員)ほか
料金
2000円
申込方法
講座名、住所、名前(ふりがなも)、生年月日、電話・ファクス番号、電子メールを5月18日(月曜日)までに電話またはファクス、電子メールで
申込み・問合せ先
健康づくり課 072(960)3802、ファクス072(960)3809、電子メールkenkodukuri@city.higashiosaka.osaka.jp
花らんまん 春のおすすめメニュー
栄養バランスを考えたヘルスメイトのおすすめメニュー「春のふくさずし」「新キャベツと豆の蒸し煮」「春菊と焼きしいたけのすまし汁」の作り方を紹介します。
主食・主菜・副食を基本に、旬の食材を使っておいしく食べましょう。
春のふくさずし
- 桜は洗って塩抜きし、軸を除く。
- 米を炊き、合わせ酢をかけて混ぜ合わせ、すし飯をつくる。
- たけのこは5ミリメートル厚さのいちょう切りにし、ふきは小口切りにする。水で戻したしいたけは石づきを落として薄切り、にんじんはささがきにする。
- たけのこ、ふき、しいたけ、にんじんをAで煮て、煮汁がなくなるまで混ぜながら煮含める。すし飯に混ぜ合わせ8等分に軽くにぎる。
- 塩少々加えた熱湯で絹さやをゆでて、細切りにする。
- ボウルに卵と塩を加えて溶きほぐす。フライパンを中火で熱し、ペーパータオルでサラダ油をなじませて、薄焼き卵を8枚焼く。
- 薄焼き卵で4.を包み、桜と絹さやを飾る。好みでしょうがの甘酢漬けを添える。
材料(4人分)
米3カップ、合わせ酢(酢大さじ5、砂糖大さじ3、塩小さじ1)、たけのこ(ゆでたもの)40g、ふき(ゆでたもの)20g、干ししいたけ2枚、にんじん20g、A(砂糖大さじ1・1/2、薄口しょうゆ小さじ1、塩小さじ3/4、しいたけの戻し汁1/3カップ)、卵6個、塩少々、サラダ油、桜の花の塩漬け8輪、絹さや適量、しょうがの甘酢漬け適量
新キャベツと豆の蒸し煮
- 新キャベツは芯をとり3センチメートル角に切る。新たまねぎは薄切りにし、パプリカは1.5センチメートル角に切る。
- 耐熱皿に新キャベツと新たまねぎを広げ、白ワイン、スープの素、塩、こしょうを振り入れる。ラップをして電子レンジ(500W)で約3分加熱する。
- 2.の全体を混ぜ合わせ、パプリカとミックスビーンズを散らす。再びラップをして約2分加熱する。
- ラップをしたまま冷まし、味をなじませる。
材料(4人分)
新キャベツ150g、新たまねぎ1/6個、パプリカ(赤)1/4個、ミックスビーンズ50g、白ワイン大さじ1、スープの素小さじ1/3、塩小さじ1/3、こしょう少々
春菊と焼きしいたけのすまし汁
- 春菊は熱湯で色よくゆで、3センチメートル長さに切る。
- しいたけは軸を落とし、網で焼いてから薄切りにする。
- にんじんはさっとゆでる。
- 鍋にだし汁を沸かし、塩と薄口しょうゆで味を調える。
- 椀に1.2.3.を盛り、4.を注ぐ。
材料(4人分)
春菊1/2束、生しいたけ4枚、にんじん20g、だし汁520キロリットル、塩小さじ1/3、薄口しょうゆ小さじ1・1/3