市政だより 令和2年3月1日号 別紙2・3面(テキスト版)
合言葉は整理整頓
今すぐチェックで火災を予防!
令和元年の火災概況がまとまりました。
前年との比較
火災件数
- 令和元年
- 157件
- 平成30年
- 134件
種別
- 建物
-
- 令和元年
- 111件
- 平成30年
- 98件
- 車両
-
- 令和元年
- 18件
- 平成30年
- 15件
- 林野
-
- 令和元年
- 0件
- 平成30年
- 0件
- その他
-
- 令和元年
- 28件
- 平成30年
- 21件
死者
- 令和元年
- 4人
- 平成30年
- 5人
負傷者
- 令和元年
- 23人
- 平成30年
- 34人
※速報値のため変動することがあります。
火災件数は157件で昨年より23件増加しています。
火災はちょっとした不注意で起こる可能性があります。今回は一般家庭での火災を防ぐポイントを紹介します。
- 問合せ先
- 予防広報課
火災概況(速報値)
令和元年の市内における火災原因の1位は放火(疑いを含む)で30件、2位はこんろで21件、3位はたばこで19件でした。放火件数は昨年の15件に比べて2倍に増加しています。引き続き放火させない環境づくりが大切です。
また、放火させないだけでなく、各家庭においても火災を発生させないための注意が必要です。一般家庭での出火原因順の火災予防チェックポイントは次のとおりです。
一般家庭のチェックポイント
一般家庭での出火原因
- 1位 こんろ
- 2位 たばこ
- 3位 暖房器具
こんろ火災(一般家庭の出火原因1位)
チェックポイント(こんろ火災)
- 調理中はこんろから目を離さない
- 調理中は袖口の広い服や裾の長い服を着るのは避ける
- グリル内に油かすをためない
- こんろ周辺に可燃物(キッチンペーパーやふきん、プラスチック製品など)を置かない
- 劣化したガスホースは使用しない
- こんろと壁面は15センチメートル以上離す
こんろが原因の火災のうち最も多かったのは、天ぷら油の発火で14件あり、そのうち調理中にその場を離れて発火したのが11件、少量の油で調理中の発火が3件でした。
事例1「天ぷら油火災」
天ぷら油の火災は、鍋の中の油に火がついて起こるだけでなく、油が高温になりすぎて自ら発火します。そのため、IHクッキングヒーターでも油が高温になると発火することがあります。「火を使わないから安全」と過信しないようにしましょう。
最近は、少量の油で調理できるレシピがたくさん紹介されていますが、油が少ないと発火温度に達する時間が早くなります。また、使い古した油は、新しい油よりも温度が上がるのが早いので注意が必要です。
事例2「グリル火災」
こんろに付いているグリル内に多量の油かすがたまると、発火し大きな火災の原因となります。使用後は、必ず掃除をしましょう。
事例3「着衣着火」
袖口の広い服や裾の長い服などを着たまま調理していると、気づかない間に服に火がつくことがあります。炎は上へ上へと燃え広がり、立ったままでいると、首から顔にかけて火が迫ってきて危険です。服に火がついてしまったときは、慌てずに水をかけるか、その場で寝転ぶなどして消火してください。
たばこ火災(一般家庭の出火原因2位)
チェックポイント(たばこ火災)
- 歩きたばこや寝たばこをしない
- たばこの処理は灰皿を使う
- 灰皿内に水を張る
- 灰皿内に吸い殻をためない
喫煙者が減っているにもかかわらず、たばこ火災は減っていません。たばこ火災は吸った人の責任です。たばこの吸い方や吸い殻の処理方法など、喫煙者のマナーの低下がたばこ火災を増加させています。
事例1「歩きたばこ・寝たばこ」
歩きたばこや寝たばこは、喫煙中気づかない間にたばこの火種が落下し、布団や座布団、畳などで炎を出さずに燃え広がります。炎を出さずに燃え広がることを無炎燃焼といい、燃えているのに気づきにくい性質があります。
事例2「吸い殻の不適切な処理」
灰皿の代わりに、カップラーメンの容器や牛乳などの紙パックを使用している人が結構います。大量の吸い殻がたまった容器に、火種が残ったたばこを捨てると火災になります。
灰皿を使っていたとしても、吸い殻を捨てず放置しておくと、キャンプファイヤーの薪と同じように、火種が残った吸い殻がじわじわ燃え続け大きな炎になります。また、ガラス製の灰皿は、吸い殻が燃えて高温になると温度差によって割れます。割れると、吸い殻があちこちに飛散し、周囲の物に燃え広がって危険です。
暖房器具火災(一般家庭の出火原因3位)
チェックポイント(暖房器具火災)
- 暖房器具周辺に可燃物を置かない
- 外出時、就寝時は暖房器具のスイッチを切る
- 石油ストーブの燃料補給時はスイッチを切る
- 石油ストーブの燃料タンクの蓋をしっかり閉める
暖房器具が原因の火災は、寒くなる冬に多く発生します。
事例1「電気ストーブ」
電気ストーブをつけたまま就寝すると、布団がストーブに接触して発火する恐れがあります。また、電気ストーブの上に干していた衣類が、ストーブ上に落ちて発火することもあります。ストーブに接触していなくても、近くに可燃物があるとストーブの輻射熱によって発火することがあります。
事例2「石油ストーブ」
石油ストーブをつけたまま灯油を補給すると、こぼれた灯油に石油ストーブの火が引火します。また、燃料タンクの蓋をしっかり閉めていないと、点火状態のストーブに灯油がこぼれて発火します。
事例3「こたつ火災」
こたつの中に洗濯物を入れて乾かしたり、布団などを押し込んだりして、ヒーター部に接触した状態にすると、加熱されて発火します。
電気火災(その他に一般家庭で起こる火災)
チェックポイント(電気火災)
- 電源プラグにほこりをためない
- 電源プラグをコンセントにしっかり接続している
- 電源コードを引っ張って電源プラグを抜かない
- 電源コードは家具の下敷きにしない
- 束ね配線をしない
- 定められた電力量を超えてたこ足配線をしない
昨年発生した電気関係の火災のうち電気機器や装置によるものが15件、配線器具や電灯、電話などの配線によるものが10件ありました。電気は目に見えず、危険性がわかりにくいため要注意です。
事例1「トラッキング火災」
コンセントに接続された状態の電源プラグの刃と刃の間にほこりがたまった状態で長時間放置すると、ほこりが湿気を含むことで微弱な電気が流れます。繰り返し電気が流れると、刃と刃の間が炭化して電気の通り道(トラック)ができます。この状態になると、いつ火災が発生するかわかりません。
事例2「電源コード」
電源コードを家具などの下敷きにしていたり、コンセントから電源プラグを抜くときに電源コードを引っ張ったりと、雑に扱っていませんか。電源コードに負担をかけて使用していると、電源コード内の銅線が変形したり切れてしまったりして、発熱・発火することがあります。電源コードを束ねたまま使用していても、熱がこもって火災になることがあります。
また、複数の電気機器を使う場合に、定められた電力量を超えてたこ足配線をすると配線に負荷がかかり火災の危険があります。たこ足配線の使用電力量は決まっていますので、使用するときは電力量を確認してください。
あなたの命を守る住宅用火災警報器
定期的に点検・10年を目安に交換を!!
就寝中に発生した住宅火災で多くの人が亡くなっています。対策として住宅用火災警報器の設置が義務化されましたが、古くなると電池の消耗や部品の劣化で正常に感知しないことも考えられます。
いざというときに適切に作動するよう、定期的に点検し、10年を目安に交換しましょう。
- 問合せ先
- 予防広報課
最後にもう一度チェックポイントを確認しましょう。
ちょっとした心がけで火災の危険は減らすことができます。家庭での火災防止のため、家の中をきちんと整理整頓しておきましょう。
生駒山のみどりを守ろう
春は山火事に注意!
秋から冬の間に落ち葉や枯草がたまり、空気も乾燥しているため、春は山火事が発生しやすくなっています。山火事は一瞬にしてみどりを灰に変えます。
過去に市で発生した山火事の多くはたばこが原因です。ハイキングなどで入山者が多くなるこれからの季節は、特に山火事に注意し、歩きたばこや吸い殻のポイ捨ては絶対にやめましょう。
早期発見にご協力を
市消防局では、5月6日まで特別警戒期間としてパトロールなどを強化しています。山から上がる不審な煙を見つけたときは、迷わずに119番通報をお願いします。
遭難・転倒・滑落にも注意
毎年、生駒山においても登山者から「転倒して動けない」「斜面から落ちた」などの救助要請があります。また、昨年の台風などにより荒れている場所もあります。しっかりと事前準備をしてから入山しましょう。
- 問合せ先
- 警備課