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令和2年市政運営方針

[2020年3月18日]

ID:26861

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 本日ここに令和2年第1回定例会を迎えるにあたり、市政運営に関する私の基本的な考え方を申し述べさせていただきます。

 まず、現在世界的な広まりをみせている新型コロナウイルス関連肺炎への対応につきましては、1月31日に第1回東大阪市新型コロナウイルス危機管理対策本部会議を開催し、その後、適時関係会議を行い、感染症の現状報告と今後感染症患者が出たときの関係部局の対応について確認を行うとともに、市民からの健康相談に応じるための相談専用ダイヤルを設置し啓発を行っております。国内でも患者が日々増加している状況について、職員が最大の危機感を持ち、市民の皆さまの生命と健康を守るために、市役所一丸となってしっかりと対応してまいります。

 先の令和元年第4回定例会におきまして、4期目の市政にかける所信を表明したところでございますが、本定例会では令和2年度の当初予算案をご提案するとともに、東大阪市第2次総合計画の総仕上げとして、後期基本計画第5次実施計画を着実に遂行し、東大阪市第3次総合計画につながる礎(いしずえ)づくりを進めてまいります。

 昨年開催されましたラグビーワールドカップ2019日本大会では、選手たちの生命のエネルギーを感じるプレーや、観戦客の熱狂的な声援、ボランティアの支えなど、大きな盛り上がりを見せました。このラグビーワールドカップ2019日本大会の大成功をスタートとし、ゴールデンスポーツイヤーズは、本年7月24日に開幕する東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会、そして、令和3年5月14日から開催されるワールドマスターズゲームズ2021関西へと続きます。ゴールデンスポーツイヤーズを契機として創出されたインフラなどの有形のレガシーに加え、異文化交流、教育、ボランティアなどの無形のレガシーを、開催期間のみならず、その後も継続的に活用し次世代に継承してまいります。

 経済情勢に目を向けますと我が国の経済は長期にわたる回復を持続させております。また、アベノミクスの成果は地域にも波及し、有効求人倍率が全都道府県で1倍を超える状況が続いており、全国的に景況感が改善している所ではありますが、直近のデータから読み取れる幾つかの不安要素には注視する必要があります。

 一方、人口動態統計における令和元年の年間推計では、日本人の国内出生数が86万4千人となり、人口動態統計史上初めて90万人を割るなど、少子化・人口減少が加速している状況であります。

 このような認識のもと、令和2年度におきましては、東大阪市第3次総合計画基本構想で定めた3つの重点施策「若者・子育て世代に選ばれるまちづくり」「高齢者が活躍するまちづくり」「人が集まり、活気あふれるまちづくり」を念頭に「後期基本計画第5次実施計画」「東大阪市まち・ひと・しごと創生総合戦略」そして、現在策定中である「第4期市政マニフェスト」を推進してまいります。

令和2年度の市政運営にあたっての4つの柱

第一の柱 子育て環境や教育環境が充実した子育て世代にやさしいまちづくり

 本市が将来にわたりまちの活力を維持していくためには、子育て世代の方々に、住んでよかった、また、住み続けたいと思っていただける施策を充実することが必要であると考えております。妊娠期・出産期・乳幼児期・子育て期など、移り変わるライフステージに対応した、切れ目のない子育て支援の充実を図るとともに、児童・生徒の学ぶ力を向上させる教育環境の整備に努めてまいります。

 新生児1,000人に1人程度と比較的高頻度に発生している先天性難聴は、発見の遅れが言葉やコミュニケーション能力の発達に支障をきたす場合があります。乳児期の新たな支援策として、先天性難聴を早期に発見するために、令和2年度より、新生児聴覚スクリーニング検査の助成を行ってまいります。

 安心して子どもを産み育てられる環境の充実につきましては、子ども医療費の助成対象年齢を、現在の15歳からさらに18歳まで引き上げるための調査検討を行ってまいります。

 子育て世代包括支援センター事業につきましては、保健師による母子健康手帳交付時における妊婦への面接や新生児訪問、乳幼児健診などの支援を行うとともに、子育てサポーターによるつどいの広場や子育て支援センター、園庭開放などにおいて、アウトリーチ型による子育て相談を行っております。引き続き、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援の充実に向け、関係部局の連携を強化してまいります。

 教育政策につきましては、学力向上を最大の課題として、ICTの積極的な活用などにより、グローバルな視野を持ち主体的に行動できる人材の育成を教育委員会に強く求めてまいります。

 教育環境の整備につきましては、本市は公立学校情報化ランキングにおいて、小学校は対象となる1,738自治体中163位、中学校は対象となる1,775自治体中341位となっており、積極的にICT化を進めているところでございます。引き続き、国の「GIGAスクール構想」に沿って、小中学校の児童・生徒一人ひとりに学習者用タブレット型パソコンの整備を進めていくとともに、小中高等学校の校内LAN環境をさらに強化してまいります。

 学校施設につきましては、児童・生徒が安全に学校生活を送ることができるように安全対策に投資し、屋上防水・受変電設備等を計画的に改修してまいります。また、体育の授業やクラブ活動に加え、地震や台風などの災害発生時には避難所としても活用される学校体育館の空調整備につきましては、先行事例等を調査研究するとともに、国の財政措置の状況を注視しながら検討してまいります。

 未来を見据えたハイレベルの「知・徳・体」教育の創造につきましては、生徒の自主性と社会性の育成や個性の伸長を促すクラブ活動において、選手の素質を見抜く視点や高い競技技術を有するトップアスリートの指導を受けられる、新たなクラブ活動のあり方を日新高校や民間企業と連携を図りながら研究してまいります。

第二の柱 本市に関わるすべての人々が輝き、活躍するまちづくり

 ラグビーのまち・スポーツのまち、モノづくりのまち、大学のまちである本市におきましても、年少人口、生産年齢人口は一貫して減少しており、労働力の減少による産業の衰退や、地域を支える担い手不足により地域力が減退していくなど、まちの活力が失われて行くことが危惧されております。将来にわたり本市が活気にあふれ賑わうまちであるためには、学生や女性、高齢者、障害者、外国人をはじめ、本市に関わるすべての人々が参加し活躍できるまちづくりが必要であります。市民の皆さまのスポーツを「する」「観る」「支える」機運の高さを活かし、令和2年度はスポーツに親しみ、スポーツを楽しむ、スポーツを軸とした多様なまちづくりに取り組んでまいります。

 ラグビーワールドカップ2019日本大会でのボランティアの募集では、募集人員10,000人に対して38,000人の応募があるなど、多くの人が潜在的に国際貢献活動や社会貢献活動に関心があることが明らかになりました。大会期間中に試合会場や最寄り駅などで来場者の誘導・案内など、大会運営をサポートするボランティアの経験は、スポーツ大会やイベントの円滑な運営、また、地域における交流イベントの企画運営・発案につながるものであります。引き続き、ゴールデンスポーツイヤーズから創り出される、ボランティア精神の高まりを、まちの賑わいに活かしてまいります。

 また、継続型の新たなスポーツイベントとして、花園ラグビー場を高校生ラガーの聖地のみならず、聖地花園をめざした高校生ラガーであったマスターズ世代が、再びあこがれの花園をめざす機会として、OB・OG大会であるマスターズ花園の開催に向けて取り組みを進めてまいります。

 次に、ウィルチェアースポーツにつきましては、スポーツを通じて人々の多様性を認め合い、少しの工夫で一緒に楽しめることなど、仲間と共に助け合うことの大切さを認識する機会となるものであります。本市では、平成29年10月にウィルチェアースポーツ広場を開設し、年齢や性別、障害の有無に関わらず、誰もが共に楽しめるインクルーシブな取り組みを進めてまいりました。令和2年度は、花園中央公園内に広場を再整備するとともに、これまでなかったトイレや更衣室を新たに設置し、同じ敷地内にある花園ラグビー場の諸室などと一体的な活用を図ることで、利用者の利便性の向上を図ってまいります。

 本市をホームタウンとして活動しているJFLサッカーリーグのFC大阪は、昨年11月26日に大阪から3チーム目のJリーグ入りをめざし、Jリーグ百年構想クラブ申請を行い、2月25日に正式に認定されました。今後は、Jリーグが定めた競技成績や平均観客動員数などの基準をクリアすることが条件となりますが、FC大阪のJリーグ昇格に向けての支援を強化してまいります。

 また、FC大阪が花園中央公園内にホームスタジアムを構えることは、ラグビーの聖地に加え、新たにフットボールの聖地が誕生し、スポーツビジネスの創出や人材育成など本市産業に大きな効果をもたらすとともに、FC大阪の選手とサポーター、地域住民との交流など、市民の皆さまや本市に関わるすべての人々にとって新たな魅力の創出となります。これらの魅力を「スポーツのまち東大阪」を形づくる貴重な要素として盛り込みながら、花園中央公園を、多くの市民が集い、さまざまなスポーツが共存する拠点として、スポーツを軸とした多様なまちづくりをさらに進めてまいります。

第三の柱 新たな魅力の創出による、人が集まる活気あふれるまちづくり

 本市は、平成30年12月18日に中枢中核都市に選定されました。中枢中核都市とは、東京一極集中により地方都市の衰退が予測されている中で、東京圏以外の昼夜間人口比率が0.9以上であり、地域住民が東京圏に行かなくても自身の望む就業や就学ができるなど、圏域からの人口流出を抑止する役割を期待され、全国82都市が選定されたものであります。本市がその役割を果たし、人が集まり圏域の経済・生活を支えるまちとして成長していくために、モノづくり企業の集積や高度な技術、多くの学生が学ぶ4大学における高等教育、本市を拠点に1時間以内に関西の主要都市にアクセスできる交通利便性、歴史ある史跡や文化下町、花園ラグビー場を有する花園中央公園など、本市が有する強みを活かした新たな魅力の創出に努めてまいります。

 平成28年10月より、一般社団法人東大阪ツーリズム振興機構が市域の観光推進の舵取り役となって、ラグビーのまち・スポーツのまち、モノづくりのまち、文化下町の3つの特徴を活かした観光地域づくりに取り組んでまいりました。昨年は、ひがしおおさか体感まち博2019を開催し、多くの方々に本市の魅力を体験していただきました。引き続き、体験型観光プログラムをさらに磨き上げ、案内役となる地域事業者と連携し、ひがしおおさか体感まち博2020を開催するとともに、広域的な観光連携や、旧荒川庁舎跡地に建設予定である大型宿泊施設と連携できるよう準備を進めてまいります。

 昨年、ラグビーワールドカップ2019日本大会を契機として、アメリカやドイツといった、本市のモノづくり企業とのビジネス交流を希望する国と、ミートアップ事業を実施いたしました。引き続き、モノづくり企業の販路拡大のために、東大阪商工会議所と連携し、参加国を募るなど新たな市場の開拓に努めてまいります。

 また、モノづくり企業の医療・健康・介護分野への参入を促進するため、医療機器企業の集積地「メディカルヒルズ本郷」での展示商談会の開催や、アジア最大級の医療機器国際見本市「メドテックジャパン」への出展など、医療機器企業とのネットワークの構築に取り組んでまいりました。令和2年度は、医療分野に加え、ロボットや航空・宇宙などの最先端産業分野における部品や試作品を共同受注する仕組み作りをサポートしてまいります。

 花園中央公園につきましては、ラグビーワールドカップ2019日本大会後のあり方について、平成30年度より庁内委員会を立ち上げ各種の検討を進めてまいりました。その結果、花園中央公園内の各施設を一体的に管理し、管理運営コストの削減を図るとともに、新たに飲食店やトイレ等の整備に民間活力を導入するPARK-PFI制度を活用した、花園中央公園エリア官民連携魅力創出整備事業を創設し、花園中央公園を一体的に管理する指定管理者の公募を行っているところであります。引き続き、市民はもとより国内外から多くの方々が訪れる、日本を代表する国際的なエリアとして発展することをめざし、着実に取り組みを進めてまいります。

第四の柱 効率的・効果的な行財政運営

 人口減少や少子高齢化により、市税収入の減少や社会保障関係経費のさらなる増加が見込まれる中で、引き続き、安定した市民サービスを継続するためには、健全な財政構造と強固な財政基盤が必要であります。行財政改革プラン2015では、人件費の総量抑制を柱に、民間活力の活用、市有地の有効活用や収納対策などに積極的に取り組み、財源の確保に努めてまいりました。その結果、平成30年度までに計画額を99億円上回る約157億円の効果額を生み出しております。令和元年度までを計画期間としている行財政改革プラン2015の成果を引き継ぐため、現在、令和2年度を始期とする新たな行財政改革プランを作成しており「選択と集中」「持続可能な財政運営」「これからの行政運営を担う人材の確保・育成」を改革の3つの柱に据え、持続可能な健全かつ安定的な行財政運営に取り組んでまいります。

 近年、ICTを始めとする通信技術の急速な進歩により、日本国民の働き方や生活スタイルなどが著しく変化している中で、市民生活に密接に関係する市役所業務につきましても、時代や環境の変化に合わせ、合理的に改善を図る必要があると考えております。令和2年度におきましては、市役所のすべての事務事業について、その必要性、有効性、効率性、公平性などの観点から総点検を行うとともに、条例や規則、要綱についても改めて見直しを行い、必要に応じて改正を行うなど、時代に合った適切かつ効率的な行政運営に努めてまいります。

 また、AIやRPAなどを含めたICTの活用による柔軟な働き方を可能とする環境整備を図る必要があります。その取り組みの1つとして、令和2年度よりペーパレス会議システムを導入し、資料の印刷にかかるコストや時間の削減をはじめ、庁内における情報共有や文書検索の効率化を進めてまいります。

 本庁舎における窓口業務につきましては、まずは東大阪版ワンストップサービス構想書に示す8つの目標の1つであるワンライティング化の実現に向けて、窓口異動受付支援システムを導入し、転入などで来庁される皆さまの申請書記載の省略や待ち時間の短縮を図り、市民サービスの向上に努めてまいります。

令和2年度に実施する主な施策

1.市民が主体となったまちづくり

 市民の参画と協働によるまちづくりにつきましては、平成24年度に協働のまちづくり部を設置して以来、地域分権制度に関する調査研究や、まちづくり意見交換会、地域分権サミットなどにより市民の皆さまと意見交換を重ねながら、東大阪市版地域分権制度の構築に向けて歩みを進めてまいりました。地域の課題は、福祉、子育て、防災など、多岐にわたっており、それらの課題解決に向けて、令和2年度より、新たに公民連携協働室を設置いたします。公民連携協働室は、行政と企業や大学をワンストップでつなぐ本市の顔となるセクションであり、行政や地域が抱えるさまざまな課題の解決のために、積極的に民間事業者と連携を図ってまいります。

 次に、人権尊重のまちづくりにつきましては、すべての行政施策において、基本的人権を尊重する視点で取り組むことを基本としながら、同和問題や、外国人、性的少数者、子ども、高齢者、障害者など、複雑・多様化している人権問題の解決に向け、市民の皆さまが人権問題を自らの問題として捉え、理解を深めていただけるよう取り組みを実施してまいります。特に、今後増加が予測される外国人の方々が、地域において互いの文化や多様性を認め合いながら、共に地域を支える住民として活躍していただけるよう、昨年4月に開設した「多文化共生情報プラザ」による支援を進めてまいります。

 また、北朝鮮人権侵害問題につきましては、昨年12月にドキュメンタリードラマ「前略めぐみちゃんへ」の製作者を招き拉致問題啓発に関する講演会を開催いたしました。去る2月3日に、北朝鮮拉致被害者 有本恵子さんのお母様である有本嘉代子様が亡くなられました。ご冥福をお祈りするとともに「拉致問題はいまだ解決しておらず、解決に向けた不断の取り組みが不可欠である」という認識のもと、昭和・平成・令和へと時代が経過する中で「拉致問題」を風化させないように、市民の皆さまや学校現場が拉致問題に関する理解と認識を深められる啓発事業を引き続き実施してまいります。

2.市民文化を育むまちづくり

 文化事業につきましては、昨年9月に本市の文化芸術の発信拠点である東大阪市文化創造館が開館いたしました。この東大阪市文化創造館を中心として、東大阪市民美術センターなど身近な施設において、文化芸術に触れる機会を創出することで、市民の皆さまが自ら文化芸術に興味を持ち、鑑賞や活動のきっかけとなる文化行政を進めてまいります。

 生涯学習につきましては、平均寿命の伸長による人生100年時代において、その重要性はますます高まっております。市民の皆さまがいつまでも健康で楽しく日々を過ごせるように、生きがいづくりや健康づくりなど、さまざまな講座の提供に努めてまいります。

 学校運営につきましては、保護者や地域との連携は不可欠であり、学校協議会の提言・助言を受けて運営の改善を進めております。しかしながら、子どもたちを取り巻く環境や学校が抱える課題は複雑・多様化していることから、学校、保護者、地域が協働しながら子どもたちの成長を支える地域と共にある学校づくりをめざし、コミュニティスクール(学校運営協議会)の導入について、検討してまいります。

 教育環境の整備につきましては、学習指導要領の改訂により、令和2年度から小学校5年生、6年生における教科としての外国語科やプログラミング教育が新たに開始されます。本市で公教育を受ける児童・生徒一人ひとりの言語能力、情報活用能力等を育成するためにも、ICT教育環境のさらなる整備を図るとともに、教職員に対する研修による教育力の向上にも努めてまいります。

 いじめ事象につきましては、平成30年度に全国の小中高等学校で認知された件数が、前年度から13万件増加し54万件と過去最多を記録しております。学校が子どもたちにとって安心できる場であるために、いじめ防止対策推進法に基づき、いじめの未然防止や解消に向け、関係機関や地域、保護者との連携を強化するとともに、引き続き、学校に専門家を派遣するなどの取り組みを進めてまいります。

 発達障害等のある子どもたちの支援につきましては、支援を必要とする園児・児童・生徒が10年間で3倍程度増加するなど、その必要性が増しており、一人も置き去りにしない教育を実現させるために、発達障害等の子どもたちへのサポート体制を拡充してまいります。

3.健康と市民福祉のまちづくり

 内閣府の調査では全国におけるひきこもりの方の推計は、40歳から64歳までが61万人となっており、ひきこもりが長期化・高齢化し、本市においても潜在的に支援を必要とする方がいるものと想定されております。令和2年度の組織機構改正においては、ひきこもりの方やその家族の方への適切な支援に向けて、新たに設置する生活支援部に受付窓口を一元化いたします。

 深刻化する児童虐待に対応するために、子ども家庭総合支援拠点を令和2年4月に本庁舎に設置し、子どもとその家庭や妊産婦等を対象とした養育支援など、未然防止を含めた児童虐待への対応を迅速かつ確実に行ってまいります。

 保育施設における保育士確保策につきましては、離職防止、保育業務負担軽減等のために、昨年度より、民間保育施設への保育士の宿舎借り上げ支援事業や、園内の配膳や清掃などを行う保育補助者の雇い上げ強化事業を開始いたしました。引き続き、子育て世代が働きながら安心して子育てができる環境の整備を図ってまいります。

 厚生労働省が行った平成28年度全国ひとり親世帯等の調査によりますと、ひとり親世帯の多くを占める母子世帯では、養育費を受け取っていると回答した世帯は24.3%となっております。その現状を踏まえ、本市では離婚前の段階から養育費確保のための弁護士相談を実施しておりますが、養育費の不払いによって、ひとり親世帯が困窮する状況を防ぐために、令和2年度より養育費保証制度への加入促進補助事業をモデル的に実施し、養育費確保に向けたサポート手法を検証してまいります。

 高齢者施策につきましては、認知症高齢者の増加が予測される中で、住み慣れた地域で生活ができるよう適切に支援していくため、平成29年度より認知症初期集中支援チームを設置いたしました。現在、地域包括支援センター等の関係機関と連携し、訪問による認知症に関する相談や支援を行っているところでありますが、令和2年度は、よりきめ細やかに認知症高齢者やその家族のサポートを行えるよう活動拠点を1ヶ所から3ヶ所に拡充し支援体制を強化してまいります。

 生活保護の適正な執行につきましては、就労支援や積極的な特定健診受診勧奨などを進めてまいりました。引き続き、生活保護を必要とする方に適切な扶助を行うとともに、被保護者に寄り添った自立支援や援助を行い、生活保護の適正化を進めてまいります。

 市立東大阪医療センターにつきましては、昨年、ハイブリッド手術室を新設するとともに、ICUを改修し増設いたしました。また、心臓血管外科手術と手術支援ロボットによる手術を開始し、より高度な急性期医療の体制を整えてまいりました。令和2年度は、1階に患者総合支援センターを設置し、入院手続きの段階から患者一人ひとりの病状を把握し、適切な入院治療を提供できるように準備することで、より一層のサービス向上に努めてまいります。また、外来受診、退院・転院にあたっての支援など、相談窓口の機能を強化し、地域の関係機関とさらなる連携を図ることで、地域医療支援病院としての役割を果たすとともに、院内の美化及び老朽化への対策を図り、快適な療養環境を提供し患者満足度の向上に努めてまいります。

4.活力ある産業社会を切り拓くまちづくり

 2025年大阪・関西万博は、世界からヒト・モノ・カネ・情報・アイデアが集まる大規模イベントであり、経済波及効果は初期投資を含めて約2兆円、想定来場者数は約2,800万人と試算されております。加えて、万博会場である夢洲では、成長型IRの誘致も進んでおり、大阪府と大阪市が作成した「大阪IR基本構想」では、投資規模9,300億円、年間売り上げ4,800億円、開業後の近畿圏への経済波及効果は年間7,600億円、雇用創出効果は8万8千人と推定されております。2025年大阪・関西万博と成長型IRは、関西経済に多大な経済波及効果をもたらすものであり、モノづくり企業の高度な技術が作り出す製品のアピールや雇用拡大を図る絶好の機会であります。この好機を逃すことなく、関西経済同友会や東大阪商工会議所、府内自治体と連携し、ビジネスマッチングをサポートすることにより、成長の果実を享受できる環境づくりを進めてまいります。

 モノづくり企業への支援につきましては、東大阪市立産業技術支援センターのモノづくり試作工房を、モノづくり企業とアイデアを持った学生やデザイナー等が交流し、競争力を備えた付加価値の高い製品を生み出していく拠点とするために、3Dプリンターを設置するとともに、ミーティングスペースの整備を行いました。令和2年度は、モノづくり試作工房で生まれた製品を国内外の有力なバイヤーが集う展示会に出展するとともに、WEB等の媒体で広く開発ストーリーを発信し、将来の販路開拓先へPRしてまいります。加えて、モノづくりのまち東大阪にふさわしい東大阪市立産業技術支援センターのあり方を検討してまいります。

 経営者の高齢化や労働力不足等により事業存続の見通しが立たない、モノづくり企業の事業承継につきましては、引き続き、東大阪商工会議所と連携し窓口相談を行ってまいります。

 雇用施策につきましては、就活ファクトリー東大阪において、キャリアカウンセリングや各種セミナーの開催など、若者と女性の就職活動を支援してまいりました。令和2年度は、託児サービス付きセミナー等の開催を通じて、子育て中の方の満足度を高めるとともに、市内企業の魅力を知ってもらうための職場見学会を実施するなど支援内容の充実を図ってまいります。また、増加が予測される外国人労働者につきましては、東大阪商工会議所と連携し、企業向け説明会を開催してまいります。

5.安全で住みよいまちづくり

 地域防災力の向上につきましては、近年の豪雨災害を踏まえ改正された水防法に基づき、1000年に1度の大雨を想定した洪水浸水想定区域や、土砂災害警戒区域などの災害危険箇所とともに、災害時に市が発令する避難情報を掲載したハザードマップを新たに作成し、市民の皆さまが適切な避難行動をとれるよう普及啓発に努めてまいります。

 消防力の強化につきましては、昨年10月に救急隊を増隊し11隊での運用を行っております。高齢化が進み増加傾向にある救急需要や高度化する救急業務に的確に対応するため、高度な知識と技術を持った救急救命士を、引き続き、計画的に養成し、さらなる市民生活の安全を確保してまいります。

 循環社会の推進につきましては、G20大阪サミットで共有された「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を踏まえ、プラスチック資源循環などの対策推進のため、昨年8月に「東大阪市プラスチックごみゼロにトライ 宣言」を行いました。プラスチックごみ削減の推進に向け、議員の皆さまや職員が、マイボトル・マイバッグの活用を率先して行うとともに、市民の皆さまや事業者の皆さまに対して啓発を強化し、環境保全の意識醸成に努めてまいります。また、ふれあい祭りなどのイベント開催におけるプラスチックごみ削減対策として、繰り返し使用できるリユース食器の利用促進に取り組んでまいります。

 空き家対策につきましては、空き家の適正管理に関するセミナーの開催など周知啓発を行うとともに、管理不全な空き家の所有者への注意喚起や、大学や不動産事業者、自治会等と連携して空き家の利活用を検討するなど適正管理に努めてまいります。

 大阪モノレールの南伸につきましては、昨年3月19日に軌道運輸事業の特許を取得し、現在関連する道路や駅前広場の事業認可の取得に向けて手続きを進めているところであります。事業認可取得後は、現地調査などに着手し、一日でも早く開業できるよう着実に周辺整備を進めてまいります。

 都市計画道路の整備につきましては、昨年6月に大阪瓢箪山線西岩田2丁目交差点の整備が完了し、布施から東花園までの区間が一直線につながり、市内の道路交通網が格段に向上し利便性が高まりました。今後もさらなる道路交通網を構築するため、都市計画道路の整備に取り組むとともに、交通事故を減らすため、安全柵などの設置や自転車マナー向上の取り組みを進めてまいります。

 徳庵駅周辺の整備につきましては、隣接する徳庵多目的広場が地域の賑わい創出の場となるため、園路の整備や遊具の更新など改修工事を行うとともに、徳庵駅東側エレベーター設置事業が滞りなく進むよう関係機関と連携を図ってまいります。また、河内永和駅は、難波と奈良を結ぶ近鉄奈良線と、新大阪と奈良を直結するJRおおさか東線が、相互に連絡し乗り換えができる交通の要所であります。加えて、駅西側の旧荒川庁舎跡地に、大型宿泊施設の建設が予定されるなど、観光やビジネスにより今後さらなる賑わいが生まれてまいります。本市を訪れる方はもとより、大阪を訪れる方が往来するのにふさわしい場所となるよう、河内永和駅前交通広場の整備を進めてまいります。


 以上、市政運営の基本的な考え方と令和2年度に実施いたします主要な施策について申し述べました。その他の予算の内容につきましては、お手元の予算書にお示しのとおりでございます。

当初予算について

 本定例会で提案いたします令和2年度当初予算の総額は、

 一般会計で、2,033億9,686万5千円

 特別会計で、1,186億8,283万2千円

 企業会計で、 466億7,026万円

 となっております。

最後に

 最後に「ONE TEAM」とは、ラグビーワールドカップで活躍した日本代表がスローガンとした言葉であります。それぞれの国や地域で生まれ、育ち、価値観が異なる選手たちがひとつとなり、この言葉を選手全員が胸におくことで、さらに前に進んでいく原動力となり、日本代表の目標であったベスト8まで進むことができたものであります。

 私は、この人口減少社会においても、本市が発展し賑わいのあるまちでありつづけるためには、ラグビー日本代表と同様に「チーム東大阪」をスローガンに、子どもから高齢者までの、あらゆる世代の方々がそれぞれの活動を通じて活躍し、つながり、ひびきあい、一つになることが必要であると考えております。

 そして、東大阪市第3次総合計画基本構想では「つくる・つながる・ひびきあう -感動創造都市 東大阪-」をめざすべき将来都市像と定めました。先人とともに築き上げてきた、本市のアイデンティティである必要なものは何でもつくりだすモノづくりの精神と、ラグビーのもつ団結力を活かし、市民の皆さま・事業者の皆さまと一丸となって「チーム東大阪」を合言葉に「感動創造都市 東大阪」の実現をめざしてまいります。

 議員各位並びに市民の皆さまにおかれましては、一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げまして、令和2年度の市政運営方針とさせていただきます。

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