市政だより 平成29年11月15日号 保存版4面(テキスト版)
平成29年度保存版 受けましたか? 特定健診
こんなことまでわかる特定健診
年々増加する糖尿病性腎症とは
糖尿病性腎症は糖尿病の合併症の1つです。糖尿病は病気特有の自覚症状がなく、知らない間に進行するため、腎臓の機能が低下する「糖尿病性腎症」を引き起こすことがあります。
糖尿病性腎症になると血液をきれいにする機能が低下
腎臓には、血液から尿を作って老廃物を排泄する重要な役割があります。しかし、高血糖の状態が長期間続くと細い血管が集まる腎臓は傷ついて能力が低下し老廃物を体の外へ出しにくくなります。これが「糖尿病性腎症」です。
人工透析導入の原因の50パーセント
腎臓の機能が衰えて、体の老廃物を出せなくなると、命に関わるため、最終的には人工透析が必要になります。
糖尿性腎症が原因で人工透析が必要になる方が増えており、人工透析導入の原因の約半数を占めます。
糖尿病を発症すると誰もが糖尿病性腎症になる可能性があります。
糖尿病性腎症予防のために自分の血糖検査結果と腎臓の状態を把握しましょう。
血糖検査
空腹時血糖値〈単位:mg/dL〉
- 基準値
- 100未満
- 受診勧奨判定値
- 126以上
- この検査でわかること
- 血糖とは血液中のブドウ糖のこと。血糖値が上がると、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンが血糖値を下げようとします。インスリンが不足したり、作用が足りなかったりすると、血糖値は下がらず高血糖と判定されます。
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)〈単位:パーセント〉
- 基準値
- 5.6未満
- 受診勧奨判定値
- 6.5以上
- この検査でわかること
- 過去1か月~2か月の平均的な血糖の状態を調べることができます。また飲食によって変動する血糖値と異なり、HbA1cはほとんど影響を受けないので、糖尿病が疑われたときの検査として有効です。
尿糖
- 基準値
- 陰性(-)
- 受診勧奨判定値
- 陽性(+)以上
- この検査でわかること
- 尿中に含まれるブドウ糖のこと。血糖値が高くなり過ぎると、尿にもれ出てくるようになるため、糖尿病の進行具合を判断することができます。
腎機能検査
尿たんぱく
- 基準値
- 陰性(-)
- 受診勧奨判定値
- 陽性(+)以上
- この検査でわかること
- たんぱくは通常尿に現れるものではありませんが、腎臓に異常がある場合に尿にもれ出てくることがあります。
血清クレアチニン〈単位:mg/dL〉
血清クレアチニンは市内契約医療機関でのみの追加項目です。
- 基準値
- 男性1.2未満
- 女性0.9未満
- 受診勧奨判定値
- 男性1.4以上
- 女性1.1以上
- この検査でわかること
- 老廃物の一種で、腎機能が低下していると血液中に蓄積されます。高値の場合、腎機能障害が疑われます。
受診勧奨判定値以上の方は医療機関での受診が必要です。治療が必要となった場合、医師と今後の治療方針について話しあってください。また、生活習慣の改善に努めてください。
市国保加入の特定健診を受診した方へ
はじめました!
糖尿病性腎症重症化予防
プログラム
糖尿病性腎症と診断された方や特定健診の結果、糖尿病性腎症になる可能性の高い方へ、糖尿病性腎症から人工透析へ移行しないために、6か月間個別サポートをする糖尿病性腎症重症化予防プログラムを実施しています。
※今年度のプログラムの受付は終了しています。
※糖尿病性腎症重症化予防プログラムに参加するためには条件があります。
市国保加入の糖尿病性腎症と診断された方へ
東大阪市国民健康保険では、特定健診の結果、糖尿病や高血圧、慢性腎臓病などの重症化を防ぐために、保健師や管理栄養士による電話や訪問などを実施しています。気軽にご相談ください。
血糖が高めの方、糖尿病治療中の方へ
市では、市内3か所の保健センターで糖尿病の個別食事相談(予約制)や各種教室(血糖値を下げる教室、糖尿病食事学習会など)を開催しています。
日程など詳しくは保健センターへお問合せください。
- 東保健センター 072(982)2603、ファクス072(986)2135
- 中保健センター 072(965)6411、ファクス072(966)6527
- 西保健センター 06(6788)0085、ファクス06(6788)2916
特定保健指導を受けよう
特定健診の結果、生活習慣改善の必要性が高い方には「特定保健指導利用券」を送ります。医師、保健師、管理栄養士などから生活習慣を見直すためのサポートを無料で受けられます。生活習慣病のリスクが高い方は「動機づけ支援」、さらにリスクが高い方は「積極的支援」のサポートが受けられます。
※特定保健指導は生活習慣病治療中の方は対象外です。主治医に相談してください。