子ども市政だより第22号 2・3面
「みどり」ってだいじ
みなさんは、家の周りや学校などで木や草花を見ることはありますか。木や草花などの「みどり」は、地球環境やわたしたち人間、動物たちにとって、とても大切なものです。
まずは「みどり」の役割を知り、わたしたちの生活とどのようにかかわっているのか、大切な「みどり」を守るために東大阪市ではどのような取組みをしているのか、学んでいきましょう。
「みどり」の役割
- 「みどり」は災害を防いでくれる
-
- 木の根っこが山くずれを防ぐ
- 火事のときに火が燃え広がるのを防ぐ
- 「みどり」のおかげで空気・環境がよくなる
-
- 二酸化炭素を吸収し、人間が生きるのに必要な酸素をつくる
- 地球温暖化をおさえる
- 虫のすみかや野鳥の食料になり、生態系を支える
- 「みどり」があると美しい、楽しい
-
- やすらぎ、いやしをあたえてくれる
- きれいなまちなみをつくる
- 夏の陽射しを防ぎ休憩の場となる
- スポーツ、遊びの場となる
みどりを守る取組み
まちにもっと「みどり」を
緑化ボランティアキャラバン
市役所では、市民と協力してまちの中に「みどり」を増やす活動をしています。
11月9日には雨の中、近鉄布施駅の北側で「緑化ボランティアキャラバン」のみなさんが、花壇の花苗をサルビアから虹色すみれに植えかえました。緑化ボランティアキャラバンとは、市役所が行う講座を受けた市民ボランティア(現在約80人)による緑化活動です。
この日参加した吉仲康富さんは「子どもたちにも、花のように美しい心をもった大人に成長してほしいですね」と話していました。
会社も協力しています!
緑化ボランティアキャラバンによって植えかえられた花苗を元気に育てるため、布施駅前では三井住友銀行東大阪エリアのみなさんが水やりに協力をしています。
「みどり」づくしの1日
グリーンフェスタ
10月25日、花園中央公園で「みどり」に親しむ東大阪グリーンフェスタが行われました。会場では、コケ玉作りや丸太切り体験、花苗の販売などが行われ、たくさんの人が「みどり」のことを考える1日を過ごしました。
花苗工房をのぞいてみよう
花園中央公園の中には、「花苗工房」があります。市役所と市民ボランティアのみなさんが協力して、花を育てています。今年の春から夏にかけて育てた苗はなんと約3,300株。花苗工房では、「みどり」に関する市民向けの勉強会やイベントも開かれています。
生駒山で自然に触れよう
東大阪市山地保全協議会出前学習会
山や「みどり」の大切さ、楽しさを知ってもらうために、11月10日、長瀬南小学校の1・2年生73人が、生駒山で「自然体験学習」を行いました。講師の岡田さんから木や葉っぱのしくみを教えてもらいながら散策路を歩き、葉っぱのパズルを作ったりしました。
岡田さんのお話
山の木には、冬に葉っぱを落とす木と、冬でも緑のままの葉っぱの木があります。葉っぱを落とす木は、寒くなってくると葉っぱに栄養を送らないので、葉っぱの色が変わって落ちていきます。冬でも緑の葉っぱをつけている木は、枯れたり凍ったりしないように砂糖のような甘い栄養を送っているんですよ。この生駒山にはたくさんの種類の木があり、大昔から守られてきました。みんなも今日感じた森の楽しさや発見をまわりの人に伝えて、また生駒山に遊びにきてくださいね。
秋の山を楽しく歩こう!
生駒景観花屏風ハイキング
自然とのふれあいを楽しみながら「みどり」を守るため、11月15日、生駒山でハイキングが行われました。130人が参加し、ハイキングコースなど約7kmを歩きました。
参加者らは、見晴らしのいい地点からの眺めやクラフト体験などを楽しんだり、山を掃除したりしながら気持ちのよい1日を過ごしていました。
木の多さを整えるのも大切!
森林整備体験講座
上石切町の森林で11月15日、「もっと知ろう!森林のこと」をテーマに東大阪フォレストクラブという団体による森林整備体験講座が行われました。参加者は、森林の発達には動物や植物なども関係していることや、日本の森林の特徴などを学び、実際に森林の中に入って間伐体験をしました。
間伐って何?なぜするの?
間伐とは、森林の木を健康に育てていくために、混みあった木を切ることです。間伐をすることによって太陽の光が入り、木は根をはり、水をたくわえることができるので、森全体の力が強くなります。
「みどり」に囲まれた川中邸を守ろう!
屋敷林保全活動
都会の中ではめずらしい「みどり」に囲まれた川中邸は、その様子から「屋敷林」と呼ばれています。広さは約5,000平方メートルで、さまざまな種類の木や竹がたくさん生えています。江戸時代初期に大和川の付けかえで活躍した中甚兵衛さんゆかりのこの屋敷林は、自然と歴史が一度に感じられ、見る人の心をやさしくしてくれます。
ボランティアによる保全活動
平成14年から毎年春と秋にボランティアによってこの屋敷林を守る活動が行われています。市民団体「美杜里の会」と市役所が協力して、枯れた竹の整理や生垣の下の除草などをして、屋敷林を美しく保っています。
市役所みどり景観課の職員 土屋大輔さんからのメッセージ
市役所では、「みどりの基本計画」をつくり、その計画にもとづいて、東大阪のまちを花や「みどり」でいっぱいにしたり、山の「みどり」を守ったりする仕事をしています。
特に最近は、ボランティアの育成、「花とみどりいっぱい運動」なども行い、子どもから大人までさまざまな人たちと協力しながら、まちに花や「みどり」を増やしていく活動や生駒山の自然を守る取組みをしています。みんなには、東大阪市の取組みをたくさん知ってもらい、花や「みどり」を好きになってもらって、「みどり」を増やし、守る活動に参加してもらえたらうれしいです。
まとめ
こうして見ると、東大阪市にも「みどり」はたくさんありますね。
この美しく大切な「みどり」を、この先もずっと受け継いでいくためには、一人ひとりが「みどり」の役割を理解し、きちんと守っていかなければなりません。
これからは、身近な「みどり」に水をあげてください。また、木を折ったり葉っぱをちぎったりせずに、大切にしてください。みんなで「みどり」あふれるすてきなまちにしていきましょう。
木・花でわかる東大阪の春夏秋冬
おうちの人や友達と出かけたときに、東大阪ならではの四季を感じ、ぜひお気に入りの木や花を見つけてみてください。
春
- もも(3月下旬)
- 江戸時代後期に稲田地区で盛んに栽培された稲田桃を市民団体が復活させました。現在、第二寝屋川堤防沿いには約600本の稲田桃がピンクの花を咲かせます。
- さくら(4月上旬)
- 近鉄石切駅近くの「桜坂」には、道の左右に桜がきれいに咲き並び、散歩中の人たちを楽しませます。長瀬川沿いにも約140本の桜が花を咲かせます。
- つつじ(4月下旬~5月中旬)
- 生駒山の府民の森なるかわ園地のつつじ園には、樹齢約40年、およそ2,500株のヒラドツツジが500mにわたり、曲がりくねった道に沿って広がっています。
- しょうぶ(6月)
- 花園中央公園の花しょうぶ池で、3種類、およそ1,500株のしょうぶが紫や白色の美しい大輪の花を咲かせます。
夏
- あじさい(6月中旬~7月中旬)
- 生駒山の府民の森ぬかた園地のあじさい園には、30種類以上、およそ2万5,000株のあじさいが1.5㎞にわたって植えられています。
秋
- もみじ(11月下旬~12月上旬)
- みどり豊かな生駒山は、秋が深まると美しい紅葉を楽しむことができます。
冬
- なのはな(2月中旬~下旬)
- 東大阪市の名誉市民(大きな功績を残した人に贈る称号)である司馬遼太郎さんが好きだった菜の花が毎年、司馬遼太郎記念館のある小阪・八戸の里周辺に飾られ、まちを明るく彩ります。