平成24年消防広報 2・3面(テキスト版)
あなたの行動が命を救う!
日ごろから震災への対策を
地震大国「日本」において、地震対策は必須です。
今後30年以内に発生すると予想される東南海・南海大地震など、いつどこで発生するかわからない地震に備え、被害を最小限に抑えるため、次の地震対策や適切な行動を行いましょう。
事前準備
- 【防災知識の習得】
- 地域で行われる防災訓練へ積極的に参加し、防災学習センターなどで防災知識や防災行動力を身につけておきましょう。
- 【家庭内での防災会議】
- 大地震が発生したとき、家族が慌てずに行動できるよう、次のことを話し合っておきましょう。
- 家の中で一番安全な場所はどこか
- 避難のために家を離れるとき、火気などのチェックをしなければならない場所はどこか
- 子どもや高齢者の避難の介助は誰が担当するのか
- 非常持出袋を準備し、どこに置いておくか
- ※非常持出袋…懐中電灯やラジオ、電池、衣類、飲料水、3日間ほどの食料(非常食)、応急手当資材など避難生活に必要な物を一つにまとめた袋。
- 【避難場所の確認を】
- 自宅近くの市が指定する第一次避難所(すべての市立小・中学校)の場所や経路を確認しておきましょう。
- 【家具などの転倒防止を】
- 家具などは転倒しないように突っ張り棒や留め具などで固定しておきましょう。
- 【消火器などの設置を】
- 火災などに備えて、消火器や消火用水(水バケツ)などをわかりやすい場所に設置しておきましょう。
発生時の対応
地震直後
- 【落ち着いて身の安全を】
- 揺れを感じたら、まず自分の身を守ることが大事です。丈夫な机などの下に身を隠しましょう。
- 【火気から離れる】
- 都市ガスは、震度5相当以上の地震で自動的に遮断されます。無理に火を消そうとせず、揺れが収まるまで近づかないようにしましょう。
- 【慌てて外へ飛び出さない】
- 揺れているときに、慌てて外へ出ると落下物などでけがをする恐れがあります。大きな揺れは通常1分程度で収まるので、揺れが収まってから、周囲の状況を確認し落ち着いて行動しましょう。
揺れが収まったら
- 【家族の安全確認を】
- けが人が出た場合は、応急手当てをし、必要に応じて近隣の住人に助けを求め、病院へ行くことも考えましょう。
- 【火元の確認を】
- こんろ、アイロン、ストーブなどのスイッチを切りましょう。万一、出火した場合は、火が小さいうちに消火器などで消火し、一人で難しいときは、大声で近隣の住人に火災を知らせ、協力を求めましょう。
- 【ラジオ・テレビをつけて情報収集を】
- 被害状況など、正しい情報を早く収集しましょう。
- 【早い避難行動を】
- 大地震の場合、余震や二次災害が発生する恐れがあるため、地域で助け合い、早い段階で市が指定している第一次避難所へ避難しましょう。また、避難の際は、次のことに注意しましょう。
- 火元を確認する
- 荷物はなるべく最小限(非常持出袋のみが望ましい)にして、避難生活に必要な物だけにする
- 運動靴など動きやすい格好で避難する
- 道路状況が悪くなっている恐れがあるとともに緊急車両の優先通行のため、車は利用しない
- 避難先の所在地や連絡先を玄関に示しておく
- ブロック塀やがれきなどには近づかない
東北を救う出動
市消防局・緊急消防援助隊が被災地で活動
消防局では、昨年3月11日の東日本大震災の発生当日に警防本部を立ち上げ、緊急消防援助隊・大阪府隊として8隊32人の隊員が岩手県大槌町へ出動し、3月11日から3月20日まで救助活動などの支援を行いました。
活動の詳細は次のとおりです。
出動概要
- 【第1次出動隊】
-
- 出動日時
- 3月11日午後8時
- 帰任
- 3月15日午後7時30分
- 出動隊および人数
- 消火部隊・救助部隊 計3隊14人
- 活動内容
- 検索・救助活動
- 【第2次出動隊】
-
- 出動日時
- 3月12日午後2時30分
- 帰任
- 3月20日午前11時30分
- 出動隊および人数
- 後方支援隊 1隊3人
- 活動内容
- 物資の搬送、活動隊の後方支援、検索活動
- 【第3次出動隊】
-
- 出動日時
- 3月13日午後2時30分
- 帰任
- 3月20日午前11時30分
- 出動隊および人数
- 消火部隊・救助部隊 計3隊13人
- 活動内容
- 検索・救助活動
- 【第4次出動隊】
-
- 出動日時
- 3月15日午後3時
- 帰任
- 3月20日午前11時30分
- 出動隊および人数
- 消火部隊・救助部隊の増員 1隊2人
- 活動内容
- 検索・救助活動
いざというときのために
身につけよう!新しい心肺蘇生法
自分の前で突然、誰かが倒れたらどうしますか。すぐに手を差しのべ助けてあげられるのは、あなたとその周りの人だけです。
新しい心肺蘇生法(救急蘇生法指針「2010」)は、より分かりやすく、また実施しやすくなっています。
いざというときのために心肺蘇生法を身につけ、大切な命を守りましょう。
新しい心肺蘇生法の手順
- 反応なし
- 大声で叫び応援を呼ぶ
- 119番通報・AEDの手配
- 呼吸をみる
- 普段どおりの呼吸あり
-
- 気道を確保
- 応援・救急隊を待つ
- 回復体位(体を横にすること)にする
- 呼吸なし
- 呼吸を観察し、胸部・腹部の動きを見て普段どおりでない場合は「胸骨圧迫」へ進む
- CPR
- ただちに胸骨圧迫を開始する
強く(成人は少なくとも5センチメートル、小児は胸の厚さの約3分の1)、速く(少なくとも1分あたり100回)、絶え間なく(中断を最小にする) - 人工呼吸ができる場合は30対2で胸骨圧迫に人工呼吸を加える。人工呼吸ができないか、ためらわれる場合は胸骨圧迫のみ行う
- ただちに胸骨圧迫を開始する
- AED到着
- AEDの電源を入れて音声ガイドの指示に従う。
電気ショックは必要か?- 必要あり
-
- ショック1回
- ショック後ただちに胸骨圧迫からCPRを再開(強く速く、絶え間ない胸骨圧迫を)
- 必要なし
-
- ただちに胸骨圧迫からCPRを再開(強く速く、絶え間ない胸骨圧迫を)
危険物の規制が一部改正
炭酸ナトリウム過酸化水素付加物を追加
「危険物の規制に関する政令」および「危険物の規制に関する規則」の一部を改正する省令が昨年12月21日に公布され、炭酸ナトリウム過酸化水素付加物が消防法上の第一類の危険物に追加されました。
炭酸ナトリウム過酸化水素付加物は、漂白剤や除菌剤、消臭剤などに含まれ、生活必需品として幅広く流通しており、スーパーやホームセンター、薬局などでも販売されています。ただし、これらの商品であっても、炭酸ナトリウム過酸化水素付加物を含むものと含まないものがありますので、くわしくは商品のパッケージで確認するか、メーカーへお問合せください。
また、家庭で使用するために保管している程度であれば、規制がかかることはありません。
危険物は貯蔵・取り扱う数量によって、「消防法」または「東大阪市火災予防条例」に定める基準に適合しなければなりません。炭酸ナトリウム過酸化水素付加物は第一類の危険物として規制を受けますが、その性質の違いにより規制を受ける貯蔵・取り扱う数量(指定数量)が異なります。性質ごとの指定数量は次のとおりです。
炭酸ナトリウム過酸化水素付加物の性質別指定数量と規制概要
- 第一種酸化性固体
-
- 指定数量
- 50キログラム
- 規制概要
- 50キログラム以上を貯蔵または取り扱う場合は、消防法に基づく市町村長などの許可が必要。
- 10キログラム以上50キログラム未満を貯蔵または取り扱う場合は、東大阪市火災予防条例に基づく届出が必要。
- 第二種酸化性固体
-
- 指定数量
- 300キログラム
- 規制概要
- 300キログラム以上を貯蔵または取り扱う場合は、消防法に基づく市町村長などの許可が必要。
- 60キログラム以上300キログラム未満を貯蔵または取り扱う場合は、東大阪市火災予防条例に基づく届出が必要。
- 第三種酸化性固体
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- 指定数量
- 1,000キログラム
- 規制概要
- 1,000キログラム以上を貯蔵または取り扱う場合は、消防法に基づく市町村長などの許可が必要。
- 200キログラム以上1,000キログラム未満を貯蔵または取り扱う場合は、東大阪市火災予防条例に基づく届出が必要。
※東大阪市火災予防条例により規制を受ける数量は、指定数量の5分の1以上指定数量未満。
経過措置がありますが、7月1日の施行日から規制を受けることになります。
くわしくは消防局ホームページをご覧ください。
地下貯蔵タンクの流出事故防止対策を
危険物施設に設置されている地下貯蔵タンクのうち、直接埋設された鋼製一重殻タンクの許可申請書類に基づいて、「腐食のおそれが特に高い地下貯蔵タンク」または「腐食のおそれが高い地下貯蔵タンク」の区分により内面の腐食を防止するコーティングなどの措置を講じなければなりません。関係事業者は、基準の適合に向けて、平成25年1月31日までに必要な措置を講じてください。
くわしくは警防部予防広報課へお問合せください。
- 問合せ先
- 予防広報課 072(966)9662、ファクス072(966)9669
消火器の表示が変更
古い表示の消火器の販売などにご注意
昨年から消火器の規格が改正され、表示が変わっています。古い表示の消火器は、今年から新規設置・販売・リースができなくなりましたのでご注意ください。
事業所ですでに設置している消火器は、平成33年12月31日まで定期的に点検を実施し、安全性が確認できたものは引き続き使用できます。家庭には、設置義務がありませんが、交換などの目安にしてください。
また、消火器を廃棄する場合は、リサイクルが必要です。くわしくは消火器メーカーまたは消火器リサイクル推進センター、近くの消防署へお問合せください。なお、消防署では消火器の引取りなどは行っていません。
- 問合せ先
- 消火器リサイクル推進センター 03(5829)6773
エアゾール式簡易消火具
破裂事故が発生しています
ヤマトプロテック株式会社製造の一部のエアゾール式簡易消火具で、破裂や亀裂などの事故が平成17年から全国的に発生しています。
市内の家庭でも、今年の1月23日に同消火具の破裂事故が発生しました。
同消火具の表に示す商品は、事故が発生する危険があります。同社では自主回収していますので、所持している方は、ヤマトプロテック株式会社お客様相談窓口へお問合せください。
- 問合せ先
- ヤマトプロテック株式会社お客様相談窓口 0120(801)084
自主回収対象商品
製造ロット番号と品質保証期限は、缶底に表示しています。
対象となる製品および製品ロット番号(カッコ内は品質保持期限)
- FMボーイk
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- KN301(2005.02)
- KN322(2005.02)
- KD319(2005.03)
- K1425(2005.04)
- K2408(2005.05)
- K2421(2005.05)
- K3406(2005.06)
- K3418(2005.06)
- K4423(2005.07)
- K7425(2005.10)
- ヤマトボーイKT
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- KO331(2005.01)
- KN326(2005.02)
- KD317(2005.03)
- K1426(2005.04)
- K2407(2005.05)
- K2420(2005.05)
- K3407(2005.06)
- K3419(2005.06)
- K4422(2005.07)
- K7424(2005.10)