市政だより 平成30年4月1日号 1・2面(テキスト版)
- 人口 497,005人 世帯数 226,152世帯【平成30年3月1日現在】
- 発行 東大阪市市長公室広報広聴室広報課 〒577-8521 東大阪市荒本北1丁目1番1号
- 毎月2回 1日・15日発行
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市制100年に向けて新たな一歩を
平成30年度 市政運営方針
平成30年度を迎えるにあたり3月5日、野田市長が市政運営方針を表明しました。
あらましは次のとおりです。
はじめに
本日、ここに平成30年度を迎えるにあたり、市政運営に関する私の基本的な考え方を申し述べます。
まず、昨年を振り返りますと、井山裕太氏や多田修平選手など本市出身者がさまざまな分野で華々しい活躍をされました。経済情勢では、国内においても、景気は緩やかに回復傾向にあり、所得・雇用環境も好転しているといわれているものの、市内の中小企業などからは景気回復を実感できないとの声が聞かれており、楽観できる状況ではないと考えています。
平成30年度は、国の方向性を注視しつつ、市政マニフェスト、東大阪市まち・ひと・しごと創生総合戦略、後期基本計画第4次実施計画を中心とした各般の施策を推進することで「夢と 活力あふれる 元気都市 東大阪」の創造に取り組んでいきます。
5つの柱
平成30年度の市政運営にあたっての5つの柱を申し述べます。
1 多くの人が訪れ楽しめる魅力あるまちづくり
いよいよ、ラグビーワールドカップ2019が来年に迫っています。試合会場となる市花園ラグビー場周辺については、昨年10月に供用開始した東花園駅前広場に始まり、周辺道路などの整備も最終段階に入っており、大会開催時には生まれ変わった姿を市民の皆さまに見せられるよう、ラグビーワールドカップ2019組織委員会や共同開催となる大阪府と連携を図りながら、確実に準備を進めていきます。
本年9月には、市花園ラグビー場の改修工事が完了します。“ラグビーの聖地”花園の新たな門出にふさわしい、国際試合の実現に向けて関係機関と調整していきます。また、11月には「ゆるキャラ®グランプリ2018in花園」を開催し、多くの人を花園ラグビー場に呼び込む仕掛けを行い、来年行われるラグビーワールドカップ2019の機運の醸成を図っていきます。
ラグビーワールドカップ2019開催期間中は、多くの観戦客が本市を訪れると予想されます。東大阪ツーリズム振興機構が中心となって、市民・事業者を対象に、観戦客をおもてなしするための観光案内やガイドの人材育成を進めていきます。また、本市のもつモノづくり・文化・下町の魅力を活かした体験型観光プログラムの開発を行うとともに、「ゆるキャラ®グランプリ2018in花園」という機会を最大限に活かして、市内の店舗・事業者そして市民の皆さまが、ラグビーワールドカップ2019を主体的に盛り上げていく取組みを進めていきます。
また、平成30年度は、観光や産業、市民の健康づくりなど、多分野にわたりスポーツの有用性を波及させるべくスポーツ推進計画を策定し、本市の施策とスポーツとの関わり方を具体的に示し、スポーツを活用したまちづくりを進めていきます。
平成30年度市政運営方針
“住みたいまち”東大阪の実現に向けて
2 未来を見据えた子どもが主役のまちづくり
本市で生まれ育った子どもたちが、郷土に誇りをもつと同時にグローバルな視野をもつ人材となるには、学力向上につながる新たな取組みが必要であると強く感じています。既存の事業手法に捉われず、外部人材の登用の検討を行うなど、学校の改革に取り組み、子どもたちが明るい未来を手にすることができる環境を提供します。
学校教育においては、来年4月からの池島中学校区・縄手南中学校区での義務教育学校の開設と全中学校区での小中一貫教育の実施をめざして、小中一貫教育推進に向けた取組みの実践研究や、小中一貫教育コーディネーターの配置を行っていきます。また、これまでの教科学習だけでなく、本市独自の教科である「未来市民教育」の実施に向けた取組みを進めていきます。
いじめ問題については、人権に関する理解、感覚、行動力を高めることによる未然防止、子どもからの相談に応じ心のケアを行うスクールカウンセラーや、福祉的な視点をもって子どもの環境改善を図るスクールソーシャルワーカーの活用など、さまざまな支援体制の構築を図ります。
その他の教育施策としては、学力向上をめざす「学びのトライアル事業」として、小学校に電子黒板を設置し、学習環境を整備します。
地域においては、地域の方々や事業者と連携を図り、子どもの居場所を確保し、食事や学習などの支援ができるよう取り組んでいきます。
3 人に優しい市民主体のまちづくり
地域に暮らす人たちがともに支えあい助けあう「地域共生社会」を実現させるために、平成30年度は地域福祉計画を策定し、高齢者・障害者・子どもなどの専門機関と、支える側として地域で活動している地域団体の方々が連携した、地域福祉のネットワークの再構築に取り組んでいきます。
医療サービスについては、市立総合病院が地方独立行政法人市立東大阪医療センターになって1年半が経過しようとしています。
大学との連携により、心臓血管外科を新設し、肺腫瘍に特化した紹介制での呼吸器内科の外来診察が開始されました。あわせて、循環器内科におけるカテーテルアブレーション治療や、眼科における硝子体切除術など、新たに提供できる高度医療の充実が図られています。また、4月からは常勤の精神科医を確保することにより、認知症患者などへの対応の充実が図られる予定です。
さらに、心臓血管外科手術など、高度な急性期医療に対応できる手術室や集中治療室を早期に整備することで、これまで以上に幅広い症例に対応できる、高度な医療を提供するための環境整備が図られる予定です。
4 交通網を活かした暮らしやすい、人が集まるまちづくり
人口減少・少子高齢化が予測される中、公共交通の高い利便性やモノづくり企業の集積などを活かすことで、持続可能な都市経営を行うため、立地適正化計画の検討を進めています。平成30年度は、住民の意見聴取など都市再生特別措置法に基づく所定の手続きを経て、計画の策定をめざしていきます。
また、今後の交通施策のあり方について、市民や交通事業者などと意見交換を行い、利用しやすい交通環境の整備を図るため、総合交通戦略を策定します。
鉄道網の整備については、JRおおさか東線に本市で26番目の鉄道駅となる「衣摺加美北駅」が3月17日に開業しました。来年春には、新大阪までの延伸が予定されており、さらなる利便性の向上が期待されています。
大阪モノレール南伸事業については、本市の南北をつなぐ新たな鉄道網であり、駅前広場や周辺施設の都市計画決定など、周辺のまちづくりの検討を進めていきます。
5 産業と雇用が元気なまちづくり
大学のまちである本市の強みを活かし、技術的蓄積や先端技術をもつ中小企業と、高度な学識や知見をもつ大学の研究者や研究施設との連携を促し、付加価値の高い製品の創出に結びつけていきます。
昨年、医療機器関連企業が集積する東京のメディカルヒルズ本郷において、展示・商談会を開催しました。平成30年度も引き続き、成長産業である医療分野への本格的な参入を後押しし、医工連携の具体的な成功事例を創出していきます。
新しいモノが東大阪から生み出されていく「モノづくりのまち東大阪」の都市イメージの創生をめざして、近畿大学と連携し、本市の産業をアピールする映像媒体や本市の産業をイメージした都市オリジナルの英文字書体の作成を行っています。平成30年度はこれらの成果や、平成29年度に実施した「東大阪モノづくりブランディング基礎調査」のアンケート結果を踏まえたシンポジウムを開催するなど、さまざまな方法で「モノづくりのまち東大阪」を発信していきます。
また、これらの取組みから生み出される新たな東大阪の都市イメージを活用し、就活応援窓口事業との連携を図ることで、若者や女性と市内企業を結びつけ、従業員不足の課題解決を支援していきます。
おわりに
今年「市役所を変える」新たな取組みとして、コンプライアンス推進やリスクマネジメントの徹底など、不祥事の未然防止に向けた内部統制体制の整備を目的とした専門部署を設置します。全職員が、業務を適法・適正に実施し、職員としての責任と自覚をもって仕事に取り組むよう、私自らが、先頭に立って進めていきます。
また、本年は、平成33年度からの10年間の本市の将来像を示す「新総合計画」の策定に着手し、人口減少・超高齢社会に向けた市の方針を示していくとともに、市制100年に向けての新たな50年の第一歩の年として踏み出します。
「住みたいまち」東大阪をめざし、さまざまな課題から目をそらすことなく、市政運営を執り行っていきます。
ここでは市政運営方針の「5つの柱」を掲載していますが、ほかにも後期基本計画でめざす5つのまちづくりの姿「安全で住みよいまちづくり」「市民文化を育むまちづくり」「健康と市民福祉のまちづくり」「市民が主体となったまちづくり」「活力ある産業社会を切り拓くまちづくり」に沿って平成30年度に実施する主な施策があります。
市政運営方針の全文は市ウェブサイトをご覧ください。
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