市政だより 平成25年8月15日号 2面(テキスト版)
生活保護行政のさらなる適正化へ
かかりつけ薬局制度などを実施
市では、昨年度から生活保護の不正受給などに対して適切な対応をするため、庁内の連携と体制を強化しています。昨年度は市民の皆さんからの通報に基づき、26人の受給者に対し生活保護の廃止を含んだ措置をとるなど、一定の効果を上げてきました。今年度は、これまでの取組みに加えて、新たな対策も開始しています。
不正受給情報に伴う措置による効果額(平成25年7月現在)
- 不正による返還金の決定 14人・48,662,447円
- 保護の停止・廃止 8人・5,552,534円
- 収入認定など 4人・910,000円
- 合計 26人・55,124,981円
生活保護行政の本来の目的である受給者の自立支援を強化し、真に必要な人に必要な保護を行えるよう適正化をさらに進めていきます。理解と協力をお願いします。
- 問合せ先
- 生活福祉室 06(4309)3182、ファクス06(4309)3815
信頼の確保と財政負担の軽減
市では、生活保護制度への信頼確保と財政負担の軽減を目的に、昨年9月、「東大阪市生活保護行政適正化行動計画」を策定しました。ケースワーク業務の強化をはじめ、不正受給への対応など132項目の取組みを定めています。
現在の取組状況と今後のおもな方針を紹介します。
昨年度からの取組状況
昨年12月に「生活保護情報ホットライン」を設置したところ、市民の皆さんから生活保護に関するさまざまな情報が寄せられています。寄せられたすべての情報は、迅速に調査し事実関係を確認するなど、受給の適正化につなげています。不正受給に対しては、今年1月に福祉部職員らで構成する「不正受給事案対策検討委員会」を設置。告訴などの法的な措置を組織的にとっています。
生活保護情報ホットラインなどの内容別受理件数(平成24年度)
- 不正受給関係
-
- 収入関係 111件
- 不正就労 83件
- 前夫・親族などから援助 22件
- 過小申告、手当などの未申告 6件
- 居住実態関係 68件
- 居住実態なし 22件
- 偽装離婚 21件
- 他人と同居 18件
- 親族と同居 7件
- 資産の保有関係 20件
- 自動車の保有 11件
- 資産を保有 9件
- 医療関係 4件
- 過剰な通院 3件
- 医療機関・介護機関の不正 1件
- その他 88件
- 遊興費の支出 31件
- 対象者が特定不能 18件
- その他 39件
- 収入関係 111件
- 生活相談・要望など 13件
-
- 要望 5件
- 生活相談 4件
- 他市の不正受給情報 4件
- 合計
- 304件
これまでに、刑事告訴5件、被害届の提出1件を実施しました(平成25年7月現在)。また、医療・介護を適正化するため、医療機関などに対し、不適切な請求がないかなどのチェックや個別指導の体制を整え、強化しています。
このほか、「高齢者向け住宅における生活保護実施に関する取り扱い指針」の策定や無料職業紹介事業の実施など、行動計画に掲げる132項目の業務のうち、昨年度は34項目を達成しました。
今年度に始めたこと
平成25年度は、行動計画の中から25項目を重点項目として取り組んでいます。
嘱託弁護士の活用
不正受給などに対し法的見地を充分に理解し業務を遂行するため、嘱託弁護士を委嘱しました。今年5月から告訴・告発に関する法律相談を依頼するなど、法的措置を進めるにあたっての体制を強化しています。
適切な債権管理の実施
「生活保護費返還金・徴収金に係る事務処理マニュアル」を作成しました。適切な債権管理を行うとともに、未収金特別対策室と連携し、債権管理のノウハウの蓄積と収納確保への取組みを推進し、市の財政負担の軽減を図っています。
かかりつけ薬局制度の実施
健康保護を行うことで医療扶助の適正化につなげるため、8月から「かかりつけ薬局制度」を実施しています。生活保護受給者の薬の重複使用やそれに伴う副作用などの健康被害を未然に防ぎます。
今年度中に始めること
ほかにも、今年度中におもに次のことに取り組んでいきます。
- 後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用促進による医療費の抑制
- 民生委員との連携強化
- 「ケースワーク業務マニュアル」の整理と活用によるケースワーカーのスキルアップ
- コンピューターシステムを駆使した効率的で効果的なレセプト点検の実施
生活保護情報ホットライン
専用ダイヤル 06(4309)3189
次のような疑いのある情報をお待ちしています。
- 仕事をしているのに、市役所に報告していないのでは
- 財産を隠して、生活保護を受けているのでは
- 本当に困っているのに、市役所に相談していないのでは
国際識字デー・市民のつどい
講演「文字にふれて見えてきた人の心」
言葉や文字は、私たちが生活していくうえで、とても大切なものです。「すべての人に文字を!」をスローガンに、1990年に始まった「国際識字年」の取組みも、今年で24年目を迎えました。
本市でも、蛇草識字学級や荒本識字学級、長栄中学校夜間学級、太平寺中学校夜間学級、よみかき教室などで、多くの方が文字などを懸命に学んでいます。
市では、識字への理解と認識を深めてもらうため、今年も「東大阪市国際識字デー・市民のつどい」を開催します。
ぜひ、ご参加ください。
- とき
- 9月8日(日曜日)午後1時30分~4時(開場は午後1時)
- ところ
- イコーラム(男女共同参画センター)
- 内容
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- 落語家の桂福点さんによる講演「文字にふれて見えてきた人の心」
- 勇勢師子王太鼓の皆さんによる和太鼓演奏
- 定員
- 244人(当日先着順)
- ※手話通訳があります。
- 問合せ先
- 社会教育課 06(4309)3279、 ファクス06(4309)3835
よみかき教室
さまざまな事情があって文字を学ぶことができず、生活などで不自由を感じている方を対象に「よみかき教室」を開催しています。くわしくは、お問合せください。
- 問合せ先
- 社会教育課 06(4309)3279、 ファクス06(4309)3835