平成29年8月23日 ヒトモトススキが告げる一足早い生駒の秋
市が天然記念物に指定しているヒトモトススキが、生駒山麓にある日下新池(日下町1)のほとりで茶褐色の穂をつけ、平地よりひと足早い秋の風情を漂わせています。
ヒトモトススキは、イネ科に属するススキとは異なりカヤツリグサ科の植物です。一株の根元からたくさんの茎を伸ばし、無数の実をつける穂先がススキに似ていることからこの名が付けられました。
本来、ヒトモトススキは海岸に近い湿地に生息するもので山中に生息するのは珍しく、約3,000年前、大阪湾が生駒山麓まで迫っていたことを裏付ける貴重な残存植物として、昭和49年3月に市の天然記念物に指定されています。
9月中旬から下旬にかけて穂先の小さな実がはじけると、生駒山に本格的な秋が訪れます。