愛犬・愛猫の健康管理と病気について
早期発見、早期治療に努めましょう
動物も人間と同じように病気をします。話すことができない動物の健康を守るには、飼い主が日ごろから、食欲・被毛・目・鼻・排せつ物などの状態に気を配り早期発見、早期治療に努めましょう。
異常を発見したときは、すぐに動物病院の診察を受けるなどして、飼い主の義務を果たしましょう。
ポイント | 健康 | 病気 |
---|---|---|
1.活力 | 元気一杯にはねまわる。 | 不活発で考え込むようす。 |
2.食欲 | 旺盛。 | 減退もしくはなし。 |
3.鼻 | 湿っている。(寝ているときは乾いている) | 乾いている。鼻汁が出る。 |
4.咳 | しない。 | 連続して咳をする。 |
5.目 | 澄んでいる。 | 濁っている。うるんでいる。充血。 目やにが出る。 |
6.口内色 | 口唇歯ぐきの色が良い。 | 貧血して赤みがうすい。 |
7.口臭 | 悪臭がない。 | 魚の腐ったような臭いがする。 |
8.背部 | のびのびしている。 | 背を丸める。 |
9.ふん便 | 柔らかくなく固すぎない。 | 下痢、便秘、粘血便、寄生虫。 |
10.尿 | 澄んでいる。 | 濁っている。血尿、膿尿。 |
11.おう吐 | しない。 | もどす。 |
12.被毛 | 柔らかく、つやがある。 | 粗剛でつやがない。脱毛。 |
13.皮膚 | 弾力があり、つやがある。 | 弾力がなく、かさかさしている。ぷくぷくしている。かゆがる。 |
犬の主な病気
次にあげる病気は、犬の病気のうちでもかかりやすく、また命にかかわることが多いものです。少しでもおかしいと感じたら、素人判断をせずに獣医師に相談しましょう。
パルボウイルス感染症
原因
病犬との直接・間接の接触により、パルボウイルスによって感染します。
症状
激しいおう吐・下痢・血便・急激な脱水症状を示します。子犬では、死亡率が非常に高くなります。
予防
ワクチンの接種が有効です。(開業獣医師に相談してください)
ジステンパー
原因
病犬との直接・間接の接触により、ジステンパーウイルスによって感染します。
症状
カゼに似た症状(発熱・目やに・鼻みず・せき)から、おう吐・下痢(粘血便)・神経症状・けいれんまでさまざまな症状を示します。
予防
ワクチンの接種が有効です。(開業獣医師に相談してください)
伝染性肝炎
原因
病犬との接触により伝染性肝炎ウイルスによって感染する。
症状
ジステンパーに似た症状(高熱・目やに・食欲不振・下痢)で、子犬では突然死亡することがあります。
予防
ワクチンの接種が有効です。(開業獣医師に相談してください。)
レプトスピラ症
原因
レプトスピラをもったネズミなどの動物の尿で汚染された水や土壌から感染します。
症状
発症が急で、おう吐・下痢・出血。特に腎臓機能がおかされ、黄だん・口粘膜の潰ようを示します。
予防
ワクチン接種が有効です。犬舎を清潔にし、ネズミ駆除をすることも大切です。治療を完全にしないと保菌犬となり、他の犬や人への感染源となります。
フィラリア症
原因
犬糸状虫の子虫をもった蚊の吸血によって感染します。
症状
初期は無症状ですが、子虫が成長して心臓に入ると、心臓・肺・肝臓がおかされます。運動するとセキが出たり疲れやすくなり、腹水がたまり、肺から出血しやすくなります。
予防
予防薬がありますが、毎年検査をすることが必要です。蚊の駆除も大切です。
寄生虫病
原因
犬の消化器に寄生する回虫・鈎虫・条虫・鞭虫・コクシジウムなどの虫卵や子虫が、ふん便中に排せつされ、これを経口的に取り込んで感染します。
症状
初期は無症状のことが多いです。消化障害・下痢・軟便・貧血・元気消失して発育が悪くなります。子犬では症状が激しく、死亡することがあります。
予防
駆虫薬は寄生虫によって異なり、駆虫薬による中毒もあるので必ず獣医師に診てもらいましょう。
ねこの主な病気
次にあげる病気は、ねこの病気のうちでもかかりやすく、また命にかかわることが多いものです。少しでもおかしいと感じたら、素人判断をせずに獣医師に相談しましょう。
猫ウイルス性鼻気管炎
原因
病猫との接触により、ヘルペスウイルスによって感染します。
症状
咳、くしゃみ、鼻水など、俗にねこカゼとも呼ばれています。発熱・食欲減退など、人間でいうカゼに似た症状を示します。
予防
ワクチンの接種が有効です。(開業獣医師に相談してください)
猫汎白血球減少症
原因
経口感染により、パルボウイルスによって感染します。
症状
極端に白血球が減少する病気で発熱・おう吐・食欲減退・下痢など、さまざまな症状を示します。
予防
ワクチンの接種が有効です。(開業獣医師に相談してください)
猫カリシウイルス感染症
原因
病猫との直接の接触により、猫カリシウイルスによって感染します。
症状
かかり始めは、咳・くしゃみ・鼻水など、猫ウイルス性鼻気管炎と似た症状を示し、俗にねこのインフルエンザとも呼ばれています。二次感染が起きると肺炎を起こし死に至ることもあります。
予防
ワクチンの接種が有効です。(開業獣医師に相談してください。)
猫のクラミジア病
原因
病猫との接触により、クラミジアによって感染します。
症状
咳・くしゃみ・鼻水などの症状を示します。目や鼻の結膜に炎症を起こし、不妊や流産を引き起こすことがあります。
予防
ワクチンの接種が有効です。(開業獣医師に相談してください。)
猫白血病ウイルス感染症
原因
病猫との直接の接触により、猫白血病ウイルスによって感染します。
症状
若いねこほど感受性が高く、感染猫の1/3は持続的な感染を起こし、持続性ウイルス血症猫となり、感染から3~5年で死亡してしまいます。
予防
ワクチンの接種が有効です。(開業獣医師に相談してください。)